シアトル3日目のニッチャーたちのポジショニング
Everybody! Good Monday!
[2018vol29]
2018年第29週、
7月第3週に入って、
今日は日本では｢海の日｣の祝日。
三連休は、いかがだろう。
FIFAワールドカップは、
フランスの圧巻の優勝で終了。
Kylian Sanmi Mbappé Lottin、
エムバペ(19歳)の躍動感には、
本当に目を見張らされた。
だがディディエ･クロード･デシャンこそ
素晴らしかった。
Didier Claude Deschamps。
フランス代表の監督。
愛称はマラソンマンで、
現役選手時代は走りまくって、
チームメイトを鼓舞した。
1996年にフランスの主将になって、
1998年、地元開催のWカップで、
ブラジルを破って優勝。
私はこのとき、
シアルドール審査員として、
パリで仕事をしていて、
ちょうどフランスの優勝を見ていた。
デシャンは、
2001年のシーズンオフに現役引退。
指導者の道を歩む。
2012年7月、
フランス代表監督に就任して、
6年間、それを続けた。
そして今、フランスを、
2度目の優勝に導いた。
さてシアトルでの商人舎研修。
3日目は朝一番で、
メトロポリタンマーケットへ。
その名の通り、
都市型スーパーマーケット。
だから入り口にはデリ部門。
コーヒーもすぐに飲める。
デリと言えばチーズも必須。
デリ部門の奥には、
青果部門からミート部門、
乳製品、冷凍食品部門までが続く。
都会型のハイセンスな店づくり。
それでも、
天井はスケルトンで開放的、
床はピカピカ。
質感の高い店づくりで、
高級スーパーマーケットではないが、
この企業だけのポジションを確立する。
シュガーフィーナのキャンディ。
ハワイのキャンディショップの商品。
都会型の店には特別な商品が必要だ。
続いて、
ニューシーズンズマーケット。
ワシントン州の隣にオレゴン州がある。
そのオレゴンのポートランドに本拠を持つ、
19店舗のローカルチェーン。
入り口にはきちんとした青果部門。
その奥にワインとチーズ。
左に折れて、ミート部門の対面コーナー。
そして店舗左翼はデリ部門。
この壁面の部門構成は、
ホールフーズとそっくり。
グロサリーも丁寧な品揃え。
全体を見れば平凡な店だが、
秀逸のフレンドリーがこの企業の特徴。
店舗左サイドのイートインコーナーに、
大型のテレビがある。
それを若い男性顧客が見ている。
わが団員も見上げる。
ワールドカップ決勝。
フランスがクロアチアを、
2対1でリード。
この店に滞在しているうちに、
4対2まで進行した。
駐車場でドライバーのBobさん。
近くにライフスタイルセンタ―。
その核店舗が、
トレーダー･ジョー。
この店は、
全米のトレーダー・ジョーの中でも、
とくに素晴らしい。
商品とサービスは、
トレーダー・ジョーそのもの。
そのうえ壁面からPOPまで、
この店の独特の演出がある。
桶を使った陳列。
この店の趣向。
乳製品のコーナーの主動線は、
広くて買いやすい。
コーヒー･紅茶売場のプレゼンテーション。
そしてエンド陳列は遠くからでも目立つ。
ポジショニングが鮮明な会社の、
ポジショニングがユニークな店舗。
素晴らしい。
最後はホールフーズ。
店頭の3人の東洋系女性像の間でGo! Go! ポーズ。
シアトルに2店舗しかない。
この店はそのダウンタウンの真ん中の店。
だから入り口はデリとカフェ。
アマゾンロッカーがある。
デリ売場の奥に圧倒的な生鮮売場。
ホールフーズ得意のカットフルーツ売場。
そして市内第一のオーガニック青果部門。
｢トマトにアボカド、モッツァレラ｣
標語のような3点セット。
一番奥に精肉と鮮魚の対面売場。
肉は5ステップウェルフェアレーティング。
そしてアマゾン･プライム会員の、
10％割引セール。
店中にプライム会員割引。
可視率の高いリーチインケースは、
ホールフーズが開発した。
ワイン売場はワインレッド。
この色彩感覚が素晴らしい。
そして再び入口のグロサラント。
そのレストスペースに大型画面。
フランスの勝利を告げていた。
今日の最後は、
パイクプレースマーケット。
この公設市場の海側で、
全員写真。
このマーケットの名物はこの魚屋。
すごい混み方。
魚が豊富なシアトルの市場。
さすがに魚屋は何軒も入っていて、
いずれも際立つ特徴を持つ。
魚屋としてのポジショニング。
八百屋も花屋も、
そしてコーヒー屋も。
それがスターバックスになった。
最後は世界で二番目に汚い名所。
ガムウォール。
ガムの壁。
世界中からやって来て、
噛み終わったガムを張り付けていく。
最後の最後にグレース･リョウコさん。
この研修会でずっと世話してくれた。
ありがとう。
シアトルでの商人舎Specialコース。
このあとは各自、自由研修。
市内を駆け巡った。
それでもみんな、
何度もamazon goを訪れて、
そのフューチャーストアを体感した。
私ももちろん、毎日。
amazon goへ。
そしてGo!Go! ポーズ。
何度も何度も、
レジのない店舗を実体験する。
そこで感じ取り、観察し、考察する。
何度も何度も経験することで、
ITリテラシーが身に着く。
すでに起こった未来が、
体の中に入ってくる。
では、みなさん、
今週も、体感しよう。
Good Monday!
〈結城義晴〉
