結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年02月10日(水曜日)

「お疲れ様です」と月刊『商人舎』2月号のRe-engineering

朝日新聞の一面連載
『折々のことば』
時々良いものがある。

連載の編者・鷲田清一さんが、
自ら書いている今日の307回は、
「お疲れ様です。」
「メールの出だしによくこうある。
『みんなそんなに疲れてるの?
疲れたって認めたらもう踏んばれないよ』
と返したくなる。疲れが人に蔓延してしまう」

わかる。

「たぶん『とりあえずビール』と同じで、
本番に向けて力むことなく
助走するための符号みたいに
使われているのだろう。
でも元は、他者をねぎらうことで
自分を励ましもすることば」

「せめて用件を伝えた後に書きたい」

同感。

九州の㈱ハローデイでは、
まず「お元気様です!」と言ってから、
会議などを始める。
「お元気様研修」なども展開している。

鷲田さんの発想と同じ。

こんな経済混迷の世相の中、
「お元気様」で行きたいものだ。

さて、月刊『商人舎』2月号本日発刊!!IMG_7748-6

特集’16 Store Layout Re-engineering
2016店舗レイアウト考現学

[Cover Message]
コンコースや通路は絶対にまっすぐ。
曲げると、コストがかかる。
見にくい、歩きにくい。
レイアウトはコの字型。あるいは逆L字型。
そしてショートタイムショッピング。
例外は断じて認めない――
もちろん、この考え方を否定するつもりはない。
そんな店舗戦略もあるだろうし、
それで成功している企業も現在、
存在しないわけではない。
しかし、すべての店がこの考え方では、
消費者全般の買物は圧倒的につまらなくなる。
生活は貧しくなる。デフレは助長される。
それにスーパーマーケットが
ショートタイムショッピング競争をしたら、
コンビニエンスストアには絶対にかなわない。
店舗は小売業のノウハウと
エンジニアリングの宝庫である。
さまざまな知恵と知識と技術が
これでもかと埋め込まれている。
しかしその命綱ともいうべき店舗だからこそ、
イノベーションが必須だ。
ストアレイアウトをはじめとする
店づくり・売場づくりやその組織、戦略を
根本的に再構築する必要がある。
最新のリテール・エンジニアリングを紹介しよう。

Retail Re-engineeringのススメ  
「店づくり&ストアレイアウト」現代化のための15要件
結城義晴

ライフコーポレーション
セントラルスクエア押上駅前店 
特殊立地の2層式・3カ所入口構造をどうストアレイアウトしたのか

[商人舎magazine]
ライフ品川御殿山店
250坪型小型プロトタイプの強みと弱み
 
阪食の「エッグプラン手法」全公開
阪急オアシス箕面船場店(大阪)開発のステップⅢまで

鮮Do! エブリイ海田店(広島・海田町)
10専門ショップ化と独自ゾーニングでROA15.2%

リテールエンジニアリングの鉄人
鈴木哲男の店舗レイアウト現代化論
変形layoutにもルールがある‼

徹底議論
鈴木國朗&西川隆&結城義晴
店舗設計とレイアウトの理論と実践  
スーパーマーケットを中心に
変わらぬ原則を整理し、最新トレンドを
分析・提案する

[イラスト構成]
西川隆の斬新レイアウト実践提案 

創造的店づくりのTrend & Concept 
小林清泰

商人舎magazine【Monthly連載 2016年1月】
関智美のマーケティング・アイ
常盤勝美の「この先のウェザーMDチェックポイント」
朝川康誠「経済心理学の世界へようこそ」
嶋内仁の〈ポスト・モダン〉チェーンストア組織論
當仲寛哲のリテイル・インフォメーション・システム論
相楽・長咲の「労務&人事」最新講座

今月はレイアウト特集です。201602_coverpage

昨年、12月号が、
「流通革命の軛を断つ」
1月号は、
「WAON/nanaco & Beyond」
そして今月は、
「’16 Store Layout Re-engineering」

今月は、マイケル・ハマー著
『リエンジニアリング革命』が下敷き。

エンジニアリングとは、
「人、材料、設備の総合システムを
設計し、改善し、設置する」こと。

それを小売業で展開することを、
「リテール・エンジニアリング」という。

この考え方は、
亡くなられた城功先生が、
始めてチェーンストアに持ち込んだ。

皮肉たっぷりだったが、
実に優れた先生だった。

1977年に私が㈱商業界に入社したころ、
城先生は渥美先生と並ぶ大御所だった。

そして当時、イトーヨーカ堂には、
RE部という店づくり専門部署があった。

このREが「Retail Engineering」の略。

そしてこの「IYのRE」という花形のセクションに、
鈴木哲男さんが在籍していた。
DSCN0400-5

今でも覚えているが、
私が鈴木さんに初めて会ったのは、
原宿のコンサルティングファームだった。

マーケティング・コンビナートという会社で、
今井俊博先生が代表取締役。
安部雍子さんが取締役だった。

私は今井先生にインタビューしに行った。
鈴木さんはそこに、打ち合わせで来ていた。

その後も、鈴木さんは、
イトーヨーカ堂で大活躍し、
独立して自分のコンサルティング会社を作った。
その社名が株式会社REA。
リテイル・エンジニアリング・アソシエーツ。

鈴木さんは「52週MD」で著名だが、
実はREを専門にしている。

一方、現在、ライフコーポレーションには、
営業企画部RE担当のポストがある。
部長は依田宏さん。
http://magazine.shoninsha.co.jp/wp-content/uploads/2016/02/20160210_yoda_manager.jpg

今号は依田さんに取材した。

REは極めて重要な役割を持つ。
そのリテール・エンジニアリングは、
リ・エンジニアリングされねばならない。

つまりRetail Re-engineeringである。
ポストモダンの技術論といってよい。

それが今月の主張。

詳細は月刊『商人舎』2月号を読んでください。

では、今日も、
「お疲れ様でした」

〈結城義晴〉


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