国会籠池劇場の「すぐれた知性と豊かな感情」の用い方
日本国国会籠池劇場。
〈NHKより〉
学校法人森友学園の籠池泰典理事長。
国会の証人喚問での答えぶり。
驚いた。
「事実は小説よりも奇なりであります。
私が申しあげていることが、
正しゅうございます」
思わず、笑った。
が、ある種の知性も感じさせられた。
私も籠池泰典への見方をちょっと変えた。
安倍晋三首相夫人との接触とやり取りを、
籠池なりに詳細に証言した。
安倍昭恵氏との見解は正反対で、
どちらかが嘘をついていることになる。
その安倍夫人は、
フェイスブック上で弁明しているが、
実際の発言を聞かなければわからない。
これは首相夫人の国会証人喚問となるか。
参議院予算委員会の福山哲郎議員、
衆議院予算委員会の枝野幸男議員。
ともに民進党としては久しぶりに、
てきぱきとした質問で、
野党側から問題の本質に迫った。
政権与党は想定外の展開に、
焦燥感を強めているに違いない。
もしかしたら、もしかしたら、
安倍晋三首相退陣、
という局面が現出するかもしれない。
あるいは籠池泰典の偽証罪となるか。
もちろん私は、
籠池の思想には与しない。
さてDaily商人舎。
今日も9本の記事を掲載。
World Newsは、
シアーズニュース|
2016年度決算赤字22億ドル、
負債132億ドルで「経営破綻」宣言?
Japan News。
ヨークベニマルニュース|
フクシマ原発事故で休業中の
「新富岡店」再オープン
セブン&アイニュース|
イトーヨーカ堂「2018年新作ランドセル」
1週間早く発売開始
イオンニュース|
トップバリュ機能性表示食品
”初”のパン3種を発売
三越伊勢丹ニュース|
新宿サザンテラスに新プロモ・カフェ
「SHINJUKU BOX」オープン
エイチツーオーニュース|
阪急オアシス千野和利代表取締役会長、
社長兼務、新組織人事体制
2月百貨店統計|
前年うるう年の反動で▲1.7%、
H2Oだけ好調
2月総合スーパー統計|
既存店昨対▲3.3%、
農産物と家具・インテリアだけはプラス
2月スーパーマーケット統計|
うるう年反動で既存店昨対▲2.5%、
青果以外すべてマイナス
よりどりでご覧ください。
それにしても、
シアーズ・ホールディングス。
1990年までずっとずっと、
世界小売業王者のシアーズ・ローバック、
ディスカウントストアのトップKマート。
アメリカ視察に訪れると、毎日、
シアーズ! シアーズ! シアーズ!
Kマート! Kマート! Kマート!
そしてアルバートソン! アルバートソン!
アルバートソン!
そのシアーズとKマートが、
2005年に統合して、
持株会社の傘下に。
挙句の果てにいま、
2016年決算発表で、
経営破綻を示唆。
いまだ年商は221億3800万ドル、
1ドル100円換算で2兆2138億円、
前年比マイナス7.4%。
純損失が22億2100万ドル、
負債総額は132億ドル。
店舗数は1430店にまで激減。
恐ろしい。
そして、
ヨークベニマル富岡店。
東日本大震災のときの、
フクシマ原発事故で町内全域に、
避難指示が出されていた富岡町。
その避難指示の解除で初めて、
商業施設「さくらモールとみおか」が、
町営で開設される。
その核店舗として再オープン。
ほんとうに、おめでたい。
頑張ってほしい。
最後に朝日新聞『折々のことば』
鷲田清一さん編著の第703回。
よい精神を
もつというだけでは
十分ではないのであって
たいせつなことは
精神をよく用いることだ
(ルネ・デカルト「方法序説」野田又夫訳より)
デカンショデカンショで
半年暮らす
アヨイヨイ♪
あとの半年ねて暮らす
ヨーオイ ヨーオイ
デッカンショ♬
野坂昭如のCMで有名な、
デカンショ節。
一説に、
デカンショの「デカ」はデカルト、
「カン」はカント、
「ショ」はショーペンハウエル、
といわれる。
ルネ・デカルトは、
1596年~1650年の人。
フランスの哲学者、数学者。
近代合理主義哲学の始祖。
「われ思う。ゆえにわれあり」
ブレーズ・パスカルの、
「人間は考える葦である」とともに、
最も需要な命題。
イマヌエル・カントは、
1724年~1804年の人。
プロイセン、現ドイツの哲学者。
『純粋理性批判』『実践理性批判』、
そして『判断力批判』。
三批判書の発表によって、
思想界に「コペルニクス的転回」をもたらした。
アルトゥル・ショーペンハウエル。
1788年~1860年のドイツの哲学者。
インド哲学の精髄を解き明かした思想家。
そのデカルト。
「優れた知性は、
人を正しく導きもすれば、
謀略や詐欺に役立ちもする」
「豊かな感情は、
人を鼓舞しもすれば、
嫉妬で狂わせもする」
「問題はそれらを
いかに『よく』用いるかだ」
籠池泰典のある種の知性は、
謀略や詐欺に役立っているのか、
あるいは彼を正しく導いているのか。
「刑事訴追」を受ける可能性を、
生み出している事実はなくならない。
ルネ・デカルト。
「が、その『よく』がどういうことか、
誰にもすぐには見えない」
「むしろそれを問い続けるなかに
人生の意味がある」
安倍晋三と籠池泰典。
偶然にも、ともに1954年生まれ。
すぐれた知性と豊かな感情は、
この二人にも必要なものだが、問題は、
それらをいかに「よく」用いるかだ。
〈結城義晴〉