[日曜漫歩]篠原八幡神社
西洋の神様の物語。
日本は「八百万の神」だけれど。
その西洋の神は1日目に、
昼と夜をつくった。
2日目には、天をつくった。
3日目に海と地をつくり、
植物を茂らせた。
4日目には、
太陽と月と星をつくった。
5日目に、魚と鳥を、
6日目に、動物をつくった。
そしてこの日、自分に似せて、
男と女を創造した。
アダムとイブである。
そして、7日目に、
神は、休んだ。
1週間の物語。
だから日曜日は休んで、
ぶらぶら歩く。
それが日曜漫歩。
西洋の神とは違うけれど、
日本の神様に今年二度目の初詣。
篠原八幡神社。
横浜市港北区篠原町にあって、
1192年の鎌倉時代にできた。
鈴木村の鎮守として、
仝村字会下谷に勧請奉斉し、
「鶴崎八幡」と称した。
1631年(寛永8年)、
仝村字表谷に社殿建立。
1667年(寛文7年)に、
新井孫兵衛が社殿を再建し、
若宮八幡と名乗った。
やがて鈴木村は篠原村となって、
若宮八幡宮は八幡大神と奉称された。
1876年(明治6年)、篠原村社となり、
1940年(昭和15年)、神社に指定された。
つまり826年の歴史を持つ。
境内の灯篭。
御手洗。
手水を使う。
本殿に向かって、参道が続く。
狛犬。
振り返ると小さな鳥居。
小さな能舞台がある。
そして御神木。
樫の大木が二本。
左が雄の木で右が雌の木。
春の葉変わりの季節に、
左の樫の葉が先に落ちて、
右がその後に落ちる。
その下に絵馬掛所。
古札納所。
お守りや神札(おふだ)を、
処分してもらう。
そしておみくじ。
金みくじを引いた。
「小吉」だった。
おみくじに書かれた歌。
池水に
かげはさやかにうつれども
手にとりがたき冬の夜の月
そして二礼二拍一礼。
願い事は、
「思うにまかせず、
目に見えて早くは出来ず」
それでも今年も私は、
「最悪を覚悟して、最善を尽くす」
「無茶をせず、無理をする」
この篠原八幡神社は、
日本神社百選に指定されている。
その碑がある。
「冬至の日の早朝
ギラリと抜き出された
日本刀のように
朝日が昇り
光はまっすぐ参道を走って
拝殿奥の鏡を照らす
鏡からも朝日が照り返し
人々はその時そこに
選ばれて居合わせている幸せを
つかのま あじわう」
〈詩でつづる日本神社百選より〉
鳥居から見る御来光。
日本の神様の日曜漫歩。
小吉に感謝して、満足した。
〈結城義晴〉