New York2日目のポジショニング理論講義と実践店舗視察研究
Everybody! Good Monday!
[2017vol41]
2017年の第41週、
そして10月の第2週。
その10月第2月曜日は、
日本では体育の日。
アメリカではコロンバスデー。
どちらも祝日。
体育の日は、1966年から、
国民の祝日となった。
その2年前の1964年、
東京オリンピックが開催され、
その開会式は10月10日だった。
この日が1966年に、
「体育の日」の祝日となった。
さらに2000年からは、
「ハッピーマンデー制度」が適用されて、
10月第2月曜日となっった。
一方のアメリカ。
1492年10月12日に、
クリストファー・コロンブスが、
アメリカ大陸を発見し、到着した。
あくまでもヨーロッパ人の視点だが、
この10月12日をColumbus Dayとした。
発音は「コロンバス・デイ」
フランクリン・ルーズベルト大統領が、
1934年に議会とともに、
連邦政府公式祝日と宣言した。
その後、 1970年から、
「月曜休日統一法」によって、
日本の「体育の日」と同様に、
10月第2月曜日となった。
私はいま、ニューヨークにいる。
今日、5番街でパレードが行われる。
しかし、昨日の9日にも、
コロンバスデーのパレードが行われて、
交通が規制された。
9日日曜日はスペイン系のパレード、
10日月曜日はイタリア系のパレード。
コロンブスを大陸発見に派遣したのが、
スペイン女王イサベル1世。
コロンブス自身はイタリア人で、
ジェノバ共和国の探検家だった。
だからパレードが2回行われる。
私は7日の土曜日に、
ダラスからニューヨークにやって来て、
今日の9日は3日目。
しかし、ブログは8日の弾丸視察を報告。
まず、朝一番で、講義。
現代の競争とその競争に勝ち残る戦略。
ファーマットのためのポジショニングの戦略。
(株)商業界の編集長時代から、
専務・社長時代にも考え続けていたこと。
(株)商人舎を設立し、
コーネル大学ジャパン副学長、
さらに立教大学大学院教授の時代まで、
ずっと研究と考察を続けて、
発展させ、収斂させてきた私の持論。
それを語った。
講義の後は、
トレーダー・ジョーへ。
場所はニュージャージー。
今月のフィアレスフライヤーが、
発刊されたばかりなので、
店頭に横断幕が掲げられている。
この店には店内サインの担当者が4人。
そのうち2人は美術学校を出たプロ。
だから、素晴らしいイラスト、
そして言葉が多い。
店はもちろん、
トレーダー・ジョーそのもの。
2ドル99セントのワイン、
「チャールズショー」もご覧の陳列量。
そのチャールズショーに、
ロゼワインが登場。
品種はホワイト・ジンファンデル。
うれしい限り。
インタビューは、
バスの中のマイクを使った。
クルー・メンバーのラダさん。
立て板に水のごとく、
30分ほど語ってくれた。
ニュージャージーから、
マンハッタンに入って、
ブルックフィールドプレース。
グランドゼロのそばの、
最も新しいショッピングセンター(SC)。
その中のル・ディストリクト。
SCの外側の入口が反対側にある。
フランスの食材と食事を提供する店。
そのフランスの市場のような小洒落た青果部門。
そしてイータリーのように、
食品小売業とフードサービス業が、
見事に融合している。
つづいて、歩きながら、
ワンワールドトレードセンターなど見て、
ウェストフィールドトレードセンターへ。
イータリー、
Manhattan2号店。
こちらはイタリアの市場。
そして、顧客の教育、つまり「食育」
イータリーは「学校」でもある。
常設の食のスクールには、
子どもたちが集まった。
そしてイータリーは食堂でもある。
みんな、早速、席を占めて、
イオンリテールの社内食堂のようだ。
マンハッタンにイータリーは2店ある。
その1号店は2010年オープン。
We Sell What We Cook,and,
We Cook What We Sell.
