Dallasの平和堂第15団調理大会とLas VegasのTJ・ウィンコ
岸井成格(きしいしげただ)さんが亡くなった。
毎日新聞社特別編集委員。
今日5月15日の午前3時35分。
肺腺がん、享年73。
1967年、慶応義塾大学大法学部卒業、
毎日新聞入社後、
政治部長、論説委員長など歴任。
2010年に主筆、13年から特別編集委員。
テレビはTBS「サンデーモーニング」。
ソフトな語り口で硬派の論調。
良かった、好きだった。
ご冥福を祈りたい。
その毎日新聞「余録」
ポーカーのことを論じる。
「金をむしりとられるカモは”フィッシュ”、
カモに狙いをつけてボロもうけする連中を
“シャーク(サメ)”という」。
「このサメと魚を乗せた船を、
日本の陸にあげてみようということか」。
カジノを含む統合型リゾート実施法案。
「政府はお客同士が勝負を競い合う、
ポーカーも解禁する方針を固めた」
「カジノではゲームの公正を確保するため、
ルーレットなど偶然で決まる勝負に限って
解禁するというのが従来の方針だった」
わけがわからない。
カジノは主に2つの遊びからできている。
テーブルゲームとゲームマシン。
テーブルゲームを排除するのならば、
初めからカジノ法案などいらないと思う。
「ポーカーのように
スキルがからむゲームは
公正を保つのが難しいとみられていた」
ではなぜ、逆転解禁なのか。
「海外で人気のポーカーの
集客力への期待から」
私は現在は、ほとんどやらないが、
ずっとブラックジャック専門だった。
これもスキルのいるゲームで、
ポーカーとともに、面白い。
余録のオチ。
「賭けられた市民社会の健全に
ポーカーフェースはできない」
これは硬派か。
そのカジノの街、ラスベガスに降り立った。
Welcome to Las Vegas。
ラスベガスは今、変わった。
ギャンブルの街から、
ゲーミングの街へ、
そしてエンターテインメントの街、
カンファレンス(会議)とフェアの街へ。
シンボルタワー”STRATOSPHERE”。
タワーのてっぺんに4つの絶叫マシン。
⑴ジェットコースターの”High Roller”。
⑵展望デッキから飛び出して、
下向きにグルグル回転する”Insanity”。
⑶展望デッキから飛び出して、
シーソーのように前後に動く”X-Stream”。
⑷展望デッキの上方へ飛ぶ”Big Shot”。
アメリカ人のハッピーリタイヤ組が、
このラスベガスに引っ越してきて、
余生を送ったりする街でもある。
人口は10年間に35%も伸びて、
さらに増え続けている。
だから小売業、サービス業の、
新しいフォーマットが次々に登場する。
私たちにとっては、
勉強の街でもある。
そのラスベガスの報告は明日からにして、
ちょっと振り返る。
5月10日(木曜日)のダラスの2日目。
平和堂第15団の調理大会。
1日10店を巡って、視察調査と買物。
買物は主にクローガー。
そのマーケットプレース。
6つの班ごとに、
母の日のディナーメニューを提案する。
アルディでも買物した。
とくに安いから。
視察研修が終わったら、
ホテルの部屋で1時間半の調理タイム。
そのためにキッチン付きのホテルに宿泊。
なんだかこの調理大会が、
研修最大のイベントの感がある。
だから真剣そのもの。
それでも楽しそうだ。
和気あいあいと調理は進む。
つまみ食いや試食も楽しい。
スイカのポンチづくり。
単に店を見るよりも、
調理を頭に描きながら、
買物をするほうが勉強になる。
しかもアメリカの製品の機能や品質を、
自分たちで体験することができる。
そろそろ出来あがりそう。
団長と副団長も気合が入っている。
そして出来上がって、
テーブルセッティング。
1班。
2班。
3班。
4班。
