人前で話すときの「笑いをとる」と既存店改装の「真実の要素」
東京は桜満開。
横浜はもう少し。
商人舎のそばの新田間川。
今週末あたりが一番よさそうだ。
今日は朝から、新宿区清水橋へ。
伊藤園の本社。
恒例の伊藤園大陳コンテスト審査。
地下1階の会議室には、
最終審査の応募作品が並ぶ。
陳列量で3つの桜コース、
さらにテーマコース、
タリーズコース。
5つのコースと企業賞の審査。
厳正な審査の結果、
5つの大賞、優秀賞と
企業賞大賞、優秀賞が決定。
審査員全員、結果に大満足。
伊藤園からは本庄大介社長(中)、
江島祥仁副会長、
そして本庄周介副社長。
商人舎から私と松井康彦。
松井はエグゼクティブプロデューサー。
さらにの商業界の竹下浩一郎。
月刊食品商業編集長。
審査が終わってから、
全審査員が一言ずつコメントを発する。
全員、とても話がうまい。
商人舎や商業界の人間は、
それもひとつのスキルだろうが、
伊藤園のトップのみなさん、
本当に感心させられる。
その後、江島さんの部屋で、
おいしい抹茶をいただく。
小売業の最新動向について情報交換。
最後は月刊商人舎4月号の話。
商品コードGTINや世界組織のGS1、
そして商品情報プラットフォーム。
半分、講義のようになったが、
重要なテーマを理解してもらった。
うれしい話もあった。
FOODEX美食女子グランプリ2017で、
伊藤園「さらさら健康ミネラル麦茶」が、
大賞を受賞。
粉タイプの商品だが、
江島さんいわく、
「私が飲んでもリーフと変わらない」
技術はどんどん進化している。
最後に全員でポーズ。
審査の後のこの1時間、
いつも楽しみにしている。
さて日経新聞夕刊「あすへの話題」
「人前で話すこと」
西成活裕東京大学教授が書く。
非線形動力学が専門で、
渋滞学、無駄学を研究する数理物理学者。
「大勢の前で話をするのは苦手だ、
という人は多い」
西成さんも中学生ぐらいまでは、
人前に出ると緊張してしまい、
思うように話すことができなかった。
そこで提案。
「笑いをとることだ」
「人前で話すとき、まずは相手が
クスッと笑うような話題から入れれば、
聴衆も惹きつけられるだろうし、
話し手の緊張感も和らぐ」
「なぜなら、聴衆が
無表情ではなく笑ってくれれば、
相手は少なくともこちらの話に
乗ってきているわけで、
何を考えているか分からない
という不安感から解放されるからだ」
「これがまさに聴衆と
気が通い合っている状態であり、
人前で話すときは
この関係を維持し続けることが
何よりも大事だと思う」
しかし、その「笑いをとる」のが、
ほんとうに難しい。
笑いをとろうとして、
滑ってしまったら、
もうあとは、とり返しがつかない。
落語家の春風亭昇太。
「自分のやりたいようにやるのが素人、
お客さんが何を望んでいるかを
感じてやるのがプロ」
プロのように話すのは難しいが、
相手が何を望んでいるかを、
知りつつ話をするのが、
コミュニケーションの極意だ。
ブレーズ・パスカルの「パンセ抄」から。
「雄弁――
聞いていて心地よい要素と
真実な要素の両方が
なくてはならない」
「しかし、心地よい要素とは、
それ自体、真実な要素の中から
生まれてくるものなのだ」
〈断章二五〉
どんな話の場でも、
「真実な要素」こそ、
最も重要である。
さて、昨日の日経新聞「企業・消費」欄。
「ヨークベニマル90店改装」
2018年2月期からの3年間で、
既存店の4割、90店を改装する。
総投資額は100億円を超える。
18年2月期は、
約40億円の投資で30店を改装。
これは17年2月期の21店を上回る。
同社の改装投資としては過去最大。
つまり店舗改装の季節。
最近の改装の傾向。
冷食・総菜売場を3割程度広げる。
地場産品を店頭にコーナー化する。
改装すると売上高は7~10%伸びる。
17年2月期では既存店全体の売上高を、
0.5%ほど押し上げた。
クローガーは、
全米第1位のスーパーマーケット。
その前CEOデイビッド・ディロン。
「我々の成長の95%は、
既存顧客から得たものだ」
その既存顧客のために、
既存店舗の改造と改装。
それが「真実な要素」である。
最後に今日のDaily商人舎ニュース。
平和堂ニュース|
2017年2月期は年商4376億円と増収も為替差損で減益
イズミニュース|
島根県江津市にSC「ゆめたうん江津」を改装オープン
マックスバリュニュース|
東海が戦略的小型店「エクスプレス河津店」開業
ドンキニュース|
茨城県内10店舗目のドン・キホーテ下館店がオープン
イオンニュース|
4月7日から始まるフランンスフェア9回目の勝算
セブン&アイニュース|
赤ちゃん本舗が東京都羽村市と連携してグッズ製作
クリエイトニュース|
第3四半期累計売上高1825億円(6.5%増)で増収増益
どのニュースでも大切なのは、
「真実な要素」である。
〈結城義晴〉