お天気産業&「天気の子」とPayPay/LINE Pay旋風
九州の記録的大雨。
日本気象協会の君島由希子さんが、
報告してくれている。
九州支社の気象予報士/防災士。
この異例の秋雨前線は、
「引き続き活発な活動を続ける見込みです」
9月1日の二百十日まで大雨が長引いて、
「災害の危険性が高い状態が続くでしょう」
九州では今月19日ごろから、
もう10日間も断続的に雨が降り続く。
「異例」の「秋雨」の「長期化」。
小売業も製造業も、
いまやお天気産業。
毎日、お天気のことを書いている気がする。
ああ。
それにしても新海誠監督。
7月19日封切のアニメーション映画、
「天気の子」。
公開約1カ月で興行収入100億円を突破。
歴代日本映画の興行収入ランキングで、
早くもトップ10入りを果たす快進撃。
映画公開前日の7月18日には、
『小説 天気の子』を出版。
これは異例の初版50万部スタートで、
重版に次ぐ重版。
現在62万部に到達。
令和元年は「天気の年」になりそうだ。
さて、商人舎流通スーパーニュース。
サミット、ライフ、ベイシア三連発。
サミットnews|
9/1から全店でQRコード決済サービス5タイプを導入
9月1日から、
Alipay/WeChat Payの中国版、
LINE Pay/PayPay/メルペイの日本版を、
全店舗で導入開始。
SCSK(株)と(株)ネットスターズの協力で、
短期間での全店舗サービス展開。
サミットは昨2018年10月に、
全社プロジェクトチームを立ち上げて、
この問題に取り組んできた。
[Summit Digital Transformation]
略してSDX。
その成果だ。
ライフnews|
スマホ決済PayPay・LINE Pay・メルペイを9/2全店導入
こちらは全274店舗で9月2日スタート。
PayPay/LINE Pay/メルペイ。
ストアスキャン方式を採用して、
ユーザーのスマホに表示されたコードを、
レジで読み取る。
ベイシアnews|
131店でスマホ決済「PayPay」「LINE Pay」の運用開始
ベイシアは9月6日、やはり全店で開始。
こちらはユーザースキャン方式で、
顧客がアプリで読み取る。
今週の月曜日のこのブログ。
「どかとよろしき残暑かな」と
9月のPayPay旋風の予感
9月1日から30日までの1カ月間、
「10時~14時がおトク! 家計を応援!
スーパーマーケット大還元祭」
PayPayが開催。
PayPay旋風を予測したが、
大当たり!!
出遅れてはならない。
しかし一方で、
冷静に考えておくこともある。
忘れずに。
最後に痛快なコラム。
日経新聞「大機小機」
タイトルは、
「経済学者につづり方教室を」
コラムニストは横ヤリさん。
「夏休みも終わってしまうが、
経済学者や経済官僚は
つづり方教室にでも通ったら、
と思うことがしばしばある」
ふふふ。
政府・日銀関係者や多くの経済学者の分析。
「企業や消費者の期待成長率が
低下していることが要因の一つ」
コラムニスト。
「人々の期待成長率が低下している?
そんなはずはない。
企業だって消費者だって
望むべく期待成長率はいつも高めだろう」
学者やエコノミストが言わんとするのは、
「期待」ではなく、
「予想成長率が低下している」ということ。
「無神経な翻訳が背景にある」
「増税効果で消費は伸び悩む」
「デフレの履歴効果がデフレを生む」
「配偶者控除は女性の
労働参加抑制効果をもたらす」
これらの表現も経済学者は、
抵抗感なく使う。
「“効果”という言葉は、
良い結果を生む場合に使うのが
普通の日本語である」
「完全失業率が
歴史的に低下しているのに
雇用者所得が伸びない」
コラムニスト。
「完全失業率とは何か?」
“不完全失業率”というのがあるのか。
「雇用者所得とは何か」
「雇用者」には二つの意味がある。
「雇われる者」の意味もあるが、
「雇い主」をさすこともある。
役所は「被雇用者」と使う。
「”雇用者”の意味が文脈次第で
くるくる変わる」
「保険者」も、
保険業務を運営している組織や会社と、
保険を利用している「被保険者」。
「会計用語もわかりにくい」
「貸借対照表」は、
バランスシートのことで、BSと略す。
しかし日本語では「貸借対照」。
貸し借りのみを示すような印象を与える。
「訳語として最適だったか」
しかも表の左側を「借方」、
右側を「貸方」と呼ぶ。
だが貸付金は借方に、
借金は貸方に記録される。
「頭がクラクラする」
ちなみにこれは福澤諭吉の訳と言われる。
コラムニストは怒る。
「先人が古くから使ってきたから
修正する意欲も起きないのか」
「専門用語を使うことに
自己満足を感じるのか」
これはある。
「学問の世界や役所に潜むギルド体質。
普通の人々にわかってもらおうという
サービス精神はないようである」
同感。
このギルド体質は、
荒井伸也さんが指摘した、
悪い意味での「職人気質」だ。
我々、小売商業の世界にも、
製造業、卸売業の世界にも、
ジャーナリストの世界にも、
蔓延していることを忘れてはいけない。
〈結城義晴〉