ロピアNYC研修最終日の総括講義と「人生のポジショニング戦略」
Everybody! Good Monday!
[2019vol7]
帰国しました。
ニューヨークのJFケネディ空港から、
ANAの直通便で13時間超。
ロピアNYC研修第3回の第2班が修了。
2015年、2017年、そして2019年の今年で、
総勢320名がニューヨークに学んだ。
第3回の約40名ずつの2班が、
好奇心と行動力で、
楽しみ、学ぶうちに、
2019年は第8週を迎えた。
2月の第4週になって、
ロピアも2月期決算を迎える。
3月6日には全チーフ以上が参集して、
2018年度決算の業績報告会が開催される。
私も参加して短い講演をする。
2月28日に年度会計を締めて、
1週間も経たないうちに、
前年度実績を社内に報告し、
次年度計画を発表・意思一致する。
このスピード感こそロピアが、
アメリカ小売業をすら超えるものだ。
しかし私はいつも言っている。
「まだまだだよ」
満足してしまったら、
そこでスピードは鈍る。
高い高い志を持つ。
そして前へ前へ進む。
最終日の今日は、
朝から総括講義。
今回、ニューヨーク周辺で訪れた店舗群、
その素晴らしさを事例にしながら、
競争がどう変わっていくのか、
その中でロピアはどう成長するのか。
全員が明日の競争の本質を理解し、
今日、何をするかを自ら決定する。
それがロピアに必要なことだ。
ロピアは肉屋という業種から生まれた。
そしてスーパーマーケットという業態になった。
さらにユータカラヤからロピアへ、
フォーマット化を図って、成長した。
しかしこのフォーマットにも、
そのポジショニングにも、
まだまだこれから、
リ・エンジニアリングが求められる。
このNYC研修から帰ると、
すぐにそのことに取り組む。
一人ひとりは「自ら変わる」。
自分が変わらねば、
仲間を変えることはできない。
自分が変わらねば、
職場を変えることはできない。
自分が変わらねば、
売場を変えることはできない。
私の言いたいことをどこまで、
知覚し、理解し、
納得してくれたか。
それがロピアの現場に現れてくる。
楽しみだ。
続いて内田貴之取締役管理本部長が、
総まとめの講話をした。
内田さんはご存知、
㈱三越伊勢丹フードサービス前社長。
若いころ、このニューヨークで学んだ。
コロンビア大学のMSで、
マスターを修了した。
MSはマスター・オブ・サイエンス。
だから今回、母校を訪れて、
トレーナーを購入し、気合を込めて、
それを最終日に着用した。
内田さんの話の要点は3つ。
しかしここには書けない。
将来に向けた決意表明でもあった。
講義が終わると最後の視察。
まず、ソーホー地区へ。
アマゾン4スターを覗いてから、
ディーン&デルーカの本店。
ここでは学ぶというよりも、
マンハッタンの朝のライフスタイルを、
それぞれが楽しむという風情。
上品で高級な縦長の店内。
入り口脇には青果部門。
バックヤードも縦に細長くて、
部門相互に行き来ができる。
いちばん奥がマグネット(磁石)。
それが寿司売場になっている。
次に向かったのが、
イータリー。
グランドゼロの跡にできたのが、
ウェストフィールドショッピングセンター。
その3階にニューヨーク2号店がある。
入口正面にワインバー。
一丁目一番地が円形のバー。
それがこの店の特長。
右手はイタリアの市場のような八百屋。
それから24時間焼成を続けるベーカリー。
さらにモッツァレラチーズの製造。
イータリーは製造小売業でもある。
ぐるりと回ると、
シーフードからデリ、ミートの、
対面コーナーが並ぶ。
さらに生パスタ売場も、
すぐ後ろで製造中。
高級黒トリュフが、
真ん中に陳列されている。
ぐるりと回ってチェックスタンド。
市場であって、食堂であって、
学校である。
レジのある学校。
それがイータリーだ。
一部のメンバーはここで食事もして、
満足げに集合。
隣にセンチュリー21。
このオフプライスストアでは、
ブランド物が安売りされている。
厳粛な気持ちで鎮魂のプールへ。
オキュラス。
ここでも2001年9月11日、
亡くなられた人々に、
心から哀悼の意を抱きながら写真。
私はいつもこの場に来ると、
コートを脱ぐことにしている。
執行役員の柴田昇さんと写真。
そしてオキュラスの中に、
パストレインの駅がある。
ワールドトレードセンター・ステーション。
この中を通ると、
デザインの重要性を痛感させられる。
地下通路を歩いて、
隣のショッピングセンターへ。
ブルックフィールドプレイス。
ワンワールドトレードセンターが見える。
冬だけのアイススケートリンク。
まずは2階のハドソンイーツへ。
このフードコートで、
ハドソン川を眺めながらランチ。
1階には、
ル・ディストリクト。
フランス版イータリーといわれるが、
本家の「買う・食べる・学ぶ」に対して、
こちらは「食べる・買う・遊ぶ」。
バレンタインコーナーは、
もう変わっている。
こちらはフランスの市場の八百屋。
グロサリーもセンスが良くて、
スーパーマーケットであることを、
認識させられる。
このショッピングセンターの2階に、
鎌倉シャツが出店。
私も愛用しているので、
話をして、記念写真。
右が店長の徳森圭祐さん、
真ん中がSupervisorの大村沙紀さん。
マンハッタンの2店を監督する。
マンハッタンに別れを告げる前に、
バッテリーパークへ。
自由の女神が見える。
最後に全員写真。
私は会社や店に、
ポジショニングを求めるが、
一人ひとりにも、
「人生のポジショニング戦略」がある。
それを考えて生きてほしい。
JFケネディ空港までの40分。
バスの中でも最後の最後の講義。
ロイヤルカスタマーをつくること。
そしてイノベーションを起こすこと。
ここで浅野秀二先生とお別れ。
浅野先生は「勇気を持とう」とメッセージ。
「変わるものを変えられる勇気を、
変わらぬものを受け入れる心の静けさを、
それらを見分ける英知を」
と、私もメッセージを贈った。
ANA109便に乗って、
飛び上がると眼下に、
ニューヨークからニュージャージー。
この巨大な都市にも、
多くの人間が生きている。
多くの店が営業している。
それぞれが自分らしさを求めて、
競争をしている。
その自分らしさがわからない者、
自分らしさが見つからない者は、
悩み、苦しみ、最後には、
退場させられるか、平凡な一生を送る。
もちろん、それがだめだというのではない。
それぞれのドラッカーと同様、
それぞれの人生。
しかし志高き商人は、
アウトスタンディングなそれを、
求め続けてほしい。
13時間を超えるフライトで、
11日ぶりに帰国。
いい旅だった。
しかし、人生は長い旅だ。
今回の11日間も、
その一瞬の出来事に過ぎない。
では、みなさん、今週も、
自分らしさを求めて、
Good Monday!
〈結城義晴〉