商人舎第11期決算と結城ゼミ2期生・山本知己が博士になった!!
昨日から今日にかけて、
嫌なニュースが発信されている。
第1に、朝日新聞の記事。
「東北大元総長の論文3本を撤回」
元東北大学総長の井上明久氏らが書いた、
3本の論文について、
日本金属学会が会誌掲載を撤回した。
この3本のうち2本は、
「研究対象が異なる別の論文から
写真やグラフを使い回すなど、
“科学的に不適切”だった」
井上氏は2006年から2012年に、
東北大総長を務めたほか、
日本学士院会員で金属学の専門家。
総長就任の半年後に匿名の投書が、
大学や文部科学省などに届き始め、
論文をめぐる複数の疑惑が浮上した。
文科省の2014年の指針。
「研究者が故意ではなくても
“基本的な注意義務”を著しく怠り、
存在しない研究結果を示すことなどは
“特定不正行為”にあたる」
著作権法はもちろんのこと、
「特定不正行為」にも抵触する。
金属学会の白井泰治京都大特任教授。
「故意でなくても重大なエラーだ」
第2は、日経新聞の記事。
「京大、熊本地震論文で不正」
こちらは京都大学。
大学院理学研究科の林愛明教授。
2016年に米科学誌「サイエンス」に、
熊本地震に関する論文を発表。
大学側が「不正があった」と調査結果を発表。
結論論証に重要な役目を果たした図の、
6点中4点で改ざんや盗用が確認された。
こちらも大学への外部からの通報で判明。
2017年11月に京都大学は、
外部の有識者を交えた調査委員会を設け、
調査を進めていた。
「基本的な注意義務に著しく違反した」
大学当局はこの理由で不正と判断した。
しかし「注意義務に違反」というのは、
優しい言い回しだ。
林教授は調査委員会に対して、
「ケアレスミスだ」と繰り返し主張した。
日本経済新聞もコメントを発表した。
「16年10月21日付の朝刊社会面と電子版で
林教授の記者会見などにもとづき、
今回問題となった研究成果に関する記事を
掲載しました。
京都大の調査委が不正を認定、
論文撤回を勧告したのを受け、
記事を削除します」
学会だけではない。
書籍も雑誌もSNSも、
著作権違反と特定不正行為。
以て自戒とすべし。
自ら戒めたい。
「商売の品格」を問う身としては。
さて今日は、
株式会社商人舎第11期決算報告の日。
宮田昇税理士事務所から、
担当の山崎香織税理士が、
横浜商人舎オフィスにやってきてくれた。
2008年2月1日に設立して、
同4月17日に商人舎設立の会を開催。
それから丸11年が経過したけれど、
お陰様で何とかやってきました。
売上げや利益を大きくしたり、
株式公開などといったことは、
一切考えずに、ただただ、
商業の現代化と知識商人の養成に、
邁進してきました。
12年なる毎日更新宣言ブログ、
月刊商人舎は通巻で71号。
商人舎流通スーパーニュースも好調。
海外研修やミドルマネジメント研修。
その他のセミナーや研究会。
何とかこの産業の中で、
わずかにポジショニングを、
確立できつつあるとは思います。
まだまだやりたいことがあるのに、
そのための資金と人を、
準備できるところまではいきません。
ひとつずつ、
すこしずつ、
いっぽずつ。
東日本大震災のときに、
学んだことです。
それを続けていきます。
皆さん、ありがとうございます。
山崎さん、ありがとう。
この第12期の2019年度は、
「紙と網」のコラボ広告を強化します。
つまり月刊商人舎とwebサイト、
さらに流通スーパーニュース。
バリューは大いにあります。
そのために発刊7年目を迎える5月号で、
月刊商人舎をリニューアルします。
そして猪股信吾氏に、
広告営業マネジャーをお願いします。
そのうえで、活動資金を確保し、
優秀な人材を採用していくつもりです。
ご協力のほどをお願いしておきます。
ピーター・ドラッカー先生も、
書き残しています。
理想を求め、
手持ちのリソースで、
ケースバイケースで、
一歩一歩。
そんな今日、
とてもうれしいニュースが入った。
立教大学の卒業式と、
大学院の学位授与式が、
一昨日の3月25日に、
東京池袋キャンパスで開かれた。
私が教授を務めていた5年間に、
30人のゼミ生をマスター(修士)にした。
その中で一人、
博士課程後期に進んだのが、
結城ゼミ2期生の山本知己さん(左)。
頑張って頑張って、
辛抱して辛抱して、
学位授与式を迎えた。
そしてドクター(博士)を授与された。
ドクター山本知己 誕生。
心からおめでとう。
立教大学総長の郭洋春さんと、
研究科委員長の亀川雅人さんの、
二人が「証する」と「授与する」とある。
真ん中が亀川教授。
その左が山本さん。
仲間と記念写真。
結城ゼミからはアカデミズムの世界で、
大学准教授も2人生まれている。
もちろん経営者もいるし、
起業家も出た。
企業人として重要なポジションを担う者、
コンサルタントとして活躍する者、
さらに4月の統一地方選挙に立候補する者。
商人舎の経営に協力してくれる者。
さまざまな人材が、
それぞれのポジションで、
頑張って頑張って、
辛抱して辛抱して、
社会貢献してくれている。
それが何よりうれしい。
今日の朝日新聞「折々のことば」
共感を呼ぶストーリーは
問題を知る入り口には必要です。
ですが、そのベースになるのは
ファクトです。
(ロバート・キャンベル)
編著者の鷲田清一さん。
「共感は社会の地盤をなす重要な感情だが、
共感できない人との間に壁を作りもする」
「だからたとえば同性婚についても、
“共感は難しくても理解はできる”人を、
増やしてゆくことが大事で、
そのためには社会保障や相続をめぐる
法の不整備を一つ一つ
正確に伝える必要がある」
(ハフポスト日本版〈3月13日〉から)
キャンベルさんは、
ニューヨークのブロンクス出身。
カリフォルニア大学バークレー校を卒業し、
ハーバード大学東アジア言語文化学修士、
同博士課程修了。
1992年に日本文学専攻でドクターを取得。
日本のアカデミズムでも活躍し、
昨年4月、東京大学名誉教授。
昨年の夏に自身のブログで、
同性愛者であることを公表して、
ストーリーや共感とともに、
ファクトや真実を強調する。
著作権違反も特別不正行為も、
ファクトを軽視し、
あるいは無視する姿勢から生まれる。
以て自戒とすべし。
〈結城義晴〉