結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年12月10日(月曜日)

月刊商人舎12月号特集「”自働発注”考」と「シーブン」のご利益

Everybody! Good Monday!
[2018vol50]

とうとう2018年も第50週。
あと2週と2日間。

最後の最後まで、よろしく。
2019年の営業開始が、
2日からだとか3日からだとか。

月刊商人舎12月号! 本日発刊!!
201812_coverpage 

特集・「自発注」考
AIは「自動発注」を改革するか?

[CoverMessage]
人手不足は深刻だ。だから現場の作業を削減せよ。オペレーションを改革せよ。その結果、「自動発注システム」が導入される。その仕組みには、最新の人工知能(AI)が活用されるはずだ! いや、AIは優秀な人間のように「考える」ことができるから、これまでよりも良い発注制度ができ上がるに違いない! しかし、ちょっと待て。そのこと自体を疑ってかからねばならない。AIとはそもそも何なのか。AIにはどんな種類があるのか。どんな機能があるのか。AIを小売業の発注業務に取り入れることができるのか。理論的に、現実的に。実際に多くの企業で「自動発注」は採用されている。そして成功する場合もあれば、失敗する場合もある。それはまた、なぜなのか。――本誌の結論を明かそう。人間とコンピュータ、あるいはAIとの協働、すなわち「自働」こそ、これから求められるシステムの本質である。

[Message of December]
Think, Think, Think! 結城義晴

[結城義晴  特集の"長い"まえがき]
「自発注」のススメ
小売業の存在意義を完全放棄するな!!

(株)リテイルサイエンス社長
大久保恒夫の「自動発注改革論」
より良い売場づくりにつながらねばならない!!
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[InterviewⅠ]梅田源㈱テスク社長
「成否はデータベースの精度と鮮度!」
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[InterviewⅡ] 南谷洋志㈱リンク社長
AI学習「需要予測型システム」に挑戦 
O

新谷千里
アナログ管理でデジタルを先導する!!
「売れ」の見える化と自動発注システムの段階的導入法
shingai

[特別対談]
當仲寛哲✖結城義晴
「自動」の未来と日本の「強み」
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情報システムの本質から日本小売業の強みまでをとことん語り合う!
●自動発注導入の二つの流れ●自動発注がうまくいかない理由●ソフトをわが社用につくりこめるか●ゼロベースで発想するアマゾンとグーグル●ガチガチのチェーンストア理論の定番縛り●欧米と日本の自動運転の捉え方の違い●世界の変革のスピードはもの凄く速い●「行き届いている」からうまくいく●機械学習とディープランニング●農耕民族である日本人の強み【結城義晴の述懐】

[Web版月刊商人舎 雑誌コンテンツ]
「自動発注方式」をズバリ診断する!
當仲寛哲のリテイル情報システム論(65)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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 さて、内閣府の発表。
「GDP、年率2.5%減に下方修正」

7~9月期の国内総生産(GDP)改定値。
物価変動を除いた[実質]で前期比0.6%減、
年率換算では2.5%減だった。

生活実感に近い[名目]GDPは、
前期比0.7%減、年率では2.7%減。

実質GDPの需要項目別増減。

個人消費は前期比0.2%減、
住宅投資は0.7%増、
設備投資は2.8%減、
公共投資は2.0%減。

いずれにしても、
9月までの3カ月は、
ダウントレンドだった。

10月~12月はこのトレンドを受け止めて、
「前向き・外向き・上向き」で。

今日は新聞休刊日。
そのなかで休刊しない新聞がある。
沖縄タイムズ。

その巻頭コラムは「大弦小弦」

「今帰仁村の商店に、
天井からぶら下がる旧式のはかりがある。
聞けば30年近く前、
店の経営と一緒に引き継いだという。
まだまだ現役」

「狂いがあってはいけないから、
2年に1度の定期検査を受けている」

寺岡精工製か、石田衡器製か。

「ところが、重さの国際基準そのものが
不確かだったらしい。
1キロは世界に一つしかない
キログラム原器の重さと決められてきた。
金属製の重りで、
パリ郊外で厳重に保管される」

「作られたのは1889年。100年後、
世界各地の複製を持ち寄って比べると、
原器の方が軽いことが判明してしまった。
誤差は約1億分の5キロ。
指紋一つ分だが、
先端技術の世界では大きい」

例のキログラム原器の誤差の話。

「案外アナログに決まっていたことに
素人は親しみを覚えるが、
科学者はもちろん放置できない」

「原子の重さから1キロを
計算する方法を生み出した」

「来年5月に定義を変え、
原器が壊れても厳密に
1キロが導き出せるようになる」

コラムは「朗報なのは確かだ」と断って、
結語を放つ。
「少し味気ないが、心配はいらない。
冒頭の商店はシーブンが得意技。
重さの基準は変わっても、
昔ながらの心意気はきっと変わらない」

「シーブン」は沖縄の方言で、
「おまけ」のこと。
「売買などで余分に添えてやるもの。
添え分の意」

重さの基準が変わっても、
GDPがダウントレンドでも、
商売の心意気は変わってはいけない。
いつも顧客にシーブンのご利益を。

では、みなさん、今週も、
ニンベンの「自働化」を目指したい。
Good Monday!

〈結城義晴〉


2 件のコメント

  • 「毎回発注は1個のミステリー」

    いつもありがとうございます。
    「自動発注」で思い出す事があります。

    某日本型GMSが30年ほど前に「自動発注システム」を導入したことがありました。
    当時の呼び名は「リコメンド発注」でした。

    在庫、売れ数、発注点、リードタイムからコンピューターが
    「リコメンド(お勧め)」した数量を、担当者が確認して発注するのです。
    当時は私は営業としてGMSに納品をしていました。

    週2回の発注でしたが、毎回ある商品が殆ど1個の発注を店舗に納品していました。
    しかし 納品してみると、売り場在庫は「0」の完全欠品状態です。
    そこに1個しか納品しませんから、次回発注も1個です。1個以上の売れ数が
    立たないのです。

    売り場担当者に在庫を確認してもらうと、理論上は数個の在庫になっていましたが、実際の在庫
    は万引きロスで「0」だったのです。

  • いまちゃん、ありがとうございます。

    30年前の「リコメンド発注」。

    この特集でも當仲さんや新谷さんが指摘していますし、
    梅田さんや南谷さんも語っていますが、
    正確なデータが重要です。
    正確というのは実地棚卸しに基づいた数値ということです。

    実務の仕事の最も重要なところですね。

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