万代知識商人大学第一期修了式とGEの“Big Thinker”
Everybody! Good Monday!
[2017vol3]
2017年も第3週。
こうして時間は、
ずんずんと進んでいく。
力強く、正確に、規則正しく。
気分次第でこれが、
早くなったり、遅く感じたり。
しかし、年齢を経るとともに、
確かに時間は早まっている。
永遠に向かって。
永遠といふ幻とゐる日向ぼこ
〈朝日俳壇より 東京都・重田春子〉
〈同 高槻市・山岡猛〉
日本列島を包んだ寒波、
裏日本に雪を降らせている。
〈同 今治市・横田晴天子〉
一羽二羽三羽と目の前に降りてくる。
しかし、このところ、
街で雀を見たことがない。
これも地球温暖化に、
どこかで影響を受けているのか。
その地球温暖化を、
「でっちあげ」と言ったのは、
ドナルド・トランプ次期大統領。
アメリカの科学専門誌『サイエンス』
昨年、ラッシュ・ホルト会長の署名で、
論説を発表。
「大統領になったら、
科学を尊重してほしい。
事実に基づいてほしい」
今週金曜日の20日に、
その大統領就任式。
アメリカでは現在、
大規模な反対デモが計画されている。
私は明日の17日火曜日から、
ニューヨークに滞在する。
昨年11月8日にも米国にいた。
一般有権者の選挙人選挙の日だった。
トランプがわずかな差で勝利したが、
あの時にも大規模なデモが起こった。
大統領に限らず、
事実を重視する姿勢は必須だ。
「小正月」
関西では、小正月までを「松の内」と呼ぶ。
この松の内に忙しく働くのが主婦。
そこで彼女らをねぎらう意味で、
「女正月」ともいう。
その小正月の午後、
新横浜から新幹線のぞみ。
相模川も美しい。
頂上に雲がかかっている。
その威容。
得した気分になる。名古屋を過ぎ、
岐阜羽島のあたりは、
もう、雪。
万代知識商人大学。
第1期の最終講義は、
いつもの会議棟。
世界で初めて、1956年に、
企業内大学を創設したのは、
米国ゼネラルエレクトリックだった。
通称「クロントンビル」
「ジョン・F・ウェルチ・リーダーシップ開発研究所」という。
現在も続いている。
GEは幹部教育と、
次世代のリーダー教育こそ、
もっとも重要だ考えている。
そして望む人財は、
“Big Thinker”
すなわち「大きな考え方の人」
「大きな視野を持つ人」
GEに続いて、アメリカでは、
ほとんどの大企業が、
企業内大学を開校した。
ゼネラルモーターズ、モトローラ、
コカ・コーラ、インテル、
ディズニー、マクドナルドetc。
日本でもアメリカの影響を受けて、
1990年代後半にNECが先鞭をつけた。
その後、トヨタ、ソニーなど、
日本を代表する製造業に、
企業内大学はブームのように広まった。
小売業では現在のイオンが、
かつてジャスコ大学を開設し、
それがイオンビジネススクールへと、
発展している。
ちなみに私は毎年、
その開校記念講演を担当している。
ファーストリテイリングも、
2010年からFR-MICを開始。
ファースト・リテイリング・マネジメント&イノベーション・センター。
万代知識商人大学は、
日本のスーパーマーケット企業としては初めて、
昨2016年4月からスタートして、
8回の講義とアメリカ視察研修を重ねてきた。
そしていよいよ、最終回。
30名の精鋭たちが、
毎月丸1日の講義を受講し、
考えに考えて、レポートを執筆。
私の冒頭の挨拶の後は、
一人ひとりが卒論レポートの内容を、
プレゼンテーションする。
その一人ひとりの報告を、
加藤徹会長、阿部秀行社長をはじめ、
役員の皆さんが聞き入る。
そして鋭く厳しい質問を投げかける。
そのあとで私が講評をする。
図らずも大学院の論文審査と、
全く同じ形式となった。
主査が結城義晴で、
副査が加藤徹、阿部秀行。
タジタジの第一期生たちだったが、
その彼らに、昼食後、
サプライズのプレゼント。
もちろん万代知識商人大学理事長、
加藤さんもガウンを羽織る。
昼食をはさんで、
全員のプレゼンが終わったのが、
午後2時半。
学長の私も久しぶりに、
アカデミックガウンを羽織り、
最終総括講義。
知識商人大学のマネジメント体系を整理、
知識の習得と実践の重要性を語った。
ピーター・ドラッカーは言う。
“As a rule, theory does not precede practice”
「原則として、理論が実践に
先行することはない」
そして“Practice comes first!”
「実践第一!」
事実を最重視しつつ、
実践を第一にしてほしい。
実践と理論化、そしてまた実践。
これが繰り返されるところから、
進化やイノベーションが生まれる。
万代の全役員も加わり、
全員での記念撮影。
心からおめでとう。
最後は本社玄関前で、
帽子投げ。
見事に30の帽子が宙を舞った。
おめでとう。
その後は、謝恩会。
万代取締役も全員、
祝いの席に駆けつけてくれた。
下岡太市副社長が
噺家並みの司会ぶりで、
大いに盛り上がった。
第一期生全員が語り、
役員も全員が話した。
級長の津田睦さんから、
色紙をもらって、感激。
第一期生の言葉が書かれていた。
中締めは、不破栄副社長。
大阪締め。
朝から長い長い1日だった。
全員が幸せを感じる、
記憶に残る1日だった。
最後に朝日新聞『折々のことば』
みんなを照らす太陽も
たまには休んで
月にもなりたいと
思う時もあるはずだと
分かる人で ありたい
(岩崎航『点滴ポール 生き抜くという旗印』から)
「幼くして筋ジストロフィーを発症し、
凄絶な吐き気に苦しみ、今も、
人工呼吸器と栄養摂取の管を
外せない岩崎航さん」
「『在る』ことが、
苦難そのものだと知るからこそ、
彼を支える家族らの
エンドレスの頑張りを思い、こう詠う」
商人は日々、休まず、
店を開け、顧客を迎える。
みんなを照らす太陽のようだ。
そんな太陽もたまには休んで、
月にもなりたいと思う時もあるはず。
それでも考えることは休まず、
“Big Thinker”であってほしい。
では、みなさん、
今週も、よく考え、
よく働きましょう。
Good Monday!
〈結城義晴〉
2 件のコメント
帽子投げの写真は、何だか目頭が熱くなりました。
ものすごいイニシエーションになりますし、この業界で働く方々が知識と実践によってより良い価値を提供できるようになります。教育の重要さ、そして人への影響力の大きさを改めて感じました。
染谷さん、ありがとうございます。
修了してから本当の教育が始まります。
彼らの学習の成就を願うばかりです。