ダラスのBBQpartyとニュージャージーにリドル登場
慌ただしい日々が続いて、
7月も七夕が過ぎた。
その7月の商人舎標語。
明日、月刊商人舎7月号が発刊されるが、
その巻頭メッセージでもある。
[Message of July]
「和をもって貴しと為す」
売り手良し、
買い手良し、
世間良し。
近江商人の「三方良し」。
あなた良し、
わたし良し、
天も良し。
美容院経営・松薗芳子さんの「三方良し」。
これは聖徳太子に由来すると思う。
「和をもって貴しと為す」
だから日本古来の、
きわめて日本的な考え方なのだ。
商売はいつの時代にも、
どんなところでも、
どんな業(なりわい)でも、
三方良しでなければならない。
メーカー怒る。
ベンダー泣く。
チェーンストア笑う。
これは断じて許されない。
製造業儲かる。
卸売業潤う。
小売業伸びる。
製配販すべてWin-Winでなければならない。
しかし、実は、これでも足りない。
なによりも、顧客が満足する。
顧客が創造される。
非顧客も参集する。
ラストワンマイルは、
その最終工程に、
すべての努力が凝縮される。
だから「和をもって貴しと為す」なのである。
売り手良し、
買い手良し、
世間良し。
「三方良し」。
それによって今日が生きる。
明日が生まれる。
未来が拓ける。
永遠が見える。 〈結城義晴〉
イオンリテール㈱の海外研修。
毎年夏と秋に行って6年目に入る。
都合11回目が今回。
いいチームで、
まさに「和をもって貴しと為す」
ほとんどが店長ばかりだからか、
いつも以上に仲がいい。
さてダラス最後の日の夕方は、
バーベキュー大会。
ホテルのすぐ裏に、
セントラルマーケットがある。
この店で買い出し。
入り口を入ると、
アイス・オブ・ウォール。
トマトは畑のようだ。
メインディッシュ班は、
対面売場で肉の選択。
真ん中「SALE!」のアイテムを買いました。
プライムのリブアイステーキ・ナチュラル。
1ポンド17.99ドル。
100グラム当たり396円。
一番奥から4枚の厚切りステーキ。
これは超お買い得。
いい買い物をして大満足。
ホテルの庭には、
バスケットのハーフコート。
その隣のバーベキューコーナー。
サラダ班は着々と仕事を進める。
ちょっとお味見。
福本慶子イオン八事店店長。
メインディッシュ班は、
ステーキの下ごしらえ。
トレーダー・ジョーのシーズニング、
大いに役に立った。
ポテトを外側に、
ソーセージとステーキ肉を中央に。
焼きます。
火が燃え上がる。
いい感じに焼きあがる。
ひっくり返す。
絶品です。
屋外でのバーベキュー。
アメリカ人が一番好きな食事。
最高です。
ビールとワインで、
これぞアメリカンライフ。
適量の買物で「廃棄ロス」ゼロ。
それにも満足して全員写真。
2時間ほどで打ち止め。
よー、チャン。
ありがとう。
一夜明けて、
ダラス・フォートワース空港。
アメリカン航空のハブ空港。
飛び上がってダラス上空。
40度を超える暑い暑いダラスだった。
北アメリカ大陸は、
千切れ雲。
それから厚い雲。
3時間半ほどでニュージャージー州。
しかし我々のジェット機は、
上空で6度も大きな円を描いて待機。
2時間近くの遅れで到着。
ニューアーク空港。
ニューヨーク周辺には3つの空港がある。
JFケネディ空港、
ラガーディア空港。
そしてニューアーク空港。
到着すると、すぐにリムジンバス。
リドルへ。
ドイツ最大の小売業が、
シュワルツグループ。
グループ全体売上高は902ユーロ。
前年比5.2%の伸び。
そしてドイツ国内の占拠率は15.0%。
シュワルツは3つのフォーマットを持つ。
大型ハイパーマーケットが、
カーフランド。
そして小型ボックスストアがリドル。
中型のスーパーマーケットは、
ハンデルショフとコンコード。
そのうちリドルは、
900㎡の小型店が3340店。
アルディと同じ業態で、
ハードディスカウントを特徴とする。
2015年、アメリカ進出のため、
バージニア州に米国法人を設置。
そして一昨年の2017年6月15日、
アメリカ東海岸に10店舗同時オープン。
2019年5月現在で、69店舗に拡大。
入り口から斜めに青果部門が始まる。
ずいぶん丹念にアメリカの市場と、
競争環境を調査した。
そして熟考を重ねて、
この新しいフォーマットをつくった。
ディスカウントストアだが、
ヨーロッパに出店して、
猛威を振るっているリドルより、
2倍以上大きな店舗。
品ぞろえもアメリカに合わせている。
つまりは1979年に進出して、
40年を経過するアルディに対抗しつつ、
それとは異なるフォーマットをつくった。
その分析は月刊商人舎に委ねよう。
ご期待いただきたい。
次はウェグマンズ。
言わずと知れたアメリカ随一の、
スーパーマーケットだ。
入口のアーチを抜けると、
青果市場。
これで一気にウェグマンズワールドへ、
顧客をいざなう。
奥の主通路には汽車の模型が走る。
広大な2000坪の売場。
生鮮もフルライン、
グロサリーもフルライン。
惣菜デリも、ドラッグストアも、
そしてリカーショップも最高レベル。
96店舗で86億8000万ドル。
1ドル100円換算で8680億円。
1店平均年商90億円。
フードサービスと名づけられた、
圧倒的な惣菜売場。
レジは全米第一のホスピタリティ。
酒売場が併設されていて、
売場のシーゾナルスペースには、
6ドル、10ドル、20ドルの、
価格ライン別品揃え。
そして「ウェグマンズ2GO」が、
カミング・スーン!
楽しみだ。
最後はショップライト。
全米第一のボランタリーチェーン。
全米スーパーマーケットでは、
第7位にランクされる。
50社の企業が300店集まって、
ショップライトのバナーで出店。
そのうちの旗艦店がこれだ。
ウェグマンズほどではないが、
青果部門は充実している。
そしてこれもウェグマンズを意識して、
ショップ形式の惣菜コーナー。
ボアーズ・ヘッドのデリカテッセン。
ロゼワインをショップ形式で、
ポップアップ展開。
奥はジュース・スムージー・バー、
それからクラフトブッチャー。
リカー売場は別棟ではなく、
インストアで充実。
冷凍食品のリーチインケース売場。
店舗の一番奥のサイドに、
ピックアップ機能を持つコーナー。
ショップライト・コムで注文すると、
商品をピックアップして、
届けてくれる。
「フローム・ホーム」と名づけられるが、
バンを5台持っていてデリバリーする。
ボランタリーチェーンでも、
宅配サービスをする。
ウォルマート、クローガー、
HEB、ウェグマンズ、ショップライト。
そしてコストコも。
それをやらないのは、
トレーダー・ジョーと、
アルディ、リドルくらいのものだ。
凄い世界になってきた。
(つづきます)
〈結城義晴〉