5班。
6班。
そして団長チーム。
3班班長の岡明さんが大会宣言。
アルプラザ栗東店長。
そしてまず乾杯。
それから各班ごとにプレゼンテーション。
1班は玉井宏幸さん、アルプラザ金沢支配人。
このチームは、
「母の日の男の料理」がテーマ。
ハンバーガーのトッピングや、
シーフードに趣向を凝らした。
2班班長は三松眞吾さん、
アルプラザ守山支配人。
「母の日と世界平和のコラボ」
テーマは大きい。
3班班長の岡明さんは、
「アダルティな夕食」がテーマだと説明。
カラーのイメージを強調したメニュー。
4班班長は橋爪彰さん、
アルプラザ鶴見店長。
このチームは「料理人岩田」が活躍。
「食材で花をつくった」
5班班長は伊吹典彦さん、
フレンドマート日野店店次長。
「子どもから母へのプレゼント」が主題。
6班はメインディッシュがオムライス、
スイカボールやサラダデザートを用意した。
そして楽しい食事。
ひと段落して、表彰。
まず副団長の平和洋史さん、
SM営業部第2エリアマネージャー。
副団長賞は6班。
スイカボールは手が込んでいた。
団長賞は田中仁史さんが発表。
取締役食品統括兼生鮮食品事業部長。
団長賞は1班の玉井さんに授与された。
おめでとう。
そして最後に結城義晴賞。
5班の伊吹さんに授与。
実は団長、副団長とも、
私と同意見だった。
おめでとうの万歳。
最後の最後にホテルから、
2人の女性陣にプレゼントのケーキ。
左が6班班長の小山幸代さん、
フレンドマート河西店店次長。
右が4班の内村美乃さん、
フレンドマートニトリモール枚方店店次長。
かくて、調理大会は盛況裡に終わった。
そして平和堂米国研修第15団は帰国した。
私はひとり、
サンフランシスコから、
ラスベガスへ。
到着するとすぐに、
ノースラスベガスへ。
視察ではあまり来ないエリア。
最近の開発が著しい。
トレーダー・ジョーの最新店。
天井がスケルトン。
同社はこれまで、
スケルトン方式は採用しなかった。
コストがかかるから。
しかしこの店は天井が高くて、
広々と感じさせてくれる空間だ。
このスケルトンにしなければ、
顧客は重っ苦しく感じる。
必須の条件になりつつあるということだ。
フラワーキャリーがお目見え。
店はいつものトレーダー・ジョー。
この地区の風景が描かれた壁面。
入り口に面白い仕掛け。
「クインシーを見つけろ!!」
子どもたちに呼びかける。
ヨーロッパウズラがQUINCY。
「見つけたらスイーツがもらえるよ」
そして、ありました。
クインシーのカフェ。
意外に簡単すぎるか。
この店でもチャールズショーの、
オーガニック新製品のエンドが展開されている。
“Made with Organic Grapes”は、
7割以上がオーガニックの商材。
3ドル99セントのオーガニックワイン。
スケルトンのトレーダー・ジョー。
素晴らしい。
さらにウィンコ・フーズの新店。
入り口にも書かれている。
「ウィンコは従業員が所有している」
そしてウォール・オブ・バリュー。
ウィンコの店は標準化が徹底されている。
ディスカウントには標準化が必須条件だ。
価格比較。
ウィンコ8.98ドル、
ウォルマート9.98ドル、
アルバートソン9.99ドル、
スミス10.99ドル。
青果部門は広くて快適。
この店ももちろんスケルトン。
バルク売場はウィンコの特長だ。
奥主通路のデリ、シーフード、ミート。
牛乳は1ガロン2.58ドル。
サンフランシスコよりちょっと安い。
そしてレジは盛況。
このノースラスベガスでも、
ウィンコ・フーズは健闘中。
いい店でした。
サンフランシスコからラスベガスへ。
しかし、休まず動く。
「今日も一日、慌てず、急げ」
これが私の信条だ。
(つづきます)
〈結城義晴〉