ロングアイランド&ブルックリンの「いい考えを実行に移す店々」
アメリカにやって来て、
17日が過ぎる。
シカゴ・オヘア国際空港から、
AA308便に乗り込んだら、
疲れが出て、ちょっとウトウト。
気がついたらもう上空。
10月4日に日本を発って、
ダラス、ニューヨーク。
ダラス、サンフランシスコ。
そしてシカゴから、
再びニューヨーク。
この旅二度目のニューヨークは、
まさしく日本晴れ。
変な言い回しだが、
日本晴れ。
自由の女神もくっきりと見える。
マンハッタン島の南の端の真ん中に、
ワンワールドトレードセンター。
ニューヨークが晴ればれと、
迎えてくれた気がした。
しかし日本には、
台風21号が接近しつつある。
日経デジタルセンターによると、
イオンはコロッケを5割増しで、
緊急販売態勢を整える。
ネット上の書き込みがきっかけだ。
「台風が来る前にコロッケを買い込んだ」
実際に9月の台風18号上陸前に、
イオンの一部店舗でコロッケが完売。
そこでイオンは、
「台風が来る前に、
すべての顧客にコロッケを届けたい」と、
「トップバリュ コロッケ」
「トップバリュ ザクうまコロッケ」など、
通常の50%増しで用意する。
おもしろい。
それにしても、
第48回衆議院選挙。
「折々のことば」第908回。
たとえ、ひとりでも
いい かんがえなら、
みんなで
だいじにするのが、
みんしゅしゅぎの
いい ところだろ。
(かこさとし著の絵本、
『こどものとうひょう おとなのせんきょ』)
これに続いて、
「それを まちがえると、
かずが おおい やつが、
かってに いばったり、
わるい ことを しだすんだよな」
編著者の鷲田清一さん。
「政治の基本は数の力ではなく、
少数でも優れた意見を尊重すること」
「いうなれば言葉のまこと」
私も言葉のまことを大切にしたい。
「選挙を前に、
このことを心に刻んでおきたい」
賛成 だ。
だから選挙に行こう!
投票しよう!!
さて、ニューヨークには、
三つの空港がある。
国際線はJFケネディ空港。
それからニュージャージー側に、
ニューアーク空港。
そしてクイーンズに、
ラガーディア空港。
このラガーディアに着いて、
さらに東へ。
ロングアイランド。
まずは腹ごしらえ。
パワーセンターの一角、
シェイクシャック。
ガラス張りの店内は、
シンプルだけど洒落ている。
スーパーマーケットが、
イートインコーナーをつくるなら、
このくらいのスマートな空間演出は必須。
私がオーダーしたのは、
シャックスタック。
9ドル95セント。
シャックバーガーに、
マッシュルームバーガーを、
コンバインさせた逸品。
大満足のあとは視察。
隣にあるコンテナストア。
「つつむ・くるむ・整理する」を、
コンセプチュアルに突き詰めたチェーン。
この地域はさまざまな人種が暮らす。
若い人も多い。
コーシャ食品コーナーもある。
コストコに併設するのが、
ウェストバリー・リカーズ。
ニューヨークの法律で、
酒は別棟で展開する。
しかしこのリカーショップは素晴らしい。
さらにコストコの並びで、
ウォルマートの隣に、まもなく、
トータルワインが出店する。
その競合は見ものだ。
さらにウェストバリー地区には、
スチュー・レオナード。
新店。
入口を入るとすぐに、
コーヒーとアイスクリームのショップ。
しかし食べさせる機能は、
この2カ所だけ。
トレンドのGrocerantには反応しない。
それが現在のスチュー・レオナード。
売場は朝食から始まり、
ベーカリー、青果から生鮮に入り、
デアリーやグロサリーを経て、
最後はキッチンと名付けられた惣菜デリ。
ワンウェイコントロールの店舗。
そのうえ、ディズニーランドのような、
アトラクションが用意された楽しい店。
写真はバナナボーイ。
しかしドールの宣伝が表に出ていて、
ちょっと興がそがれる。
店頭の有名なポリシーロック。
アイスクリームを食べながら記念写真。
ロングアイランドを後に、
ブルックリンへ。
夕方のラッシュに巻き込まれ、
2倍の時間のドライブになった。
すっかり日が暮れて、
ブルックリンに到着。
会計待ちの長蛇の列。
長身の男性スタッフが、
レジ待ち行列の最後尾に、
旗をもって立っている。
銀行跡の高い天井、
石造りの重厚なつくり。
この店内環境はすばらしい。
快適な空間は、客数を増加させ、
トレーダー・ジョーの商品力が相まって、
売上げを爆発させる。
トマト売場には氷を敷き詰めて、
モッツァレラチーズの関連販売。
両サイドにはオリーブオイル。
完璧。
レジの外側に、
インスタカートの配達ロッカー。
ホールフーズは夜の8時にも、
顧客を迎えて元気だ。
朝6時半に、シカゴのホテルを出発し、
夜8時半にマンハッタンのマディソン通り。
今日は個性ある店ばかり巡った。
たとえひとりでも、いい考えを、
実行に移す店ばかりだ。
シックな歴史あるホテル。
今回の3週間の旅の最後の宿泊は、
このルーズベルトホテル。
たとえ、ひとりでも
いい 考えなら、
大事にしよう。
民主主義だけでなく、
それが仕事の
いい ところだ。
少数でも優れた意見を尊重する。
多数決や集団思考では、
仕事も経営もうまくはいかない。
(つづきます)
〈結城義晴〉