「楽天西友ネットスーパー」提携とWal-Mart州別ベストセラー
インフルエンザ大流行。
この1週間の極寒とは関係ない。
厚生労働省の調査発表。
1月15日~21日の患者数は、
全国の推計で約283万人。
前週から2倍近くの112万人の増加。
1医療機関あたり患者数は51.93人。
これも前の週から2倍近くに急増。
2018年第3週 (1月15日~2018年1月21日)
厚生労働省は、
「警報・注意報発生システム」をもつ。
「感染症サーベランス事業」という。
インフルエンザ定点医療機関がある。
全国に約5000。
この医療機関において、
受診したインフルエンザ患者数が、
週ごとに把握される。
この患者数に基準値を設けて、
保健所ごとにその基準値を超えると、
「警報」や「注意報」が発生する。
「警報」レベルは、
大きな流行の発生・継続が疑われる段階。
「注意報」レベルには、
2つの場合がある。
⑴流行の発生前であれば、
今後4週間以内に大流行が発生する可能性。
⑵流行発生後であれば、
その流行がまだ終わっていない可能性。
その「警報レベル」とは、
1医療機関当たり患者数30人だが、
今週はその1.73倍。
強い警報レベルとなる。
なんと1999年以降最多である。
都道府県別に見ると、
44都府県で警報レベルを超えた。
1医療機関あたりの患者数は、
鹿児島が最も多くて86.53人。
第2が宮崎84.97人、第3が福岡83.99人、
第4が大分82.40人、第5が佐賀69.64人。
医療機関の数も影響しているだろうが、
九州にインフルエンザ蔓延の印象。
だから特に九州の店舗、小売企業は、
頑張ってほしいところだ。
ウイルスはA型のH1N1とB型が、
合わせて全体の8割超。
前者は2009~2010年に、
新型として流行したウイルスだ。
例年2、3月に出てくるB型も、
例年より早めに流行している。
複数の型のウイルスが同時に流行し、
患者数を押し上げている。
インフルエンザの予防注射も、
不特定多数の顧客を相手にする商売には、
必須の対策となる。
マスク、手洗い、うがいなど、
店舗や会社、そして家庭でも、
励行したいし、朝礼などで徹底したい。
さて、商人舎流通SuperNews。
楽天news|
ウォルマートと戦略提携/楽天西友ネットスーパー運営
楽天(株)の三木谷浩史会長兼社長と、
ウォルマートのダグ・マクミロンCEO。
握手して戦略的提携を発表した。
2つの合意。
第1は日本国内での提携。
楽天と西友が新会社を設立する。
「楽天西友ネットスーパー」を、
協働運営する。
今年の第3四半期中に事業を開始。
つまり7月から9月の間。
西友のリアル店舗から商品を配送する。
今年中にネット専用配送センターを開設。
第2は米国市場での提携。
北米の楽天のRakuten Kobo Inc.の商品を
米国ウォルマートが独占販売する。
電子書籍やオーディオブック、
そして電子書籍リーダーなど。
イオンの新中期計画で発表されたのは、
マーケットプレースを展開する戦略だ。
私はこの際に、
イオンと楽天とが提携するくらいの、
荒業が必須だと思っていたが、
楽天はウォルマートと組んでしまった。
もちろんアマゾン・ジャパン対策。
そのイオンのマーケットプレース、
そしてセブン&アイのオムニ7。
そこに楽天×ウォルマート西友が割り込む。
いや、イオンとセブンが、
ちょっと置いて行かれるという印象だ。
これでまたネットスーパーの競争が、
スピードアップしてくる。
そのウォルマートが米国で発表している。
昨2017年の各州別の、
ベストセラーアイテム。
もちろんウォルマートの店頭、
ウォルマート・コムでの販売実績だ。
ニューヨーク州は冷蔵庫。
意外に生活感丸出しの東海岸。
南部のテキサス州は、
大型の家が多いからだろうが、
大型スクリーン壁掛け用マウント。
カリフォルニア州は、
プロティン・パウダー。
ワシントン州は、
バニラ・フロスティング。
これは生クリームの一種だ。
西海岸は食べもので、
カリフォルニアが健康志向、
シアトル周辺は甘いもの。
コロラド州は、
ピーナッツ・チョコレート・キャンディ。
こちらもM&Mの甘いキャンディ。
ミネソタ州は、逆に辛いスナック菓子、
フレーミング・ホット・チートス。
シカゴのイリノイ州はなぜか消しゴム。
ラスベガスのネバダ州は、
犬のトリート(オヤツ)。
ニュー・メキシコ州はキャット・フード。
アラスカ州はRVと船などの不凍液。
ハワイ州はバービー・ファーマー人形。
面白い企画だ。
日本でもイオンやセブン-イレブン、
ローソン、ファミリーマートなど、
ナショナルチェーンは、県別に、
ベストセラー商品発表企画が展開できる。
それにしてもウォルマート×楽天。
こういったアライアンスは、
どんどん進む。
強いポジショニングを持つならば、
同盟関係や提携関係の中でも、
十分にアイデンティティを堅持できる。
それができなければ、
提携相手のポジショニングに、
のみ込まれてしまう。
ドン・キホーテとユニーは、
その典型的なパターンとなるだろう。
ひどく寂しいけれど。
〈結城義晴〉