平和堂米国研修第18団事前講義と17団報告会の「ビギニングス」
目が覚めると、眼下に屋根瓦。
そして国宝・彦根城。
毎日、城を拝む生活も、
なかなか悪くない。
カレー朝食を食べて、
タクシーでビバシティへ。
㈱平和堂の旗艦店。
その隣に平和堂本部。
HATOCと称する。
平和堂人事部の寺島透さんの司会で、
アメリカ研修第18団の事前講義が始まった。
毎年、春と秋の2回ずつ、
アメリカの研修会を続けている。
夏原平和会長も、平松正嗣社長も、
トップ、幹部は全員参加して、
同じ講義、同じルートで学んで、
もう800人を超える。
2011年の春から始めて、
この秋で18回目。
そのチームを「第18団」と呼ぶ。
必ず事前講義を2時間行う。
アメリカの基本的な情報はもちろん、
最新のアメリカの動向やトレンド、
視察研修をするための店舗の見方、
そのために知っておくべき数値など、
そして何よりも私のものの見方、考え方。
語ることは山ほどある。
月刊商人舎の最新9月号を使って講義し、
最後に出発までの宿題を出す。
存分に動機づけをして、
午前の事前講義は終わった。
ランチは社長の平松さんと、
常務の夏原陽平さん。
夏原さんはコーネル大学ジャパン二期生。
午後は社長をはじめ幹部が全員揃って、
春の第17団の報告会を聞く。
第17団副団長の野村博さん。
アルプラザ長浜支配人。
4月17日から第17団は、
ダラスとサンフランシスコの都市圏で、
1週間、学んだ。
帰国してから、団全体、
班ごと、個人のレベルでテーマを設定し、
そのイノベーションを実行に移した。
その報告をこの場で行う。
まず3班の6名。
そして4班の5名。
2つの班の発表が終わると、
参加している幹部から質問や指摘がある。
その質問に答えて、
結果に対する原因を明らかにする。
2つの班の発表が終わると、
私が講評をしながら総括する。
1班の発表。
2班の報告。
この17団は主任クラスが多く参加した。
そこで帰国してからの実行は、
現場のイノベーションそのもの。
リアリティがあって、
実現性が高い。
そこがとてもよかった。
5班の発表。
6班の6名の報告。
すべての班、すべての団員の発表は、
パワーポイントと写真を使って行われ、
どんな改革が進められたか、
その結果はどうだったかが、
数字で発表される。
シビアな報告だ。
その報告に対して、
指導も入る。
この指導を全体で共有する。
最後の最後に、
取締役店舗営業本部長の福嶋繁さん。
コーネル大学ジャパン第3期生。
ここまでで報告が終わるが、
最後の結城義晴の総評。
平和堂全体の社風や政策に対しても、
私なりの見方や考え方を交えて、
総評をする。
最後は「自ら変われ!」
これは私の持論。
その後、第17団団長の阿部千博さん。
GMS営業部部長。
そして社長の平松さん登場。
わかりやすくて、しかも斬新。
平和堂を変えていこうという意思が、
平松さんにはみなぎっている。
第17団報告会は、
これまで以上の成果を上げて終了。
私は本社の前をちょっとだけ散策。
そして食堂では、
第17団の情報交換会。
乾杯。
報告会とは違って、
ダラスやサンフランシスコでの、
失敗談や楽しかったエピソードが、
全班から次々に披露される。
その間、10月に渡米する第18団は、
それぞれに班ごとにディスカッション。
討論してテーマを設定する。
そして班長が発表。
6班のテーマを聞いて、
結城義晴の講評。
それぞれにテーマの内容を確認して、
米国研修の考え方を整理する。
すると全員が立ち上がって、
結城義晴へのお礼。
ありがとう。
第18団の団長と副団長。
団長は東海営業部部長の青山健司さん(中)、
副団長はアルプラザ高槻支配人の阪部暢彦さん。
一方、食堂の第18団は、
最高潮の盛り上がり。
人事部が椅子を用意して、
全員写真の準備。
左が人事部の金田千恵子さん、
右が池田智子さん。
真ん中は商人舎GMの亀谷しづえ。
締めの挨拶は永山和哉さん。
フレンドマート木津川店店次長。
一本締めが決まって、
名残惜しいけれどお開き。
そして全員写真。
団長も副団長もご苦労様でした。
これからもこの団をまとめていってください。
長くて濃い、平和堂報告会の一日。
疲れ切ったが充実感でいっぱいだった。
朝日新聞「折々のことば」
今日の第1586回。
ひとりの人間の
もっとも優れた価値は、
その人が所有権を
要求できない領域にある
(建築家ルイス・カーン)
カーンは言う。
「私の発想、私の作品などと
こだわるところに真の創造性はない」
「私の中にあって私より先に、
そしてつねに蠢(うごめ)いている
もっと古いもの」
「そこにこそ創造性の種はある」
「着手点(スタート)から
前方を見るよりも、
むしろその手前にある真の始まりに
溯(さかのぼ)れ」
真の始まりを「ビギニングス」という。
私たちが試みるのは、
小さなイノベーションだ。
しかしその前にビギニングスは、
アメリカのチェーンストアにあるし、
日本の商業にもある。
近江商人の三方良し。
売り手良し、買い手良し、世間良し。
このビギニングスを知ることこそ、
学ぶことである。
〈結城義晴〉