ロピアNYC初日のウォルマートからホールフーズまで
羽田を発つときは雪だった。
しかしすぐに太平洋の海と雲。
それから10時間ほどで、
アメリカ大陸のシカゴ上空。
マイナス50度の厳寒の土地。
川も湖も凍っている。
それから雲に覆われて、
またしばらく飛ぶ。
ニューヨークに近づく。
真下にマンハッタン。
機体はぐるりと旋回して、
J.F.ケネディ空港に着陸。
㈱ロピアのニューヨーク視察研修。
すぐに専用バスでロングアイランドへ。
ウォルマートスーパーセンター。
主通路に並ぶ平台。
「アクションアレー」と呼ばれる。
単品量販で訴求する。
中通路では、4Kテレビを、
88ドルの超格安価格で訴求する。
自転車の売場。
99ドルの自転車が人気で、
売場では品薄状態。
菓子売場とは別に、
店舗左翼の非食品売場に、
バレンタインデーの、
プロモーションコーナー。
大量に購入した顧客たち。
チェックアウトは、
通常レジレーンの両サイドに、
セルフレジコーナーが設けられている。
黒人系とヒスパニック系の多い地域だけに、
ウォルマートは大人気だ。
さらにロングアイランドの東にバスを飛ばし、
スチュー・レオナードの6号店。
入り口を入ると、
アイスクリーム売場がある。
これが看板ショップで、
実においしい。
売場はワンウェイコントロール。
主要な部門には人形がセットされていて、
ボタンを押すと、
音楽に合わせて歌ってくれる。
ブッチャーショップと書かれた、
ミート部門。
肉のロピアの面々が、
じっくり視察している。
シーフードの売場では、
巨大なロブスターがお客を楽しませる。
焼きたてのピザを提供する、
「ミスターレオナードのキッチン」。
しかし、スチュー・レオナードは
客数が減っている。
土曜の昼時で、この状況。
まだまだ認知度が低いし、
店づくりに失敗したかもしれない。
隣にあるワインショップ、
「ライアンズ・ワイン」
レオナード社長の娘が経営している。
高木勇輔さんの爆買い。
㈱ロピアホールディングス代表。
スタッフは大喜び。
この店はスチュー・レオナードと同じく、
17年8月に出店。
年商は現在4億円ほど。
そしてトレーダー・ジョー。
スチューとの距離は車で5分ほど。
大型のパワーセンターの一角にある。
高齢者から若い世代まで、
トレダー・ジョーの客層は広い。
次から次にお客がやってくる。
「欲しいものがあったら、
私たちに聞いてください」
サインで呼びかけ。
周辺の住民が全員やってきたような状態。
PB比率が9割に達して、
この店にしかない高い品質の商品ばかり。
しかもそれが安い。
だからどの店舗も大繁盛だ。
ブルックリンに戻って、
ホールフーズ365。
ディスカウント・フォーマット。
向かい側のビル。
壁面いっぱいにペインティング。
おもしろい。
このフォーマットは、
ローコストの店づくりだが、
デザイン性は高い。
ミートやシーフードも対面売場をなくし、
商品は平ケースで販売する。
ローコストでも、
壁面装飾などは洒落ている。
カラーリングもいい。
青果売場からほぼワンウェイで、
顧客を誘導して、最後にレジ。
銀行方式で並ばせる。
1階は即食・喫食の売場。
イートインスペースと、
デリやワイン・ビールなどの
ショップが並ぶ。
ホールフーズ365は、
今後、出店をしない。
失敗したと評価されるが、
ブルックリンのこの店は、
そのデザイン性も相まって
地域に馴染んだ人気店になっている。
そしてホールフーズのレギュラー店へ。
ブルックリンの環境対策店。
バナナをフック陳列。
女性スタッフが、
一房ずつフックにひっかけている。
見ているとなんとも悠長な作業だ。
「フィッシュマーケット」は、
鮮魚部門。
普通のスーパーマーケットは
ミート部門の中でシーフードを扱う。
しかし鮮魚部門を独立させているのが、
ホールフーズの特長。
ミート部門の加工場も、
シースルーにしている。
豚肉の枝肉がぶらさがっている。
2階にある菜園。
ここで栽培された野菜は、
LOCALとして1階の売場で販売される。
最後の視察店舗。
だからアルコールを解禁。
カウンターで楽しむメンバー。
マンハッタンに入ると、
すっかり日も暮れ、
鮮やかなネオンサイン。
滞在ホテルは、
ミレニアム・ブロードウェイ・タイムズ・スクエア。
荷物を置くと、すぐに徒歩で、
夕食会場のウルフギャングへ。
ロピア第3回ニューヨーク研修は、
先乗りしていた高木勇輔が加わって、
大胆な体験型研修会となってきた。
それがロピアの特徴だ。
写真を撮って、メモを取って、
モデリング、マネリングはない。
歩く、見る、聞く、
そして食べる食べる食べる。
食べることを最優先して体験する。
研修がユニークだから、
会社も店もユニークになる。
(つづきます)
〈結城義晴〉