平和堂第17団アメリカ研修会事前講義の「時代観と反骨と勇気」
㈱平和堂本社HATOC(ハトック)。
「平和堂」の社名は、
夏原平和さんの名前に由来する。
現・代表取締役会長。
創業者はその父上の、
故夏原平次郎さん。
夏原平和さんは、
1944年9月15日の生まれだから、
戦中派。
太平洋戦争はその誕生の1年後に終結する。
まさに「1億総特攻」「1億総玉砕」など、
悲惨な戦意高揚が叫ばれた時代に、
平次郎さんは生まれた長男に、
「平和」と名づけた。
なんという時代観、
なんという反骨精神、
なんという勇気だろう。
そして戦後に始めた自分の商売に、
「平和」の屋号をつけた。
時代観と反骨と勇気が、
チェーンストアへとつながった。
一昨年2016年3月1日に60周年。
いま、「百年企業」を目指す。
プロバスケットボールチーム、
滋賀レイクスターズ。
平和堂はbリーグのこのチームの、
オフィシャルパートナー。
夏祭りやクリスマスイベントなど、
コラボ企画の時にも協力してもらう。
今日はアメリカ研修事前講義。
4月の第17団に対してはガイダンス。
昨年10月の第16団は報告会。
商人舎と結城義晴は、
「知識商人の養成」を標榜している。
この平和堂のアメリカ研修も、
その一環である。
午前中は事前講義。
2011年から始まって、
春と秋に40人ほどの米国研修をする。
それが9年目に入って、第17回目。
17団ともなると、
店舗では店長、店次長は終了して、
ほとんどが主任クラスとなる。
バイヤーも若手中心だ。
この視察研修の目的、
知覚しておかねばならない基礎データ。
ウォルマートとアマゾンを中心に動く、
アメリカ市場の最新動向など。
今回は店舗視察の考え方と方法を、
特に詳しくレクチャーした。
彼らにとって一生の勉強法となるからだ。
昼食はHATOCの社員食堂で、
ハンバーグランチ。
ご一緒したのは、
平松正嗣社長と夏原行平専務。
情報交換を兼ねたランチミーティング。
そして午後は、第16団の報告会。
17団のメンバーに加え、
平松社長をはじめ経営幹部、
地区長などが参集。
米国視察から帰国したら、
チームごとにイノベーションに取り組む。
6班がその成果をそれぞれ発表する。
第16団の取り組みテーマは3つある。
共通のテーマ、
班ごとのテーマ、
そして個人が実践したテーマだ。
スライドで取り組みを報告して、
その成果を発表する。
その後、参加している地区長や
本部長から具体的で鋭い質問が飛ぶ。
これを3回繰り返して、
全6班の発表が終わる。
私は今回の取り組みを評価しつつ、
平和堂全体のイノベーションに対して、
3つの観点から分析し、指摘した。
前回派遣されたメンバーの報告を聞いて、
次に派遣されるメンバーが、
その上のレベルの取り組みに挑戦する。
数珠つなぎのように、
これが8年間、16回、
連綿と続けられてきた。
それが平和堂の進化に貢献した。
平和堂のアメリカ視察は、
ダラスとサンフランシスコの2都市。
同じ地で、同じ企業の店を見る。
それがすでに16回、630名を超える。
共通認識ができあがって、
改善・改革への協力体制が出来上がる。
第16団団長の廣政久美子さんのあいさつ。
初の女性団長として、皆を統率した。
最後の最後は平松社長の総括。
平松さんは、
PDCAに関してもコメントした。
Planに時間をかけるのではなく、
Doを素早くしなやかに、
Checkでブレーキをかけることなく、
アクションをスピーディーに。
現場の旺盛な意欲の大切さを強調した
「とっとと、やろう。
だめならすぐやめる」
1カ月後に出発する17団のメンバーは
班に分かれて視察の目的やテーマを、
ディスカッション。
一方、16団のメンバーは、
社員食堂で懇親会。
乾杯の音頭は上原秀郎さん。
平和堂和迩店店長・第1班班長。
ここでは班ごとに、
視察のときの写真を写して、
楽しい思い出を語り合う。
私は途中で抜け出して、
第16団の6班の視察テーマ発表を聞く。
そしてそれぞれのテーマを講評し、
視察の心構えを語る。
ここで指摘するのは、
Serendipity。
決めた目的でも、
途中でこちらの方がいいと思ったら、
方向転換する姿勢を持つこと。
私の隣から第17団のリーダー。
阿部千博団長と野村博副団長。
阿部さんはGMS営業部長、
野村さんはアルプラザ長浜支配人。
再び懇親会場。
大いに盛り上がって
一丁締め。
恒例のハトッピーポーズで、
全員の記念撮影。
廣政団長、お疲れさまでした。
素晴らしいリーダーシップだった。
平松さん、今年もともに、
知識商人を育てましょう。
平和堂をいい会社にしましょう。
夏原平次郎の時代観と反骨と勇気が、
平和堂には貫かれていなければならない。
〈結城義晴〉