炎昼・炎日・炎天の中の伊藤園大陳審査会とIDR講演会
炎昼や箸にかからぬものが好き
〈櫂未知子〉
毎日新聞「季語刻々」8月4日版から。
櫂(かい)は北海道余市郡出身の俳人。
季語「炎昼」は「えんちゅう」と読み、
真夏の昼下がり。
「まさに字面通り、
炎上しているかのように暑い。
今日の句、その炎昼に、
『箸にかからぬ』ものを食べている。
あるいは想像している」
と、「船団の会」代表の坪内稔典。
京都教育大学名誉教授の俳人。
今日の東京は37℃。
体温より気温が高かった。
まさに炎日(えんじつ)。
台風一過の、
まとわりつくような暑さの中、
朝から、新宿区清水橋へ。
今日は伊藤園大陳コンテスト審査会。
いつもの6人の審査員。
㈱伊藤園からは、
右から江島祥仁副会長、
本庄大介社長、
本庄周介副社長。
私の隣は、
松井康彦商人舎エグゼクティブ・プロデューサー、
竹下浩一郎食品商業編集長。
真ん中の司会は伊藤泰山さん。
マーケティング本部販売促進部第5課長。
早速、応募作品を審査。
グランプリコース、大陳コース、
陳列コース、タリーズコース、
そしてテーマ訴求コース。
5つのコースの大賞と優秀賞を決める。
それから企業賞の大賞と優秀賞。
厳正な審査で、無事に終了。
そのあと全審査員が講評。
本庄大介社長のひとこと。
「今日のような暑い日には、
お陰様で飲料はよく売れます。
しかし1トンもの商品を運ぶ、
営業部員たちのことが一番心配です」
いいねえ。
さらに事務局の皆さんと全員写真。
もう、審査会恒例となっている。
そしてこれまた恒例。
江島さんの部屋での情報交換。
本庄社長の昨日の体験談で、
大いに盛り上がったし、笑った。
伊藤園の抹茶と冷茶をいただいて、
炎昼のなかの至福の時間。
このひとときが、
審査会の楽しみの一つでもある。
ランチは箸にかからぬパスタ。
そして午後は、港区の麻布台へ。
古巣の商業界会館。
店は客のためにある
〈長治〉
この石碑の前では、
いつも襟を正すことになる。
そしてなぜか、
森信三も思い出す。
時を守り、
場を清め、
礼を正す。
1階にある喫茶店「ファースト」。
アイスラテで喉を潤しながら、
1時間ほど講演の事前準備。
6階でIDRの講演会。
IDRは一般社団法人流通問題研究協会。
協会員が30名ほど集まって、
第34回「チャネル戦略研究交流会」。
IDRの会長は玉生弘昌さん。
(株)プラネット代表取締役会長。
顧問は前会長の三浦功先生。
お二人からのお誘いで、
今日の講演が決まった。
テーマは、
「US Retail最新動向と2025日本流通」
2025年の流通を透視する講座。
アメリカ小売産業の特徴や最新動向を、
さまざまなデータを示しながら、
私なりの整理をして解説。
さらにウォルマート、アマゾン、
クローガーの新IT戦略など、
様々な事例を紐解きながら、
第二機械革命時代の特徴、
AI戦略の可能性などを語った。
90分の講義の後は、
参加者からの質問を受け、
再び、解説。
講演と情報交換会で約2時間。
疲れたけれど、
これもまたよし。
最後は、祭囃子が聴こえる神谷町を、
ゆっくり歩いて「翁寿司」へ。
玉生会長と橋本佳央専務理事。
翁寿司は若い頃からよく通った。
二代目が継いで、
すっかりきれいになった。
懐かしかった。
炎天に一歩踏み出す決意かな
〈山口美琴〉
炎昼と炎日と炎天。
それでも少しずつ、
夏が過ぎてゆく。
残暑、お見舞い申し上げよう。
〈結城義晴〉