7pay不正アクセス犯罪の根本問題とイオンリテール米国研修開始
「7pay不正アクセス犯罪」
とうとう事件が起こってしまった。
セブンペイ(7pay)は、
セブン&アイ・ホールディングスの、
スマートフォンQRコード決済サービスだ。
7月1日にスタートしたばかり。
商人舎流通SuperNewsでは、
4月5日に報じた。
セブン&アイnews|
7月に「7pay」サービス開始/グループ特典プログラム変更
さらに5月21日にも報告した。
セブンーイレブンnews|
「7pay」と国内3社・中国2社のスマホ決済7/1導入
こちらの記事は、7pay導入時に、
5社の決済サービスも利用できると発表。
PayPay、メルペイ、LINE Payの国内3社、
アリペイ(Alipay)、WeChat Payの中国2社。
セブンペイが、
セブン-イレブンの店舗網を背景に、
キャッシュレス決済において、
先行するかに見えた。
しかし捜査当局の発表では、
7月2日からこの犯罪は始まっていた。
つまり狙い撃ちの不正アクセスだ。
不正利用の被害は4日午前6時時点で、
約900人、計5500万円に上った。
運営会社㈱セブン・ペイ小林強社長は、
記者会見の席上、システムに関して、
「脆弱性は見つからなかった」と答えた。
つまりはシステムに問題はなかったが、
犯罪者たちが巧みであったから、
セブンペイ自身も、
被害者であるというスタンスだ。
しかしこういったシステム問題は、
リスク管理を徹底して、
セキュリティの安全性を貫徹しなければ、
すぐに犯罪に結びつく。
そしてこの犯罪の責任の一端は、
主体者側にあることになる。
アメリカのラスベガスでは、
何よりもセキュリティが重視される。
ここに破綻が来ると、
Las Vegas全体の死活問題となるからだ。
杜撰な状態での開始は、
先行したはずのキャッシュレス化に、
スタート時点にさえつけない危険性を、
もたらしてしまった。
スマホ決済の会員登録の際には、
スマホの電話番号に、
事業者がショートメッセージで、
数字を送る。
それを利用者自身に入力してもらう。
これによってなりすましを防ぐ。
これを「2段階認証」という。
セブンペイに負けじと7月1日には、
ファミリーマートがファミペイを始めた。
こちらは2段階認証を採用している。
セブンペイは、
この2段階認証方式を導入しなかった。
既存のセブン-イレブンアプリに、
決済機能を追加する形で導入されたからだ。
私はセブンペイの関係者を、
糾弾するつもりはない。
責任はとらされるだろうけれど。
ただしこういった問題が起こるときには、
その組織のマネジメントの根幹に、
何か重大な欠陥が巣食っている。
こちらこそ、
セブン&アイの問題点だと思う。
そして流通系のスマホ決済全体に、
社会からの信頼が揺らぐことこそ、
避けねばならない。
さて昨夜から、千葉県の成田。
目覚めると成田の森。
朝6時半のホテルのリムジンバスで、
東京成田国際空港第2ターミナル。
会議室A2は、
イオンリテール㈱人材育成グループ。
2019年海外研修。
出発前の打ち合わせと講義。
まずは添乗員の土生和広さんから、
実に丁寧な、渡米旅行の注意事項説明。
土生さんは年間250日、世界を飛び回る。
それから吉田元(はじめ)さん。
イオンリテール人事部教育担当部長。
なんと、突然英語でスピーチを始めた。
滞ることなく、すらすらと、
今回の目的および心構えを語った。
みんな拍手こそしなかったが、
感心して聞いていた。
それから全員が自己紹介。
ベテラン店長、若手のバリバリ店長。
今回は多彩な店長中心のメンバー。
今回の団長は辰巳聡さん、
イオン三原店店長。
中四国カンパニー山陽事業部。
イオンリテールの東北カンパニー、
それから北関東、南関東、東海、北陸信越、
そして近畿と中四国、
それぞれのカンパニーから、
優秀店長参集。
イオンリカー㈱営業本部長の安藤卓さん。
つまり北海道と九州を除く地区から、
特徴のある店長ばかり集まった。
福永千尋さんはイオンみぶ店店長。
北関東カンパニー栃木群馬事業部。
それから福本慶子さんはイオン八事店店長。
東海カンパニー名古屋事業部。
今回は女性店長2人が参加。
イオンリテールの総合スーパーの店長。
なかなか大変な役回りだ。
それから結城義晴の講義。
8時20分から9時20分まで、
きっかり1時間。
イオンリテールの海外研修の意義、
そして7月5日という時期の意味。
テキサス州とニューヨーク州を、
イオンリテールが訪れる意味。
そして最新のアメリカチェーンストア動向。
最後に11時間ちょっとの機内で、
読んでおいてほしいテキストの宿題。
今回は成績優秀店長の研修。
その良好な成績を、
さらに伸ばすのが目的だ。
私もその気持ちで、
講義や指導をするつもりだ。
講義が終わると、
出発ゲート入り口前で全員写真。
私はいつものようにラウンジで仕事。
そしてJAL012便に乗り込む。
「よろしくお願いします」
いつも心の中でそうつぶやく。
ゴルフプレーの際のバンカー内。
最近は、サンドウェッジをもって、
そのクラブに向かってお願いする。
「ジーン・サラゼンさん、よろしく」
それに似た感覚だ。
わかる人にしかわからない。
乗り込むと翼の真横の席。
最初の食事をして、
軽くシャンパンなど飲んで、
あとは熟睡してしまった。
仕事もせず、映画も見ず、
10時間ほど経過して、
朝日が昇ると、
もうテキサス州の上空。
始まります。
イオンの海外研修。
今回は店長中心なので、
マネジメントの問題も指導しようと思う。
頑張ります。
(つづきます)
〈結城義晴〉