結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年07月21日(土曜日)

FORTUNE Global 500の「強さと優しさ・恐怖心と誇り」

夕焼けに映える横浜の午後7時。
気温28.9℃、湿度74%。IMG_5809.JPG8

今日の最高気温は午後3時の32.7度、
しかしその時点の湿度は64%。IMG_5810.JPG8

中央にランドマークタワー。IMG_5811.JPG8

70階建て、高さ296.33m。
横浜の象徴。
あべのハルカスに次ぐ日本第2位の高さ。IMG_5808.JPG8

東の空には夕焼けと半月。
IMG_5812.JPG8

7時45分になるともう暗くなる。
IMG_5813.JPG8

みなとみらいの夜景が、
少し省エネ化された感じがする。

これも暑さの所為だろうか。IMG_5814.JPG8
今日は夕方から、
92歳になる母の顔を見に来た。

さてFORTUNE Global500が発表された。guro-baru
世界企業のトップ500社。

首位はもちろんウォルマート。
2014年から5年連続で世界トップ。

これは同じ小売業として、
われわれの誇りだ。

石油メジャーや電力会社、自動車会社。
さらに金融会社やIT企業など。
いわば国策として巨大化されてきた会社。
それに対して、1品1品を、
顧客のために、自分の力で、
販売しつつ積み上げて、年間50兆円。

それがウォルマートだ。
1位 Walmart 5003億ドル
2位 State Grid 3489億ドル
3位 Sinopec Group 3270億ドル
4位 China National Petroleum 3260億ドル
2位から4位までは中国の国策企業。

5位 Royal Dutch Shell 3119億ドル
6位 Toyota Motor 2652億ドル
7位 Volkswagen 2600億ドル

トヨタの6位は日本の技術、日本の誇り。
その次がドイツのフォルクスワーゲン。

8位 BP 2446億ドル
9位 Exxon Mobil 2443億ドル

かつて世界を席巻した、
イギリスとアメリカの石油メジャー。

10位 Berkshire Hathaway 2421億ドル
10位はユダヤ資本の金融企業。

ベスト10にはアメリカ3社、中国3社。
日本とドイツ、イギリス、
そしてオランダが1社ずつ。

いつも思う。

ウォルマートは金が金を生み、
利権が利権を増やす産業とは異なる。
消費者産業である。

そして21世紀は間違いなく、
そんな消費産業の時代なのだ。

11位 Apple 2292億ドル
アップルが9位から11位に後退した。

17位 CVS Health 1848億ドル
アメリカのドラッグストアと保険会社。
半分くらいが小売業。

そして躍進したのがやはりこの企業。
18位 Amazon.com 1779億ドル
年間3割の伸びを示すから、
来年度はベスト10ギリギリのところか。
ホールフーズも今年は、
世界18位の企業の一員ということだ。

以下、小売業と日本の企業を拾ってみる。
30位 本田技研工業
43位 ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス
45位 日本郵政
54位 日産自動車
55位 日本電信電話
日本の企業も上位は、
自動車と元公社ばかり。

57位 ホームデポ
68位 カルフール
71位 マイクロソフト
79位 日立製作所
85位 ソフトバンク
97位 ソニー

100位以下には、
103位 イオン
イオンは来年には、
もしかしたら100位以内に食い込むか。

以下の総合商社と小売業。

129位 三菱商事
130位 丸紅
165位 豊田通商
179位 セブン&アイ・ホールディングス

200位以下に、
204位 伊藤忠商事
ユニーファミリーマートはこの子会社。

246位 三井物産
250位 住友商事

ブッサンが落ちてきたなあ。
トヨツウが意外に伸びている。

来年にはファーストリテイリングが、
グローバル500に顔を見せるだろう。

このグローバル500。
年商合計は30兆ドル。
純利益合計は1兆9000億ドル。
総雇用者数は世界33カ国で6770万人。

6770万人の被雇用者のことを考えると、
500社のマネジメントにも、
500通りの方法論があるし、
マネジメントイノベーションも、
その中にはあるのだろう。

ただし、原則は変わらない。

朝日新聞「折々のことば」
第1174回。

強さではなく優しさで、
恐怖心ではなく誇りで、
人を動かしなさい
〈ジョン・ウッデン)

ウッデンは米国バスケットボール選手で、
なおかつUCLAの伝説的ヘッドコーチ。

「選手たちにまずは《敬意》を払うこと。
それによって彼らは優しさと誇りを内に感じ
チームのために努力を惜しまなくなる」

6770万人の被雇用者を、
強さと恐怖心ではなく、
優しさと誇りでマネジメントしているか。

世界の名だたる企業だけでなく、
日本の大企業も中小企業も零細企業も、
強さと恐怖心で経営してはいけない。

とくに中小零細企業こそ、
優しさと誇りに満ちていなければならない。

編著者の鷲田清一さん。
「翻ってわが国の”リーダー”たちは
この《敬意》を確たる下敷きと
しているだろうか」

以って、自戒としたい。

〈結城義晴〉


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