牛丼3社とコンビニBig3&ユニクロの「釣り合いと集中」
遅ればせながら、
㈱商人舎は今日から仕事始め。
今年もよろしくお願いします。
今日のDaily商人舎は、
11月大店立地法新設届出。
その数、合計44件。
10月が35件、9月が43件、
8月の申請は合計39店。
出店に関しては、
安定していると言えようか。
イオンとコスモス薬品が、
圧倒的に店舗開発を進める。
今日の東京・横浜は、
寒気団に覆われて冷え込んだ。
しかし、天気は快晴。
飛行機雲が青空を切り裂いて、
寒さをより一層強く感じさせる。
昼の半月。
夕方から名人会の新年会。
右の鈴木國朗さんは、
今月の『食品商業』誌に、
「店のリブランディング」の原稿を発表。
隣の浅香健一さんも、
今年、古希を迎えるが、
現役コンサルタントとして活躍中。
そして土井弘さんは㈱電通を退任して、
その後も大学講師や企業の顧問として、
忙しい日々。
忙しいからこそ、
集まって、交流することに、
意味が出てくる。
そのあと、銀座のGINZA KOSOへ。
ブルーチップ㈱の皆さんと、
恒例の情報交換新年会。
左から中野茂さん、宮本洋一さん。
松井康彦さん、金田正勝さん、
そして大島一太さん。
宮本さんはもちろん代表取締役社長。
中野さんは取締役 第一営業統括部長、
金田さんはビーコミュニケーションズグループ㈱取締役財務部長。
大島さんは、第二営業統括部の
統括部長代理・開発担当部長。
松井さんはアド・パイン代表で、
商人舎エグゼクティブプロデューサー。
ブルーチップが、
ベトナムで展開する事業が、
絶好調だ。
ドラえもん豆腐ショップは、
ベトナムで10店に増えた。
そのうえ今後、
カレーカフェを展開する。
宮本さんのグローバリズムが、
伝統を誇るブルーチップの中で、
花開いて、収益も上がり始めた。
しかもベトナムは今、
躍動している。
今日の会合のなかで、
ブルーチップと商人舎で、
新しい共同事業を始めることになった。
詳細は近く発表。
乞う! ご期待。
さて朝日新聞『折々のことば』がいい。
力は釣り合いが崩れると
弱い所へ弱い所へと
集中しますからな。
(奈良の宮大工・西岡常一『木に学べ』から)
「飛鳥時代の建物が強靱なのは、
『木のクセを読む、
木の育った方位に使う』ことで、
一つとして同じではない木を
一つ一つ適材適所で使っているから」
「木には強いのもあれば
弱いのもある。
割った形もそれぞれ違うし、
右に左に曲がるクセもある。
それを削ってまっすぐに見せるのは、
きれいかもしれないが
後でかならず無理がくる」
だから力は、
つり合いが崩れると、
弱いところへ弱いところへ
集中する。
これはチェーンストアのことでもある。
業界や産業、会社や組織にも、
当てはまる。
チェーン全体の釣り合いが崩れる。
すると弱い店に負担が集中して、
そこからチェーンオペレーションが、
おかしくなってくる。
業界全体の釣り合いが崩れる。
すると弱い企業がますます弱くなる。
会社の釣り合いが崩れる。
すると弱い部門弱い部門へ、
外圧が集中して、
その部門が会社のお荷物になる。
二つのニュースが日経新聞に。
第1は「牛丼3社の12月」
この業界は私の造語の「三占」状態。
すき家、吉野家、松屋。
2016年12月の既存店売上高。
吉野家は前年同月比1.1%減、
一方、すき家と松屋は増収。
牛丼チェーンは今や、
みな伸びる、あるいはみな凹む、
ではない。
力の釣り合いが崩れると、
弱いところがますます弱くなる。
吉野家がそんなに弱いとは思えないが、
ちょっと弱みが出ると、どんどん凹む。
第2は「ユニクロ商品受け取り」
ユニクロのネット通販で注文した商品が、
ファミリーマートとローソンで受け取れる。
今春、スタートの目途が立った。
すでに昨2016年2月にセブン-イレブンと、
同じサービスが始まっているが、
これでビッグ3との取り組みが完了。
こちらも三占状態。
国内のコンビニの約8割の4万3000店。
顧客はユニクロ通販サイトで商品を注文、
セブン、ファミマ、ローソンの店舗で、
それを受け取ることができる。
これまで顧客は、
自宅や事務所で宅配便で受け取った。
それがコンビニ3強の店頭に広がった。
購入額が税別5000円以上で送料無料、
5000円未満の場合、450円。
3社が揃って、
共通の受け取りサービスをするのは、
業界で初めて。
ユニクロのネット通販売上比率は、
現在約5%に過ぎないが、
中期的に30%以上を目標にする。
こちらは、
力の釣り合いが取れたら
強い所へ強い所へと
集中する。
釣り合いが崩れる。
釣り合いが取れる。
それによって、
力は、弱いところへ集中したり、
強い所に集中したりする。
法隆寺や薬師寺などの宮大工棟梁。
「最後の宮大工」と言われた。
その代々の口伝で残された真理。
すごい。
〈結城義晴〉