全日食躍進チェーン大会の「5つのスローガン」と田中彰の「6原則」
帰国したら、商人舎web会議。
左からWebコンサルタントの猪股信吾さん、
㈱プラージュの岩田幸大さん。
商人舎編集スタッフ・鈴木綾子、
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その中の商人舎流通SuperNews。
セブン&アイnews|
9月既存店7-11が5.1%・IY堂2.8%・ベニマル3.1%増収
㈱セブン-イレブン・ジャパンは、
既存店前年同期比5.1%増。
しかし客数2.2%減、客単価7.5%増。
店舗数は2万286店で、
チェーン全体の売上高は7.7%増。
こちらは万全。
しかし、㈱イトーヨーカ堂が、
全店ベースの売上高4.3%増、
既存店売上高2.8%増。
客数0.9%増、客単価2.0%増、
回復基調。
㈱ヨークベニマルも、
全店ベースの売上高6.4%増、
既存店売上高3.1%増。
客数が0.4%増、客単価が2.6%増。
今期初めて前年クリア。
イトーヨーカ堂、ヨークベニマル、
回復基調でおめでたい。
しかし百貨店の㈱そごう・西武、
既存店0.7%減、全店ベース13.2%減。
こちらは相変わらず苦戦。
しかしちょっと新しい傾向が出てきた。
JR東日本news|
赤羽駅で10/17から無人決済店舗の実証実験開始
東日本旅客鉄道㈱、
JR東日本スタートアップ㈱、
サインポスト㈱の3社。
JR赤羽駅で実証実験を始める。
「スーパーワンダーレジ」は、
AI技術を使った無人決済システム。
考え方はAmazon Goと同じ。
模倣にたけた日本人、
何とかものにするかもしれないが、
スタンダード・コグニッションが、
パルタックを通じて日本上陸するし、
この技術は意外に、
迅速に進むするかもしれない。
さて今日は、
全日食躍進チェーン大会。
場所はグランドニッコー東京台場。
全日食チェーンは、
食品ボランタリーチェーン本部で、
全国に約1800店余の加盟店がある。
赤いブレザーは、
その加盟店主のユニフォーム。
本部職員を含めて、
2000名ほどの赤いブレザーが並ぶと、
実に壮観。
大会は午後2時から始まった。
第一部は記念講演会。
宮家邦彦氏が登壇。
テーマは、
「急変する国際情勢を如何に読むか」
第二部は躍進チェーン大会。
平野実全日本食品(株)社長が大会会長。
その平野大会会長のあいさつ。
3カ年の初年度に当たる2018年度は、
5つのスローガンを掲げている
第1に、強い商品力。
第2が、店創りとRS(リテールサポート)構築。
第3は、事業・拠点拡大。
第4は、情報化と生産性向上。
これは、小さな本部と、
「和の経済」をテーマにする。
そして第5が、活力ある組織活動。
これらを成し遂げるために、
AIやデジタル武装を進めていく。
来賓あいさつはいつものように、
全日食を支援する政治家諸氏。
やはり秀逸だったのは、
小泉進次郎衆議院議員だ。
小泉代議士は、
自民党の厚労部会長に就任して、
社会保障改革に意欲を見せた。
二部の締めは大会宣言。
朗々と宣言したのは、粥川之順さん。
全日食チェーンジュニアボードの、
北海道会議元会長。
第三部は懇親会。
懇親会の主役は田中彰さん。
全日食チェーン商業協同組合連合会会長。
懇親の合間には、
石見神楽も上演されて、
多くの人を楽しませた。
大会がお開きになったのは午後7時半。
メーカーや卸売業、関連企業、
各社トップが残らず顔を出して、
年に一度の大会は盛況だった。
田中彰さんの商業観が秀逸だ。
小売流通業は人間の体のようなもので、
セブン&アイやイオンは大動脈、大静脈。
地域の中小商業は、毛細血管。
大動脈だけでは、人間の体も成り立たない。
そこに全日食チェーンの存在価値がある。
そのボランタリーチェーンの「6原則」。
第一は「出る」。
同志的共同体だから、
まず第一に会合に「出る」のが原則。
第二は「買う」。
本部から商品を「買う」。
ボランタリーチェーン本部は事業会社であり、
全品供給の問屋機能を持っている。
だから第三に「払う」。
買ったら、「払う」。
全日食チェーンは、
メーカーや問屋に本部が「代払い」する。
本部が差金決済をして、保証する。
その本部に加盟店は「払う」。
第四の原則は「話す」。
互いに徹底的に話合う。
第五は「乗る」。
みんなで話し合い、決めたことには、
無条件に「乗る」。
それがボランタリーチェーンの原則。
この「話す」と「乗る」は、
組織の原則でもある。
田中さんは強調する。
“All open, all even, all for one”
すべては公開され、
すべてが公平で、
すべては一人のためにある。
そして田中さんが付け加えた、
第六は「増やす」。
増やさなければ倒れる。
逆に、増やしすぎると倒れる。
増やすことを考えながら増やす。
バランスを考えながら増やす。
これはチェーンストアの原則。
そこで今回の第11次3カ年計画でも、
「和の経済」の精神が組み込まれた。
13日間の欧米旅行から帰国して2日目。
時差は体に残っていて、
真夜中に目覚める。
それでも「ボケ」は全くなくて、
むしろ、いい緊張感が残る。
来月はアメリカに半月ほど。
さらに年末年始まで、
無呼吸泳法の一気呵成。
頑張ります。
よろしく。
〈結城義晴〉