セブン-イレブン20000店達成後の「どこへ行くのか」
本日、達成!!
20,000店。
おめでとう!!
セブン-イレブン。
正確には2018年1月31日で、
日本国内店舗数2万0033店。
商人舎流通SuperNews。
セブン‐イレブンnews|
国内店舗数1/31付けで小売業初の2万店を超えた!!
1973年の11月に、
ダラスに本社を置くサウスランド社と、
エリアフランチャイズ契約を結んで、
(株)ヨークセブンとしてスタート。
氷屋からスタートしたサウスランドは、
世界最大のコンビニチェーンだった。
翌1974年5月15日、
東京都江東区に第1号店開業。
セブン-イレブン豊洲店。
オーナーは山本憲司さん。
最高のフランチャイズシステムをつくる。
だから1号店から加盟店を募る。
それが創業者・鈴木敏文の意思だった。
そしてそれが成長の原動力となった。
2年後の1976年5月、100店舗達成。
1977年3月、200店舗、
9月、300店舗となった。
私が(株)商業界に入社したのが、
この年の4月1日だった。
販売革新編集部に配属されて、
故緒方知行編集長のもと、
9月の300店達成のときには、
レギュラー号で記念特集をつくった。
まだ、社名は「ヨークセブン」で、
店名は、7ELEVEn。
セブンは7。
イレブンはELEVEn。
最後の「n」は小文字。
その前の「ELEVE」は大文字。
これは「ELEVEN」にすると、
一般用語なので、
商標登録許可が下りないから、
と言われている。
その後、1980年11月に1000店。
私は月刊食品商業編集部に異動して、
1985年から別冊号に携わった。
「コンビニエンスストアのすべて」。
亡くなった佐藤文孝が担当編集者。
セブン-イレブンは1993年2月に5000店。
ここまで19年しか経過していなかった。
この時には私は、
食品商業編集長となっていて、
1998年8月に、
食品商業臨時増刊号の季刊誌として、
季刊コンビニを創刊。
それを隔月刊コンビニにし、
2002年8月、専務取締役編集担当として
月刊コンビニを創刊。
編集長は鈴木由紀夫だった。
セブン-イレブンは、
2003年8月に1万店を達成した。
ちょうどこの2003年8月に、
私は(株)商業界代表取締役社長に就任した。
月刊コンビニは、その後も、
唯一の業態専門雑誌として、
産業に貢献してくれた。
私は2007年8月をもって、
(株)商業界を去り、
2008年2月に(株)商人舎を創設した。
セブン-イレブンは、
1号店開店から39年後の2013年2月、
1万5000店を達成した。
一方の、月刊コンビニは2015年、
㈱アール・アイ・シーに売却され、
この会社の社長の毛利英昭さんが、
現在のオーナー兼編集長。
実質的な編集業務は、
元商業界取締役編集担当の梅澤聡が、
編集委員として担当している。
そしてセブン-イレブンは2016年5月、
鈴木敏文さんが電撃退任。
月刊コンビニとセブン-イレブン、
どこか重なっていると思うのは、
私の我田引水か。
しかし、44年が経過しようという今日、
2018年1月31日、7ELEVEnは、
20,000店超えを果たした。
おめでとう。
現在の出店エリアは46都道府県。
沖縄県だけが残った未出店の地域。
それも2019年度に出店する予定。
1977年からジャーナリストとして、
セブン-イレブンを見てきて、
すごい会社になったもんだと、
つくづく思う。
しかしここまでくると、
どう考えても「飽和」が見えてくる。
そしてそのあと、
セブン-イレブンの世界化が始まる。
現在の海外出店は、アメリカをはじめ、
韓国、タイ、台湾、中国、
それにメキシコ、マレーシア、フィリピン、
オーストラリア、シンガポール、カナダ、
デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、
アラブ首長国連邦、ベトナムの16カ国。
2017年12月末時点で6万4319店舗。
世界最大のチェーンストアとなる可能性を持つ。
そこまで本気で構想しているか。
それが問われる。
今日の朝日新聞「折々のことば」
第1008回。
生きているそのあいだ、
なるたけ多くの
「終わり」に触れておく。
そのことが、
人間の生を、
いっそう引きしめ、
切実に整える……
〈いしいしんじ『且坐(しゃざ)喫茶』から〉
「人は自分という存在の
始点も終点も知らないし、
知りえもしない」
「自分がどこから来て
どこへ行くのか。
いずれも霧の中だ」
ポール・ゴーギャンは、
大作を描いている。
絵のタイトルが長い。
「我々はどこから来たのか
我々は何者か
我々はどこへ行くのか」
D’où venons-nous?
Que sommes-nous?
Où allons-nous?
いしいしんじも同じモチーフだ。
「でも、人の生が『終わり』を
孕(はら)んでいるのは確か。
だとすれば、旅にせよ、茶事にせよ、
小さな『終わり』をくり返し
『からだの芯へ収める』ことで、
中途としての人生にも光が射す」
セブン-イレブンも、
法人という人格をもつから、
永遠の生を与えられたものではない。
だとすれば小さな終わりを繰り返しつつ、
「何者か」「どこへ行くのか」を、
自問し続けなければならないだろう。
それは私たち個人も同じである。
〈結城義晴〉