軽減税率導入の論理的破綻を解明する
カスタマー・コミュニケーションズ㈱。
その定例取締役会。
ID-POSデータを中心に、
ビッグデータをマーケティングする会社。
最近は一段とニーズが高くて、
好調が続く。
その後、横浜商人舎オフィス。
そして松井康彦さんの車に同乗して、
千葉県茂原へ。
ロビーにはごらんの車が陳列されている。
マセラッティ、1260万円也。
第13回ドクターズ杯。
オール日本スーパーマーケット協会トップの面々。
すごいノリで、私も恐縮。
とりせん会長の前原章宏さんと、
ダイイチ社長の鈴木達雄さん。
サミット社長の田尻一さん、
伊藤園専務の小林義雄さん、
千葉薬品社長の神崎彰道さん。
マスターズの上を行く大会として、
「ドクターズ」と名付けられた。
実は名付け親は結城義晴。
優勝者には「ドクター」の称号が与えられる。
私も一度だけ、優勝したことがある。
現在はハンディキャップ戦となっている。
明日は日頃の鍛錬を活かして、
精一杯、頑張る。
さて朝日新聞のコラム『経済気象台』
第一線で活躍する経済人などが、
毎日執筆。
その27日の記事は、
コラムニストASさん。
「軽減税率には問題がある」
的確な批判だ。
まず、「軽減税率は低所得層対策」とされる。
しかしそうなってはいない。
2014年の家計調査。
年収171万円以下の層のエンゲル係数は27.4%、
601万円までの層は24%、
941万円以上の層で20.8%。
ここからは仮定。
全食料品が8%の課税に抑えられるとする。
171万円の世帯の軽減金額は年間に、
8700円程度。
941万円の世帯は3万6000円程度。
「軽減税率は富裕層に手厚い」
まずは最初の論理破綻。
さらに、「何を対象にするかの線引きが難しい」
現在もそれで政党間で綱引きが行われている。
「線引きが難しいがゆえに、
軽減税率は利権誘導競争を誘発する」
その通り。
「各業界は自分の品目を
軽減税率の対象としてもらうべく、
政治に働きかけるだろう」
それが「民主主義を腐敗させる」
私もそう思う。
悪しき政治家と悪しき官僚の、
思うつぼだ。
さらに現在の軽減税率の最大の問題。
「軽減税率が増税とセットになっていること」
一部品目で軽減税率が導入されても、
消費税が10%になれば、
全体としては増税になる」
これももっと強調されるべき、
論理的矛盾だ。
消費税は逆進的だから、
その負担は低所得者層に重くのしかかる。
そのうえ、税金徴収に、
企業には負担をかける。
経済10団体が反対して、
その根拠も極めて論理的なのに、
なぜ強行するのか。
本当に今の時点で、
軽減税率が望ましいのか。
政治はいつも論理的でなければいけない。
それは経営が論理的でなければいけないのと、
全く同じである。
〈結城義晴〉