阪急オアシス「Kitchen & Market」のDay1と千野和利の17年
Everybody! Good Monday!
[2018vol14]
2018年も4月に入って第14週。
日本中が新しいシーズンに入った。
入学式、入社式。
新年度、新店舗。
新しいもの尽くし。
初心忘るべからず。
英語の常套句では、
Don’t forget your first resolution.
resolutionは決意、決心したこと。
Amazon.comのジェフ・ベゾスCEOは、
「Day One」という言葉を使う。
昨2017年9月の商人舎標語。
Day Oneを忘れるな!
「Day One(1)」の精神を忘れずにいよう。
アマゾン創業者ジェフ・ベゾスは説く。
創業1日目の燃えた日こそ「Day1」である。
そしてその精神を忘れてはならない。
1年1年を「Day1」と見なして、
努力を怠らず精進を続ける。
すなわちこれは初心忘るべからずである。
能を大成した世阿弥の精神である。
だからベゾスはいつも、
「Day1」と名付けられた建物で働く。
オフィスを移転しても、
自分のいる建物にその名前を冠している。
では「Day2はどうなる?」
「Day2の危機をどうかわす?」
「その技術と戦術は何?」
会議で質問された。
ベゾスは答えた。
「Day2」とは、スタシス「停止」である。
停止の後には恐るべき衰退があり、
組織は死に至る。
だが環境変化は企業を「Day2」に押し出す。
新しくて大きなトレンドは、
素早くそれをつかまえなければならない。
それに抵抗すると、将来性を犠牲にする。
「Day2」も取り入れてこそ、
追い風を受けることができる。
しかし断じて、
「Day1」を忘れてはいけない。
「Day2」に目を向ければ、
何十年かは、繁盛するかもしれない。
しかしいずれは終わりがくる。
「Day2」だけでは続かないのだ。
「Day1」のダイナミズムを維持するため、
失敗を恐れず、辛抱強く実験を重ねる。
種を撒き、苗木を保護し、
時には冒険的な投資もする。
最後の決断は、
「これで顧客を喜ばすことができるか?」
つまり「Customer Obsession」である。
「顧客に取りつかれたようになる」ことだ。
「Day One」の精神を忘れずにいよう。
創業1日目の志、あれこそ「Day1」である。
「初心忘るべからず」
永遠にあの精神を忘れてはならない。
〈結城義晴〉
春のセンバツは、準々決勝。
そしてベスト4が揃った。
東海大相模vs智弁和歌山、
大阪桐蔭vs三重。
日本のプロ野球も開幕。
そしてメジャーリーグでは、
エンジェルスの大谷翔平が初勝利。
まさに球春が始まって、
すべてが楽しめる。
今日は朝から、またまた大阪へ。
大阪梅田駅の商業施設「ルクア」の地下に、
4月1日に誕生した㈱阪急オアシスの新店。
キッチン&マーケット。
略して「キチマ」。
2時前から取材を始めて、
千野和利さんと話していたら、
㈱平和堂会長の夏原平和さんにバッタリ。
3人で歓談。
勉強家はすぐに現場を訪れる。
ルクアのFoodHallも、
Kitchen & Marketも、
4月1日の初日は大盛況。
2日目の今日も、大繁盛。
画期的な未来店舗である。
阪急オアシスの幹部の面々に、
店内をご案内いただいた後、
7階の蔦屋書店ミーティングルームへ。
ここで、千野さんへのインタビュー。
千野さんは4月1日付で、
会長兼社長を退任し、
顧問になった。
2001年、21世紀に入って、
千野さんは阪急百貨店から、
食品事業グループを統括する役に就任。
2006年に㈱阪食を設立して社長となり、
都合、17年間、現・阪急オアシスを、
まさしく陣頭指揮してきた。
Kitchen&Marketはその集大成である。
阪急オアシスの17年間の歩みと、
小売業の未来展望を語ってもらった。
鋭い時代分析に基づいて、
極めて理論的。
すばらしい内容だった。
千野さんのインタビューと、
このキッチン&マーケットの詳細は、
月刊商人舎4月号で特集する。
その後、阪急オアシスの幹部も交えて、
キチマのBBQショップで、情報交換。
店頭で販売されている牛肉を購入して、
その場で焼いて楽しめる。
ご用意いただいたこのお肉。
焼きながら、賞味、堪能。
おいしかった。
くまなく丁寧に解説してくれた西本和也さん。
店舗統括室長兼CS推進部長兼キッチン&マーケット担当。
藤原成人さん(右)と志水孝行さん。
志水さんは取締役常務執行役員。
4月1日から営業本部商品統括室長兼店舗企画部長兼販売促進部長。
藤原さんは、取締役兼常務執行役員営業本部ロジスティック室長兼物流企画部長。
藤原さんはコーネル・ジャパン伝説の第1期生。
最後はもちろん、千野さんと松元努さん。
松元さんは専務執行役員営業本部長兼開発室長。
お二人とは長い長いお付き合いだ。
3時間余りの取材と情報交換。
セッティングしてくれたのが、
管理本部総務部チーフの萩原倫子さん、
執行役員総合企画部長の尾崎俊介さん、
総合企画課長の藤原慎也さん。
心から感謝したい。
キッチン&マーケットも、
初心忘るべからず。
Day Oneの精神を忘れないでほしい。
それは千野イズムである。
もちろん、私がわざわざ、
言うまでもないだろうけれど。
みなさんも、
会社の創業の精神、
自分自身のfirst resolution、
それらDay Oneの精神を、
何度も何度も反芻してほしい。
では、今週も、
Good Monday!
〈結城義晴〉