「敬老の日」に「自分の力ではない何か」を思う
Everybody! Good Monday!
[2016vol38]
2016年第39週。
ああ、今年になってから、
もうすぐ40週が過ぎようとしている。
9月も第4週。
そしてその9月第3月曜日の今日は、
国民の祝日「敬老の日」
祝日法の趣旨は、
「多年にわたり
社会につくしてきた老人を敬愛し、
長寿を祝う」
「老人」の定義。
年をとった人。年寄り。
英語ではold man。
老人より、old manのほうが断然いい。
アーネスト・ヘミングウェイは、
「The Old Man and the Sea」
「老人と海」と訳すが、
英語のニュアンスが大事だ。
老人福祉法には老人の定義はない。
しかし法律上の具体的な施策対象は、
65歳以上を原則としている。
これに従うと、私は、
まだ、老人ではない。
物忘れしたこと忘れ秋涼し
〈朝日俳壇より 藤沢市・小田島美紀子〉
とほき日を箒(はうき)でおさへ赤とんぼ
〈同 日向市・松重幹雄〉
祝日は米語でlegal holiday、
英語でbank holiday。
「国家が休日とする法定休日」
ただし、厳密にいえば、
祝日と祭日は異なる。
祝日は、国の記念日。
建国や独立など、
国の歴史的な出来事に由来したり、
功績のあった人物を称えて制定される。
祭日は、宗教儀礼上の、
重要な祭祀を行う日。
告知や広報、
ショーカードやPOP広告など、
厳密に、注意して使うこと。
日本の祝日は、
1年に16日ある。
今年から山の日が実施され、
1日増えた。
そして敬老の日は、
その11番目。
残りは5日。
すぐに思い出すことができるだろうか。
今年の12番目は、
今週木曜日の9月22日「秋分の日」
13番目は10月で、
10日(月)の「体育の日」
14番目は11月に入って、
3日(木)の「文化の日」と、
15番目11月23日(水)「勤労感謝の日」
最後の16番目が、
12月23日(金)「天皇誕生日」
英国の人事コンサル会社マーサーが、
毎年、世界福利厚生調査データを
発表している。
世界各国の祝祭日日数。
第1位は18日のインドとコロンビア。
第3位は16日で、
今年から、
日本は3位タイに入った。
他は韓国、タイ、レバノンが16日。
中国、フランス、イタリアが11日、
アメリカは10日、
ドイツ9日、イギリス8日。
一番少ないのが7日のメキシコ。
祝日が多ければ、
国民やサラリーマンは喜ぶ。
そして小売業、サービス業も、
祝日が増えれば、
一般的には売上げが伸びる。
今日の月曜日「敬老の日」から、
木曜日の「秋分の日」
シルバーウィークも、
もうひと頑張りだ。
ただし、今年の秋から年末まで、
厳しい商戦が見込まれる。
無呼吸泳法で、
一気呵成に、
年末までなだれ込む。
この忙しさを、
充実感ととらえることができるか。
とらえてほしい。
「この一瞬の
積み重ねこそ、
君という商人の
全生涯」
倉本長治先生が残してくれた言葉。
さて昨日の朝日新聞『折々のことば』
鷲田清一さん編著。
時間というのは、
自分の力ではない
何かだと私は思う。
(『高山なおみの料理』から)
1958年、静岡県生まれの料理家。
東京・吉祥寺にあるが、
「諸国空想料理店kuu kuu」シェフを経て、
現在は、料理本の作成、
雑誌やテレビの料理の仕事、
小さな料理教室運営など。
高山さんは、
電子レンジなどの器具は使わない。
「素材の変化してゆく様子が、
肌を伝わってこない」から。
「素材に無理をかけたくないから」
「だからみじん切りや
面取りして形を整えるよりも、
手でちぎったり
すりこぎで丹念に潰すほうが好き」
「時間を約(つづ)めようとしないこと。
操るより待つこと」
「人の苦難も同じで
時がしばしば解決してくれる」
一気呵成の無呼吸泳法も、
終わってみれば、
時が解決してくれる。
誰ひとり渡ることなき虹の橋
〈同 狛江市・北村加代子〉
老人、年寄りは、
自分の力でない何かを知っている。
そして虹の橋を渡してくれる。
old manは、
時が解決してくれること、
時が解決してくれないこと、
それらを見分ける英知をもっている。
その英知に乾杯しよう!!
今夜こそ。
さて台風16号が暴風域を伴って、
今夜から明日の朝にかけて、
九州南部に接近、
明日の晩から21日朝にかけて、
関東甲信地方に接近する見込み。
今週木曜日から、
ニューヨークに出張予定だったが、
これは見直される。
ニューヨークを訪れるにしても、
日本に残るにしても、
この一瞬の積み重ねは、
同じように大切にしたい。
みなさんも。
Good Monday!
〈結城義晴〉