商人舎9月号「米国の歩き方」とミドルマネジメント研修開始
昨日の成田空港は、
「陸の孤島」
商人舎ビギナーズコースの女性陣。
結局、タクシーにも乗れず、
寝袋を借りて成田空港に泊まった。
本当にお疲れさまでした。
体調などいかがでしょう。
元気を出してALOHAの精神で、
仕事に復帰してください。
それをお祈りします。
商人舎がダブルギャランティーします。
元気を出してください。
9月号は毎年、米国流通業特集。
今年は「2019アメリカの歩き方」
サブタイトルは、
US-Retail視察ガイドブック「16都市圏☆評価」
[CoverMessage]
1945年に誕生したサム・ウォルトンのフランチャイジー個人店舗「Walton’s Five & Dime Store」が1962年7月にWal☆Martとなり、会社は1990年に米国最大の小売業へと成長を遂げ、2001年に世界最大の企業へと奇跡的な変貌を遂げた。米国小売業にはそんなアメリカン・ドリームがある。ウォルマートは全米50州とワシントン特別区のすべてに出店している。そのウォルマートがマーケットシェア68.9%を占める都市圏がある。どこか? アーカンソー州フェイエットビル都市圏である。そう、ウォルマート本部のある街。一方、ウォルマートが2.8%の占拠率で細々と営業しているポイントがある。サンフランシスコ都市圏である。ウォルマートを凌ぐローカルチェーンが勇躍する都市圏。ウォルマートとクローガーが対峙し、第3者が残存する都市圏。ウォルマートとターゲットが真っ向ぶつかる都市圏。20世紀的な競争構造の古き良き時代の都市圏。今年の9月号「アメリカの歩き方」はミシュランガイドのごとく、全米51エリアから16都市圏を厳選し、三つ星・二つ星・一つ星で評価する。
楽しみつつ、
読んでいただきたいし、
活用していただきたい。
ちなみにハワイ州ホノルル都市圏は、
☆☆の星二つ!!
[Message of September]
地べたを這いつつ、
宇宙を見よう。
地べたを這いつつ、
宇宙を見る――。
「虫瞰図の眼」。
虫の視線ではるか宇宙まで見通す。
作家で運動家だった小田実のスタンス。
虫の眼、鳥の眼、魚の眼。
そして心の眼。
商人の眼。消費者の眼。
つくり手の眼、卸し手の眼、売り手の眼。
三方良しの眼。
米国小売業には、
アメリカン・ドリームがある。
ウォルマートのサム・ウォルトンは、
その新世界の壮大な夢を実現させつつ、
米国自由勲章を受賞した直後に逝った。
米国IT産業にも今、
同じくアメリカン・ドリームがある。
彼らはコンピュータ実務の地べたを這いつつ、
シンギュラリティ*の宇宙を見ている。
21世紀の夢に日付をつけて。
そしてこの新世界の新世紀の夢には、
地べたの眼で宇宙を見ることが必須だ。
私たちもアメリカを歩くことで、
そんな夢に共鳴することができる。
そんな夢を共創することができる。
米国50州とワシントン特別区。
そのすべての都市圏に21世紀の夢がある。
すべての都市圏に独自の競争構造がある。
すべての都市圏にそれぞれの変容がある。
すべての都市圏に地べたと宇宙とが同居する。
地べたを這いつつ、
宇宙を見よう。
虫の視線ではるか宇宙まで見通そう。
虫瞰図の眼をもってアメリカを歩こう。
虫瞰図の眼を活かして「今」を変えよう。
*シンギュラリティ(Singularity:技術的特異点)とは未来学で、人工知能自身の「自己フィードバックで改良、高度化した技術や知能」が「人類に代わって文明の進歩の主役」になる時点のこと。
帰国して翌日の今日は、
朝から湯河原へ。
商人舎ミドルマネジメント研修会。
第16回を迎える。
これも商人舎の業界貢献。
ニューウェルシティ湯河原の大観の間。
午後1時、結城義晴の登壇。
初めの2時間に、
このミドルマネジメント研修会の、
趣旨、目的、全体像を語る。
「商業界50年宣言」から、
倉本長治の「店は客のためにある」
そしてピーター・ドラッカー。
「事業の目的は顧客の創造である」
両者の不思議な一致点。
そして「商売十訓」
一 損得より先きに善悪を考えよう
二 創意を尊びつつ良い事は真似ろ
三 お客に有利な商いを毎日続けよ
四 愛と真実で適正利潤を確保せよ
五 欠損は社会の為にも不善と悟れ
六 お互いに知恵と力を合せて働け
七 店の発展を社会の幸福と信ぜよ
八 公正で公平な社会的活動を行え
九 文化のために経営を合理化せよ
十 正しく生きる商人に誇りを持て
さらに賢者は歴史に学ぶ。
商業近代化の歴史と現代化のテーゼ。
そのなかでCombineとCombination。
最後に働きがいのある企業。
顧客満足と従業員満足。
商売もビジネスも、
Customer Satisfactionと、
Employee Satisfactionとが、
両立しなければならない。
第二の講師は鈴木哲男先生。
52週マーチャンダイジングの創始者。
いま、中国の流通業界で、
52週MDが大ブームとなっている。
鈴木先生はその啓蒙と指導で、
忙しく中国を訪れる。
どの国でもどの地域でも、
商売の神様はよく見ている。
商人舎ミドルマネジメント研修会では、
その52週MDを丁寧に講義していただき、
さらにプロモーションの原理原則、
応用の考え方と技術。
受講生たちは、
自分の仕事の改革に直結するから、
真剣そのもので聴講する。
最後はストアコンパリゾンの実際。
実務にとって、
これ以上のエッセンスはない。
あの手この手の商略とは異なる。
原理原則に基づいた応用技術。
良い講義だった。
講義が終わって、
白部和孝先生が合流。
白部先生は明日の講義を担当。
その後、8時から夕食。
ニューウェルシティの食事はいい。
話も弾む。
よく学び、よく食べ、
またよく学ぶ。
食事が終わると、
各自の意志によって自習。
ほとんどの受講生が、
自習のために開放した講義室で復習。
もちろん部屋や廊下のソファでも、
自習する姿が見られた。
研修会御一行様の夜は、
更けていった。
明日の朝の理解度テスト。
健闘を祈りたい。
(つづきます)
〈結城義晴〉