知的にコントロールされた戦いは「芸術」である!
Everybody! Good Monday!
[2019vol40]
2019年第41週、10月第2週。
もう秋真っ只中のはずだが、
まだまだ暑い日もあって、
地球温暖化の進捗を実感させられる。
だが、世界の両雄となった米中が、
この件に関して無神経であるから、
時代は20世紀に戻りつつある。
なんということだ。
月刊商人舎Webコンテンツ。
月曜朝一の2週間販促企画。
消費税が10%となった後の、
大手2社の消費喚起販促を取り上げる。
まずイオン。
グループを挙げたプロモーション展開。
10月は「トップバリュ誕生50周年記念」
⑴50%増量セール
⑵ポイント還元プロモーション
⑵はイオンカード、電子マネー「WAON」、
共通ポイント「WAON POINT」が対象。
イオン九州は「本気の値下げ」。
5倍ポイントセールは当たり前。
10倍、20倍のボーナスポイントなど、
ポイント還元合戦はし烈だ。
予想通り。
しかし背に腹は代えられない。
そして西友。
新価格プログラム「超超得」を実施する。
これまでは「超得」「今トク」。
ウォルマートのロールバックと同じ。
その対象アイテムの中から、
さらに値引きして販売する。
「飲料・加工品など」と「生鮮」。
それぞれ数アイテムを選んで、
毎週3日間限定で展開。
飲料・加工品は週末の土・日・月、
生鮮食品は週中の火・水・木。
すでに8月から、
3つの新価格プログラムを展開中。
「超得」「今トク」「プライスロック」。
それに「超超得」が加わる。
セブン&アイはこれに加わらないが、
ドン・キホーテ&ユニーは、
「驚安」作戦だから、
大手流通業は消費増税に対して、
こぞって価格政策を採用することになる。
何しろこの消費増税前までは、
エブリデー高価格だったコンビニが、
国民の「血税」を活用して、
2%ディスカウントする。
だから大手は、
顧客の価格コンシャスに、
スケールで対抗する。
利益にはしばらく目をつむって、
「背に腹は代えられない」。
一方、キャッシュレス化。
着実に進んでいる。
もちろん資本金5000万円以下の小売業。
従来、キャッシュレス決済の割合が、
3割強だった店は、
5割にまで上がっている。
1割から2割くらいは、
キャッシュレス化比率が高まる。
しかしだからといって、
売上高が上がるわけでもないし、
客数が増えるわけでもない。
顧客の心理は、
「ポイント還元、プレミアム商品券、
使わないという選択肢はないやろう」
佐藤健と鶴瓶が出演するCM。
ドリームジャンボ宝くじ。
「買わないという選択肢はないやろう」
さて「Harvard Business Review」、
最新号が届いた。
一本特集は、
「従業員エンゲージメント」
巻頭の記事はこれ。
ビジネスに「知性」を与えてくれる。
月刊商人舎もそれを志向する。
さて、今週末も、
台風19号が日本列島に近づく。
それでもスポーツ界に、
停滞はない。
ラグビーワールドカップは、
週末13日のスコットランド戦に向けて、
最高潮を迎える。
一方、カタールのドーハでは、
陸上世界選手権。
男子400mリレー決勝で、
日本チームは37秒43のアジア新記録。
2大会連続の銅メダル。
多田修平⇒白石黄良々⇒桐生祥秀、
そしてアンカーはサニブラウン・ハキーム。
〈日本陸上競技連盟公式サイトより〉
2016年リオ五輪のアジア記録を、
0秒17短縮。
凄い記録だ。
女子ゴルフは畑岡奈紗が、
日本女子オープンで3度目の優勝。
この4年間は、
優勝⇒優勝⇒準優勝⇒優勝。
これも凄い。
そしてプロ野球クライマックスシリーズ。
セントラルリーグでは、
ペナントレース3位の阪神タイガースが、
2位だったDeNA横浜ベイスターズを、
雨中の闘いで破った。
最後は藤川球児が2回を抑えて勝利。
〈阪神タイガース公式サイトより〉
パシフィックリーグも、
ソフトバンクスホークスが、
楽天ゴールデンイーグルスを撃破して、
最終ステージに進出。
ほぼ日の糸井重里。
「今日のダーリン」。
「”敵を憎むというかたち”以外に、
戦いはあるはずだ」
同感。
「ラグビーには、
それが見えるのが気持ちがいい」
「もしかしたら、
やせがまんをしているのかもしれないが、
それならそれでいいではないかと思う」
「”どういうやせがまんをするか”こそが、
その世界の文化なのだと、ぼくは思う」
そして糸井重里の秀逸コピー。
「”知的にコントロールされた戦い”は、
芸術である」
消費増税後の様々な政策に必要なのも、
「知的にコントロールされた戦い」である。
「芸術」と呼ばれるほどの商戦である。
“敵を憎むというかたち”以外の戦いである。
では、みなさん、今週も、
知的にコントロールされた商売を。
Good Monday!
〈結城義晴〉