結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年12月25日(金曜日)

パート組合員100万人超と来年4月電力小売り全面自由化

2015クリスマス。

一般には、今日まで学校。
小学生も、中学・高校生も、
よく学べ、よく遊べ。

私は朝から、東京・御成門。

東京タワーが美しい。DSCN8273-5

もう正月2・3日の箱根駅伝の、
交通規制のお知らせが出ている。DSCN8272-6
この地点の交通規制は、
2日には7時50分から9時、
3日には12時20分から14時まで。

もうお正月気分が盛り上がる。

今日は最後の取締役会。
Customer Communications。

いい人材が次々に入ってきて、
頼もしい限り。

さて、厚生労働省の労働組合基礎調査。
労働組合加入のパートタイマー従業員。
その数は、前年比5万5000人増の102万5000人。
全組合員に占める割合は10.4%。

100万人で10%。

覚えやすい大台超え。

日本全体の組合員数は988万2000人。
1000万人には至っていない。

組合数は2万4983。
こちらも2万5000直前だが、
296組合が減少している。

雇用者数に占める組合員数の割合を、
推定した数値を「推定組織率」というが、
それはパートタイマーで7.0%。

全国の労働組合の推定組織率は、
過去最低の17.4%。前年比マイナス0.1%。

つまりパートタイマー組合員は増えているが、
組合数と組織率は低下している。

日本の完全失業者数は11月末段階で209万人。
前年同月に比べ10万人の減少。
66カ月連続の減少。

そして失業率は3.3%。

2012年が4.3%、
2013年が4.0%、
そして2014年が3.6%。

世界的に見ると驚異的な数値。

だから、人も集めにくい。

組合という身分保障の組織は、
人を集める際にも必須だ。

小売サービス業の現場は、
パートタイマーによって運営されている。

だからこそ、その組織率も重要になる。

年の暮れ。

来年に向けて、
そんなことを考える。

しかし失業率3%というレベルは、
いい国なんだと思う。

政府の政策というよりも、
国そのものとして、いい。

さて日経新聞に、
すかいらーく社長の谷真さん。

外食は、軽減税率の適用外になりそうだ。
したがって消費増税後、
「価格に見合うだけの価値ある料理を、
提供できない店は淘汰される」

そしてこれまでの「客単価を上げる戦略は、
通用しにくくなる」と見る。

谷さんの実感。
「消費者のメニューや価格をみる目が
厳しくなってきた」

だから今後は、どう、
「客数増を追求していくか」

「期間限定で値のはる料理を出して
客単価を上げるよりも、
手ごろなメニューをそろえる」

もちろん2017年4月に向けて、
国民の価格コンシャスは高まる。

「価格に見合うだけの価値」
これは変わらないし、
バブリーな期間限定高額品は、
拒否される。

ただし「うまい、やすい」という商品が、
減るということではない。

そのすかいらーくは、
電力コストを削減するため調達先を、
大手電力会社から新電力に切り替える。

来年2016年2月から3月にかけて、
新電力のエネットや伊藤忠エネクスに、
電力の調達先を切り替える。
これで1年に1億円程度のコスト削減が見込まれる。

一方、三菱商事とローソンは、
電力小売りを手掛ける会社を設立。
社名はMCリテールエナジー。

MCはMitsubishi Corporationの頭文字で、
三菱商事の略称だから、
「三菱商事のエネルギー小売業」の意味。

三菱商事が84%、ローソンが16%出資し、
資本金は2億5000万円。

MCはすでに2000年に、
新電力ダイヤモンドパワーを設立している。
現在は中部電力が8割の株を保有しているが、
MCリテールエネジーは、
ダイヤモンドパワーから電力を調達し、
まず関東の4000店のローソンで小売りする。

すかいらーくやローソンの動きは、
来年4月の電力小売り全面自由化に対応したもの。

まず2000年3月に第一弾。
fig_history_1

第二弾。
fig_history_2

第三弾が来年4月。
fig_history_3

「電力の小売全面自由化」では、
家庭や商店が対象となる。

2016年1月から、
新規参入の電力会社や地域の電力会社から、
新しい料金プランとサービス内容が、
順次発表される。

そして、2016年4月からスタートし、
様々な料金メニュー・サービスが登場する。

例えば、
電気とガス、電気と携帯電話など、
組み合わせによるセット割引、
ポイントサービス、
家庭の省エネ診断サービスなど。

太陽光、風力、水力、地熱など、
再生可能エネルギー事業者から、
電気を買うことも可能となる。

「電気の地産地消」も可能になる。

そこには当然、既存小売業も参入するが、
ローソンがコンビニとして、
最初に電力事業に参入の意思表示をした。

電力料金は大手電力会社よりも割安にし、
共通ポイントPontaを付与。

来年の春は、
電力小売りの競争が激化する。

もちろんイオンも、
子会社のイオンディライトで、
「エネルギーソリューション」事業構想をもつ。

今年7月には関西電力と組んで、
電力小売りに参入し、
WAONのポイントを付けると発表。

電力全面自由化。
小売店頭での販売。
そして電子マネーとポイントの付与。

こういった流れが、
年明けとともに急激に始まる。

〈結城義晴〉


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