ダラスの暑い暑い日のクローガーのもてなしに「感謝!!」
東京成田国際空港を発って11時間15分。
テキサス州はダラス上空。
ダラスフォートワース空港に降り立った。
しかし、ウェストコースト南部で、
マグニチュード7.1の地震。
震源地は同州南部のリッジクレスト。
震源は浅く揺れは激しい。
震源から240kmも離れたロスでも揺れた。
幸いにして死者・重傷者は出ていない。
地震学者ルーシー・ジョーンズ教授。
カリフォルニア工科大学。
数日間に同地域でさらに大きな地震が、
「20分の1の確率で起きる可能性がある」
ロサンゼルス・タイムズは、
1999年のマグニチュード7.1以後、
最大だったと報じた。
アメリカでも地震は起きる。
日本ばかりではない。
さて、ダラスに降りたら、
すぐにウォルマート。
入口に「オーダー・オンライン」のパネル。
ネット販売に力を入れる。
その隣に店長のメッセージ。
レイ・コーティナス店長。
入口には特別のプロモーション。
トウモロコシとブドウ。
昨日の独立記念日の特売。
青果部門は本当に充実している。
オーガニックバナナは、
1ポンド(454グラム)59セント。
その裏側のバナナは、
1ポンド35セント。
100グラム7.8円。
通常は48セントだが、
それをロールバックして、
バカ売れ。
昨日から夏休みで、
売場に子どもたちの姿が目立つ。
精肉部門の壁面は黒色に統一されて、
ずいぶんシックになった。
その精肉の前の平冷蔵ケースで、
一面のポテトフライの販促。
右が全部プライベートブランド、
左がナショナルブランド。
牛乳は1ガロン(3.8リットル)1.48ドル。
通常は1.98ドルだが、
これもロールバックして1.48ドル。
1リットル39円。
主通路にはアクションアレーの島陳列。
店舗左サイドの入り口には、
昨日の独立記念日の販促商品が残る。
星条旗が掲げられている。
そして力を入れるピック・アップ。
オンラインで注文を受けて、
店内ではピックアップ作業。
現在のウォルマートの最大の戦略。
1カートに8つのトートボックス。
そして店舗右サイドの受け渡し場。
トランクに積み込むサービスもする。
一方、「チェックアウト・ウィズ・ミー」。
商人舎流通SuperNews。
ウォルマートnews|
従業員が精算機器をもって売場でチェックアウトする
クレジットカードの利用客に対して、
精算機器を持った従業員が、
売場でチェックアウトしてくれる。
ウォルマートは日々、革新に挑戦する。
続いてクローガー。
全米ナンバー1スーパーマーケット。
国内売上げはウォルマートに次ぐ第2位。
到着するとすぐに2階へ。
従業員休憩室。
ここにウェルカムボード。
漢字を交えて「有難う!」
副店長のリサさんが、
1時間にわたってレクチャーしてくれた。
机の上には、
「テキサスへようこそ」
リサさんは3人の副店長のひとり。
ヒューマンリソース担当。
キャリア30年のベテラン。
イオンリテールの店長たちが、
次々に質問を投げかけ、
それにすべて答えてくれた。
それから店内ツアー。
ワインの専門家アーロンさんにも、
リサさんがインタービューしてくれた。
クリックリストと呼んでいたピックアップサービス。
そのバックヤードの出荷場も見学。
乳製品のウォークインクーラー。
精肉のカッティングスペース。
裏から表からすべて視察して、
2時間。
最後はクッキーを出してくれた。
みんな喜んでいただいた。
レクチャーが長時間に及んで、
ランチができなくなったので、
このクッキーで昼食替わり。
団長の辰巳聡さんからお礼のお土産贈呈。
イオン三原店店長。
ちゃっかりと肩を抱いてツーショット。
全員で写真。
大満足。
ウォルマートの牛乳1.48ドルに対して、
クローガーも1.58ドルで対抗。
価格で勝つ必要はない。
しかし引き離されてはいけない。
そして間近で競合する、
HEBプラスへ。
圧巻の青果部門。
寿司から鮮魚、精肉へ。
クラブパック。
毎日インストアで肉を挽く。
デリカテッセンはボアーズヘッド。
奥主通路にはグルテンフリーコーナー。
そして牛乳はHEBも1.48ドル。
1リットル39円。
ウォルマートに対抗するために、
HEBもエブリデーロープライスを展開。
そしてHEBもピックアップサービス。
マネをしているのではない。
黙っているとアマゾンに取られる。
必須の防衛手段なのだ。
HEBも独立記念日のプロモーション。
いつもながら若々しいレジ。
テキサスのローカルチェーンが、
ウォルマートとクローガーに伍して、
堂々たる戦いぶり。
見事だ。
その間にある店が、
アルディ。
ドイツから出てきたボックスストア。
1979年にアメリカ1号店。
私はシカゴの郊外で、
その店を取材した。
それから40年。
1700店となって、
圧倒的価格力を発揮する。
牛乳は?
お分かりだろう。
1.48ドル。
アルディがこのエリアの相場をつくる。
ウォルマートもHEBも合わせる。
クローガーもぎりぎりまで下げる。
オーガニック青果部門。
メガ盛りピザのこの価格。
生鮮が驚くほどの充実ぶり。
レジも驚異のスピード。
アルディの充実ぶりが、
米国ディスカウンターを、
一段と高いレベルに持ってゆく。
最後はテキサスのコンビニ。
クイックトリップ。
ホットドックグリルが売り物。
そしてホスピタリティ。
個性のない店は生き残れない。
ポジショニングを喪失した店は、
退場させられる。
それがアメリカ小売業の競争だ。
ディナーはいつものレストラン。
ザ・ケッグ。
シャイナーボックで乾杯。
テキサスのビール。
それからロメインレタスのシーザーサラダ。
メインはリブアイステーキか、
サーモンステーキ。
どちらも美味。
最後はチーズケーキのデザート。
全員満足して、
ホテルに帰る。
長い長い一日が終わり、
これまた全員爆睡。
初日から実に充実した研修だった。
特にリサさんに感謝。
(つづきます)
〈結城義晴〉