結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年10月23日(火曜日)

上越ウィング特集号の「嘘をつく店」と大阪人の「感じ悪ぅ」

商人舎流通SuperNews。
快調です。

イオンタウンnews|
パワーシティ四日市改め四日市泊をスクラップ&ビルド

イオンタウン四日市泊が、
スクラップ&ビルドで、
来年、オープンする。

このオープンエアー型商業集積は、
1995年3月18日、
「パワーシティー四日市」として開業。

懐かしい。

私は当時、㈱商業界の食品商業編集長。
もちろん特集した。

約10万㎡の敷地のパワーセンター。
核店は「マックスバリュ」2号店、
さらにディスカウントストア「メガマート」。

パワーセンターも、
フード&ドラッグも、
ディスカウントストアも、
ジャスコが未来を賭けた、
新フォーマットばかりだった。

もちろん当時のトップ企業はダイエー。

それ以外にも、
様々なカテゴリキラーが28店舗。

このパワーシティ四日市開業の前年に、
1994年6月、上越ウィングがオープンした。
日本初のパワーセンターとして注目を集めた。
もちろん大特集を組んだ。

こちらはカウボーイとコメリパワー、
さらにダイナマートが核店だった。
DSCN9983-5

私はこの上越ウィングの特集号で、
巻頭言を書いた。
単行本『Message』に掲載されている。

「嘘をつく店」

「この店は滅びる」
倉本長治は言い放った。
よほど腹が立ったのか、
それともひどく悲しかったのか。
私も近頃、そんな気持ちになる。

客を平気で待たせる店。
買いたい品が見つかりにくい店。
欲しいものが品切れしている店。
買った商品が傷んでいる店。
きたない店。

一番いけないのは、
嘘をつく店。

「安い」と「良い」とは、
突き詰めると同じことだ。
品質が同等で価格が低い状態を、
「安い」といい、
価格が一定で品質が高い状態を、
「良い」という。

ただし、「安い」も「良い」も、
嘘をつかない店でのことだ。

客を待たせない店、
分類と陳列の整った店、
欠品のない店、
品質のしっかりした店、
きたなくない店、でのことだ。

「安いよ、安いよ」と
大声を張り上げている者にかぎって、
嘘つきの店がある。
きたない店が多い。
そしてこんな店には、
「買物の得」はあっても、
「生活の得」はない。
「暮らしの得」を提供する店を
「デスティネーションストア」と表現する。

上越ウイングの店舗群を見ても、
その周辺10キロ圏の店々を訪れても、
つくづく人々の暮らしの得を生み出す店が
欲しいと感じてしまう。
エブリデーライフストアにとって、
「安さ」とは、
「生活の得」に貢献する
「良さ」でなくてはならない。

競争はやがて、賢い消費者を
多種多数、誕生させる。
逆に、競争者自身は
多産多死の状態に陥る。
しかし、それは良いことなのだと思う。
進化を意味するのである。
だから私もこう言い切ろう。

嘘をつく店など、滅びてしまえ。
永遠に、この地上から無くなれ。
〈結城義晴〉

今日は新横浜から新幹線のぞみ。
富士川を通過するときも、
富士の姿は裾野だけしか見えなかった。IMG_6978.JPG8

東大阪について、
㈱万代の会議棟。

ビギナーズ研修の打ち合わせと、
事前レクチャー。
IMG_5713.JPG8

そして一人ひとり自己紹介と決意表明。IMG_5707.JPG8

それが終わると、壮行会。
会場はがんこ平野郷座敷。IMG_5717.JPG8

万代の20代から30代の女性社員。
チーフとサブチーフ。
将来が期待されている。DSCN7601.JPG8

にぎやかで楽しい食事が終わって、
ここでも一人ひとり、
抱負を語ってもらった。

それから阿部秀行社長の激励の言葉。DSCN7603.JPG8

そして結城義晴のMessage。DSCN7611.JPG8

東尾里江人事部マネジャーを中心に、
全員写真。
DSCN7620.JPGi
朝日新聞「折々の言葉」第1264回。
いやぁ、感じ悪ぅ。
(大阪の女の人)

編著者の鷲田清一さん。

「大阪の人はバリアを築く人を
嫌う傾向があるらしい」

特に大阪の女性。

「お高くとまる、のぼせ上がる、
ひけらかすといった態度。
あるいは裏表、おすまし、よそいき、
上滑りに、小心やしみったれ」

うんうん。

「心にもないことを言われると
遠ざけられたと感じ、
魂胆が透けて見えるふるまいを目にしたら
すぐに隣の人に、
“何なん、あの人”と言いたくなる」

そうそう。

「感覚も判断も
自分の流儀を貫くところ、
進んでいる」

心にもないことは言わない。
だから、大阪には嘘がない。

〈結城義晴〉


2 件のコメント

  • いつもありがとうございます。
    上越ウイングの事は当時定期購読していた販売革新(商業界)で知りました。
    その後私の住む福岡市にも続々と「パワーセンター」(トイザラス新宮など)なる物が出現しましたが、その多くは現在は雲散霧消しています。(キーテナントが入れ替わったり、業態変更しています。)
    今から振り返るとお客様にとっては、必ずしも「良い店」ではなかった気がします。

  • いまちゃん、ありがとうございます。

    アメリカではパワーセンターが主流です。
    しかし日本では、なかなか育ちませんでした。

    理由は簡単。
    本格的なディスカウントストアが誕生しなかったからです。

    しかしトライアルなどが登場して、
    少しずつ可能性が見えてきたと思います。

    ご指摘の通り、日本の「ディスカウントする店」は、
    残念ながら「良い店」ではなかったのだと思います。

    上越ウィングの核店舗だったカウボーイは現在、
    トライアルに併合されています。

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