これこそイータリーの神髄を表す言葉だ。
食べる。
買う。
そして学ぶ。
スーパーマーケットとレストラン。
その融合。
1号店と2号店を見ると、
その意味がよく分かる。
イータリーをゆっくり堪能してから、
ターゲットへ。
自ずと知れたウォルマートの対抗馬。
都市型の「シティ・ターゲット」を開発しているが、
もっと小さい都市型2層店舗。
それにターゲットが名づけたのが、
「フレキシブルストア」
マンハッタンで実験している。
1階入り口には、アパレル。
この広さ。
マネキンの群像。
もう当たり前。
ちょっと熟年のマネキン。
そしてホームファッション。
地下1階はまさに、
フレキシブルストア。
食品は「Market」。
ドラッグはCVSファーマシー。
ハロウィンの子供服。
レディスのメインステージ。
コスメティックス。
そして銀行方式のレジ。
ポップアップ的な品揃えだと思う。
それが「フレキシブル・フォーマット」だ。
次はソーホー地区。
ここではディーン&デルーカ。
すごい人出で、すごい客数。
青果部門がトップにある。
けれど主力は惣菜や加工肉。
店の一番奥のどん詰まりに、
寿司コーナーとカウンターテーブル。
イータリー化現象までいかない店は、
ちょっと古く感じてしまう。
このソーホーのユニクロ。
アメリカ進出第1号店で、
苦労したが今や、
押しも押されもせぬトップ店舗。
客数もすごいが、
その商品力は図抜けている。
ヒートテック。
商品そのものの質と量とレベルが高いが、
プレゼンテーションも学ぶところが多い。
そのソーホー地区には、
ナイキの旗艦店もある。
入口のデモンストレーションがすごい。
エスカレーターで5階まで。
そして最上階に、
バスケットボールのコートとゴール。
ナイキも商品力とプレゼン力。
商品そのものの強さだけではない。
演出力、そして販売者の力がなければ、
こんな厳しい競争の中で、
生き残ってはいけない。
ソーホーから、急遽、
ユニオンスクエアへ。
予定を変更して、オプションを入れた。
そしてノードストローム・ラック。
百貨店自身が、
自分の売れ残り品を集めてつくった、
ディスカウントデパートメントストア。
ここもすごい人気。
もともとが靴屋のノードストローム。
ラックでも品揃えは群を抜く。
服飾雑貨は、これまた人気。
だからレジは込み合っているが、
顧客は満足していて、クレームはない。
今夜はホテルでバーベキュー。
その材料を求めに、
ユニオンスクエアのホールフーズへ。
地下1階がスーパーマーケット。
ホールフーズ+アマゾンの特売。
部門別・カテゴリー別に、
主要品目はこの特売。
それが人気だ。
1階はコンビニエンスとデリ。
そしてレジは銀行方式。
アマゾンに買収されたホールフーズ。
意気盛ん。
そしてユニオンスクエアの、
ガーデン・オブ・エデン。
息をのむほどのくだものの陳列。
まるで宝石のようだ。
インディペンデントも必死に、
ポジショニングの確立と維持に努める。
Manhattanこそ、どこよりも、
この競争の原理が働くところだ。
最後の最後は、
チェルシーマーケット。
人気の観光スポット。
ナビスコの古い工場跡を活用。
だからハロウィン演出にぴったり。
要所要所におどろおどろしい演出。
そしてチェルシーマーケットに、
地下1階の売場がお目見え。
「チェルシー・ローカル」
階段を降りると、食品ショップ。
しかしちょっと狭い。
一番奥の惣菜対面売場。
百貨店の食品売場のようだが、
まだまだです。
勉強し直しなさい。
しかしやはり、
チェルシーマーケットの核は、
ロブスタープレイス。
イータリー化した大型の魚屋。
一番奥のロブスター売場が魅力の源。
小売業だから銀行方式のレジ。
そして、立ちの寿司屋。
ネパール人の親方が東京築地で修行し、
マンハッタンに店を開いた。
スブハッシュ・グルングさん。
エグゼクティブ・スシ・シェフ。
そして今や、ネパール人の職人30数人。
この地で一番の寿司屋。
その親方の片腕のチーフ。
今回、選抜されて参加したのが、
ラミチャネ・アダルさん。
イオンリテール東北カンパニーの、
イオン前沢店デリカグループマネージャー。
そしてアダルさんもネパール人。
二人は意気投合して、握手。
朝、講義した内容が、
ニューヨークの店頭や現場には、
具現化されている。
それがなにより、うれしい。
ホテルに帰って、
中庭のグリルでバーベキュー。
屋外での食事は、
心が解放されて、
本当にうまい。
長谷川正史さんと乾杯。
人事部人事企画グループマネージャー。
バーベキュー・メンバーに、
心から感謝したい。
私の旅はまだまだ続く。
今週も、来週も。
では、みなさん、
Good Monday!
(つづきます)
〈結城義晴〉