ヤマダの「安売り行き詰まり」と第一パン製造の「E-WA!」
酒のあらたならんよりは
蕎麦のあらたなれ
(正岡子規)
「夏にまき、秋に収穫したばかりの
実をひいたそばは”秋新”とも呼ばれ、
うま味が凝縮して格別とされる。
ひきたて、打ちたて、ゆでたての
風味がたまらない」
京都新聞巻頭コラム「凡語」
秋の新蕎麦。
たまらない。
「ところで、そばといえば
“もり・かけ”が定番だが、
例の疑惑はどうなったのか」
「永田町では臨時国会が始まり、
論戦真っ盛り。
重要法案の熟議と併せ、
先の国会から持ち越した
真相究明もお忘れなく」
「霜月を迎え、今年も残り2カ月。
みそかそばと違って
疑惑の年越しは勘弁願いたい」
その国会論戦よりも注目を集めたのが、
安田純平記者会見。
戦場ジャーナリスト。
場所は日本記者クラブ。
この会見に関しては、
私はコメントしない。
ジャーナリストならば、
書くもの、表現したもので、
その行動が評価されるからだ。
それを待とうか。
一方、日経新聞「大機小機」。
テーマは「テクノ冷戦の足音」
「テクノ冷戦」とは、
米中対立舞台の先端技術を巡る争い。
「ネットを使った個人の自由の侵害、
ハッキングによる知的財産権の窃盗、
政府や企業へのサイバー攻撃」
「先端技術の覇権争いは、
次世代の産業をめぐる競争ばかりでなく、
サイバー空間などを舞台にした
安全保障の問題でもある」
上海にいたとき、
facebookもGoogleもLINEも、
使えなくて困った。
もちろんそれを掻い潜って、
何とかつないで使ったけれど。
「米国株市場ではハイテク株が
波乱の様相を呈している」
「テクノ冷戦の足音が聞こえてくる」
テクノ冷戦の一方で、
人質と身代金。
現代社会はなんとも、
こんな両極の事態が、
当たり前のように起こる。
商人舎流通スーパーニュースより。
ヤマダ電機news|
第2Q売上高7937億円0.8%増・経常60%減・純利益90%減
売上高は前年比で0.8%増だったが、
営業利益は74.8%減、
経常利益は59.7%減、
純利益は90.0%減。
家電の安売りからの脱却を目指すが、
それも行き詰りの状態。
日経新聞の見出しは、
「ヤマダ、安売り行き詰まり」
山田昇会長。
ノジマとエディオンは2桁の増益。
ヤマダ電機の売上高は、
2011年3月期がピークだった。
2兆円を超えて日本第3位の小売業。
グローバル500にもランクインした。
しかしそれから7年間で27%減少した。
日経新聞によると、
ピーク時の棚卸資産回転率は13倍。
それが今年3月期は4倍。
棚卸資産回転率は、
売上高を棚卸在庫で割り算して、
何倍かを示す数値。
2011年のノジマは10倍、
ケーズホールディングスは8倍だったが、
18年はノジマが12倍、ケーズが5倍。
この棚卸資産回転の低下で、
メーカーの販売報奨金も減少した。
家電業界も規模のメリットは、
出にくくなった。
だから「安売り行き詰まり」
「安売り」だけで勝負を決めることは、
できない時代なのだ。
業界最大規模の会社が、
それを示してしまった。
さて今日も、
第一屋製パン㈱のお二人。
鎌田恒雄さん(中)と吉田大作さん。
二人とも関西事業本部に属す。
鎌田さんは副本部長兼西日本営業部長、
吉田さんは腕利きの営業マン。
今日は社外取締役の私に、
いろいろな相談。
それから自信の商品を持参してくれた。
一つが「トーストクロワッサン」2品。
平和堂のクォリティブランド。
「E-WA!」にラインナップされている。
さらに右が「すいーとぽてと」、
左が「レーズンサンド」。
すいーとぽてとも「E-WA!」。
レーズンサンドは、
ニチリウの「My Home Cafe」。
プライベートブランドだが、
パッケージには製造者名がある。
私は「お試しのおすすめ」を教授した。
どんなにいい商品も、
売り方が伴わねば、
顧客に認知されないし、
売れない。
どんな体験も、
表現されねば評価されない。
その表現のところで、
人間の真価が問われる。
〈結城義晴〉