結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年07月26日(木曜日)

第13回ミドルマネジメント研修会S獲得者と「顧客の願望・熱望」

第13回ミドルマネジメント研修会。
6月19日~21日の3日間の開催だった。 DSCN39008_

2日目、3日目の理解度テスト。
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さらに研修後の課題レポート。
厳正に採点・審査・評価して、
SABCDの成績をつけた。

そして9名のS級獲得者が出た。
順不同で発表。

松本純さん
㈱マツモト開発総務部マネジャー
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佐伯幸治さん
㈱セブンスター三津店副店長
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似田喜規さん
㈱いなげやグロサリーSVグループ
スーパーバイザー(課長)
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熊木英明さん
㈱平和堂フレンドマート近江八幡店店長
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下村武広さん
㈱平和堂フレンドマート宇治店店長
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蔵谷剛さん
㈱関西スーパーマーケット青木店グロサリーチーフ
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神谷敏弘さん
関西スーパー久代店海産チーフ
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横山浩昭さん
関西スーパー奈良三条店精肉チーフ
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奥村剛さん
関西スーパー営業戦略室シニアスタッフ
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関西スーパーからの受講生が、
よく勉強したし、頑張った。

もちろん平和堂の面々も真摯だった。

松本純さんも、佐伯幸治さんも、
似田喜規さんもよかった。

S獲得のみなさん、
おめでとう。

今回の第13回は全体にいい成績だった。
つまりドラッカーや商人舎の考え方が、
よく理解され、納得された。

Dはいつものことだが、いなかった。
Cは若干名、いた。

AとBが一番多かった。

この総合成績に順位はない。
それぞれがそれぞれに研修を受け、
その研修で教授されたことを、
理解し、納得し、実践に移す。

それが何よりも大事なことだ。

マネジメントの手法に関して、
私の講義の最後のところでは、
ケン・ブランチャードの方法論を使った。

それも一つのツールである。

最近、星野佳路さんが米書の監訳をした。
㈱星野リゾート社長。
書名は『1分間エンパワーメント』
ケン・ブランチャード他の著作。

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宿泊業の再生で注目される星野リゾート。
その会社経営や事業改革の理論的教科書が
このブランチャードの本である。

星野さんは慶応義塾大学経済学部を卒業し、
コーネル大学ホテルスクールで学んだ。

ブランチャードは、
マネジメントコンサルタント。
コーネル出身である。

だからというわけでもないだろうが、
コーネル大学でもよく活用される。

コーネル大学RMPジャパンでも、
向こうの先生たちの講義は、
ブランチャードのチームワーク手法を使う。

私もドラッカーを基本にしながら、
リーダーシップの手法の一つとして、
ケン・ブランチャードを使う。

商人舎ミドルマネジメント研修を、
修了した人たちも、
ブランチャードをどんどん使って、
自分のものとしてほしい。

実践が何より大事だ。

このブログで何度も引用しているが、
ドラッカーの言葉。
“As a rule, theory does not precede practice.”
(『The new realities』より)  
「原則として、
理論が実践に
先行することはない」

さて、ここのところの酷暑で、
2年後の東京オリンピックが心配だ。
しかし高校野球球児たちは元気いっぱい。

第100回全国高校野球選手権記念大会。
史上最多の56校が甲子園に出場できる。

例年2校が代表となるのは北海道と東京。
それに加えて、神奈川、埼玉、千葉、
愛知、大阪、兵庫、福岡。
7府県から2校ずつ出場。

盛り上がる。

そして球児たちは、
酷暑にも強い。

さて日経新聞電子版「経営者ブログ」
高原豪久㈱ユニ・チャーム社長。
「願望や熱望をマーケティングの原動力に」
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「何を求めるのかで、世の中は変わります。
人々の願望や欲望のレベルが高いものは、
自然とその商品やサービスのレベルは
上がっていきます。
より素晴らしいもの、
より魅力的なもの、
より利便性の高いものへと」

願望、熱望は高次化していく。

「今の商品に特に不満はない」
「取り立てて改善してほしい点は
思い浮かばない」
こんな意見しか収集できないことがある。

「しかし、これは”不満がない”
あるいは”不満が少ない”のではなく、
消費者の願望のレベル、欲望のレベルが、
下がってしまっている」からだと高原さん。

「”このカテゴリーの
商品やサービスはこんなもの”
と思われてしまっており、
期待されていないのです」

メーカーは特にそうだろう。
コモディティ化現象によって、
低価格競争に陥ってしまった品種は、
顧客から期待されていないのだ。

「商品やサービスの購入を決めるときに、
“価格の安さ”を重視する人が
一定程度存在するのは、
その人たちの商品やサービスに対する
願望や期待、欲望のレベルを、
我々、商品やサービスを提供する側が
上げることができず、
むしろ下げてしまっている」

高原さんの自信。

「商品やサービスを提供する側が
“下げてしまった消費者の
願望や欲望や期待のレベル”を
再度持ち上げることができると思います」

その通りだ。

日経ビジネス「今日の名言」
「お客様は
“より良いものを持ちたい”
という意欲をお持ちなのです」
〈上原勇七 印傳屋会長/十三代当主〉

印傳屋の創業は天正十年(1582年)。
「甲州印伝」の総本家。
甲州印伝とは、甲州山梨県に、
400年以上にわたって伝承されてきた、
鹿革に漆で模様付けした伝統工芸。

戦国時代には武将たちの甲冑を彩り、
江戸時代以降は粋人たちに愛用された。
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「国道246号線という
大通りに構えた店には、
さまざまなお客様がお見えになります」

「今、どんなデザインが流行しているか、
使ってみたらここが不便だった、
こんな商品がほしい──。
お客様は私たちよりもずっと商品に詳しく
店には実に貴重な情報が集まります」

ユニ・チャームも印傳屋も、
高原豪久さんも上原勇七さんも、
マーケティングの本質を語っている。

顧客はいつも考えている。
より良いものを持ちたい、
より良いものを食べたい、
より良いものを着たい。

それに応えたい。

応え続けることが、
人間の歴史だったのだ。

〈結城義晴〉


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