「お疲れ様です」と月刊『商人舎』2月号のRe-engineering
朝日新聞の一面連載
『折々のことば』
時々良いものがある。
連載の編者・鷲田清一さんが、
自ら書いている今日の307回は、
「お疲れ様です。」
「メールの出だしによくこうある。
『みんなそんなに疲れてるの?
疲れたって認めたらもう踏んばれないよ』
と返したくなる。疲れが人に蔓延してしまう」
わかる。
「たぶん『とりあえずビール』と同じで、
本番に向けて力むことなく
助走するための符号みたいに
使われているのだろう。
でも元は、他者をねぎらうことで
自分を励ましもすることば」
「せめて用件を伝えた後に書きたい」
同感。
九州の㈱ハローデイでは、
まず「お元気様です!」と言ってから、
会議などを始める。
「お元気様研修」なども展開している。
鷲田さんの発想と同じ。
こんな経済混迷の世相の中、
「お元気様」で行きたいものだ。
さて、月刊『商人舎』2月号本日発刊!!
特集’16 Store Layout Re-engineering
2016店舗レイアウト考現学
[Cover Message]
コンコースや通路は絶対にまっすぐ。
曲げると、コストがかかる。
見にくい、歩きにくい。
レイアウトはコの字型。あるいは逆L字型。
そしてショートタイムショッピング。
例外は断じて認めない――
もちろん、この考え方を否定するつもりはない。
そんな店舗戦略もあるだろうし、
それで成功している企業も現在、
存在しないわけではない。
しかし、すべての店がこの考え方では、
消費者全般の買物は圧倒的につまらなくなる。
生活は貧しくなる。デフレは助長される。
それにスーパーマーケットが
ショートタイムショッピング競争をしたら、
コンビニエンスストアには絶対にかなわない。
店舗は小売業のノウハウと
エンジニアリングの宝庫である。
さまざまな知恵と知識と技術が
これでもかと埋め込まれている。
しかしその命綱ともいうべき店舗だからこそ、
イノベーションが必須だ。
ストアレイアウトをはじめとする
店づくり・売場づくりやその組織、戦略を
根本的に再構築する必要がある。
最新のリテール・エンジニアリングを紹介しよう。
Retail Re-engineeringのススメ
「店づくり&ストアレイアウト」現代化のための15要件
結城義晴
ライフコーポレーション
セントラルスクエア押上駅前店
特殊立地の2層式・3カ所入口構造をどうストアレイアウトしたのか
[商人舎magazine]
ライフ品川御殿山店
250坪型小型プロトタイプの強みと弱み
阪食の「エッグプラン手法」全公開
阪急オアシス箕面船場店(大阪)開発のステップⅢまで
鮮Do! エブリイ海田店(広島・海田町)
10専門ショップ化と独自ゾーニングでROA15.2%
リテールエンジニアリングの鉄人
鈴木哲男の店舗レイアウト現代化論
変形layoutにもルールがある‼
徹底議論鈴木國朗&西川隆&結城義晴
店舗設計とレイアウトの理論と実践
スーパーマーケットを中心に
変わらぬ原則を整理し、最新トレンドを
分析・提案する
[イラスト構成]
西川隆の斬新レイアウト実践提案
創造的店づくりのTrend & Concept
小林清泰
商人舎magazine【Monthly連載 2016年1月】
関智美のマーケティング・アイ
常盤勝美の「この先のウェザーMDチェックポイント」
朝川康誠「経済心理学の世界へようこそ」
嶋内仁の〈ポスト・モダン〉チェーンストア組織論
當仲寛哲のリテイル・インフォメーション・システム論
相楽・長咲の「労務&人事」最新講座
昨年、12月号が、
「流通革命の軛を断つ」
1月号は、
「WAON/nanaco & Beyond」
そして今月は、
「’16 Store Layout Re-engineering」
今月は、マイケル・ハマー著
『リエンジニアリング革命』が下敷き。
エンジニアリングとは、
「人、材料、設備の総合システムを
設計し、改善し、設置する」こと。
それを小売業で展開することを、
「リテール・エンジニアリング」という。
この考え方は、
亡くなられた城功先生が、
始めてチェーンストアに持ち込んだ。
皮肉たっぷりだったが、
実に優れた先生だった。
1977年に私が㈱商業界に入社したころ、
城先生は渥美先生と並ぶ大御所だった。
そして当時、イトーヨーカ堂には、
RE部という店づくり専門部署があった。
このREが「Retail Engineering」の略。
そしてこの「IYのRE」という花形のセクションに、
鈴木哲男さんが在籍していた。
今でも覚えているが、
私が鈴木さんに初めて会ったのは、
原宿のコンサルティングファームだった。
マーケティング・コンビナートという会社で、
今井俊博先生が代表取締役。
安部雍子さんが取締役だった。
私は今井先生にインタビューしに行った。
鈴木さんはそこに、打ち合わせで来ていた。
その後も、鈴木さんは、
イトーヨーカ堂で大活躍し、
独立して自分のコンサルティング会社を作った。
その社名が株式会社REA。
リテイル・エンジニアリング・アソシエーツ。
鈴木さんは「52週MD」で著名だが、
実はREを専門にしている。
一方、現在、ライフコーポレーションには、
営業企画部RE担当のポストがある。
部長は依田宏さん。
今号は依田さんに取材した。
REは極めて重要な役割を持つ。
そのリテール・エンジニアリングは、
リ・エンジニアリングされねばならない。
つまりRetail Re-engineeringである。
ポストモダンの技術論といってよい。
それが今月の主張。
詳細は月刊『商人舎』2月号を読んでください。
では、今日も、
「お疲れ様でした」
〈結城義晴〉