サンフランの厳選4店WFM・TJ・バークレーB・ナゲット
昨日、帰国して、
さまざまな映像を見た。
熊本地震の凄さ、不気味さ。
あらためて実感した。
心からお見舞いします。
セブン&アイ・ホールディングスも、
ずいぶん多くのメディアが書きたい放題。
気の毒になるほどだ。
何よりも考えねばならないことは、
そこで働く人たちと顧客たち。
マスメディアも、
「人を残すは上なり」に対しては、
協力しなければいけない。
㈱ロック・フィールドの岩田弘三さん。
会長兼最高経営責任者のCEOだが、
会長兼社長に就任して一言。
「流通を取り巻く状況は激変しており、
有事の時は創業者の私が
引っ張っていきたい」
有事の時。
創業者。
セブン&アイの鈴木敏文さんは、
もう戻ってくることはない。
さて、今日は㈱シジシージャパン本部へ。
日本最大のコーぺラティブチェーン。
野崎博延さんと面談。
執行役員商品本部副本部長。
協業チェーンとしての方針や哲学を聞いて、
私も意見を言った。
CGCプロパーには、人材がいる。
さて、話は戻る。
平和堂第11回USA研修会の最終視察日。
サンフランシスコでの店舗視察は、
実質半日になってしまった。
そこで厳選に厳選を重ねた4店舗。
時間がない時にはこの4店。
第1にギルマンのホールフーズ。
月刊商人舎2015年1月号に掲載した店。
青果部門の壁は実に素晴らしい。
もちろん商品もプレゼンテーションも。
カットフルーツも、
珍奇さを狙わず、
オーソドックス。
プロデュースからチーズに続く。
そしてブルワリーのコーナー形式。
バルクもコーナー形式。
オーガニック・グラノーラもこの品ぞろえ。
ミートとシーフードは対面売場。
奥壁面はリーチインケースの乳製品売場。
そして左翼が惣菜「ザ・グッド・スタッフ」
入口から左サイドは、
イートインカフェ。
バリスタが配置されたコーヒーショップ。
光が差し込むカフェで、
人々がくつろいでいる。
素晴らしい。
第2は市内中心部のトレーダー・ジョー。
サンフランシスコ中心部の商業施設なので、
入口は変形している。
道路側にはトレーダー・ジョーの看板。
そしてご存知、斜めに切った青果部門。
トレーダー・ジョーが大きく変わりつつある。
店舗中央の冷凍食品コーナー。
そして強力な酒売場。
アソートメントを絞り込んで、
フェーシングを広げている。
エンドはご覧の単品量販。
レジの背景壁面には、
サンフランシスコの名所のイラスト。
あんなに人気のトレーダー・ジョーも、
自ら変わろうとしている。
そして第3はバークレーボウル。
オーガニックだけの青果売場。
この部門が3割の伸び率。
しかしレギュラーの青果部門のパワーは、
相変わらず。
世界最大のベジタブル&フルーツ。
葉物にも珍しい商品が満載。
そして意外にも鮮魚と精肉がいい。
鮮度が良くて、品質が高くて、安い。
ワインもグロサリーも、
ユニークな品揃え。
「レジ部門には最も賢い人たちを配置する」
世界最大最高の青果部門を持つが、
それでもオーガニックをさらに磨き上げる。
それが顧客に支持を得ている。
最後に、第4にナゲットマーケット。
3店舗を買収して改装した最新の店。
店舗面積は2万平方フィートで、
広くはないが、ナゲットの良さが満載。
オーガニックも堂々と展開。
このカラーコントロール。
黄色、緑色、白色。
籠を使って素晴らしい。
青果担当者も笑顔で話しかけてくれる。
青果から右壁面にバルク売場。
奥はリーチンケースの乳製品から、
ミートの対面売場へ。
ダンジネスクラブ。
そして店舗左翼はサービスデリ。
レジ側ゴンドラエンドには、化粧品。
ナゲットの手にかかると、
美しい売場になる。
ゴンドラアイル1通路ごとに、
真上に白色照明を配す。
それが磨き上げた床に、
映り込んで輝く。
買収した不採算店舗だが、
見事に蘇った。
そのサービスデリ売場で、
朝のミーティング。
店長を中心にハドルを組んで、
「チアーズ!」
そのストアディレクターのチャスタンさん。
腰にハタキ。
いつも率先垂範で、クレンリネスに努める。
ヒューマンリソースマネジメントを専攻。
それを実践するために、
ナゲットマーケットに入社。
「初日からこの会社の良さが、
わかりました」
マーケット・ニッチャーのナゲット。
この店舗のポジショニング戦略は、
このチャスタンさん自身の魅力によっても、
支えられている。
私がサンフランシスコに住んでいたら、
この店に通うだろう。
そのチャスタンさんを囲んで、全員写真。
心から感謝。
金を残すは下なり、
仕事を残すは中なり、
人を残すは上なり。
〈後藤新平〉
国が変わっても、
この原理は変わらない。
ホールフーズもトレーダー・ジョーも、
バークレーボウルもナゲットも。
セブン&アイもロック・フィールドも。
激変の有事の時にも、
それを忘れてはならない。
〈結城義晴〉