2008年2月1日(株)商人舎設立と「発足の会」の「気盛んなり」
一月、往ぬる。
二月、逃げる。
2月がやってきた。
(株)商人舎を設立したのが、
2008年2月1日。
その前年の2007年8月末日、
(株)商業界代表取締役社長を退任。
しばらくゆっくりしようと思っていたが、
ブログ[毎日更新宣言]を始めたら、
急に忙しくなった。
さらに1カ月ほど、
アメリカに行って、
「アメリカ漂流記」を書いたり、
いろいろな人に会ったりして、
5カ月の準備期間は、
バタバタと過ぎていった。
年が明けて、2008年2月1日。
私たちは「商業の現代化」を掲げて、
(株)商人舎をつくった。
――「商業の現代化」とは、
合理精神と規模拡大とを目指した
「商業近代化」の次に来るものです。
いわゆる「モダン」に対する
「ポスト・モダン」です。
――そのために必要なものは、
何か。
それを実現するために
私たち商人舎に要求されるものは、
何か。
そこで「知識商人」の概念が生まれました。
ピーター・ドラッカー先生のお陰です。
このテーマを原動力にして、
商人舎はスタートしました。
テーマは資源であり、
原動力となるものです。
そして4月17日に、
東京お台場のTFTホール。
「結城義晴君の独立を励まし
商人舎発足を祝う会」
93人の発起人の方々から、
私たちの出発を支えていただきました。
発起人代表は荒井伸也先生。
日本の流通業界の第一世代は、
ダイエーの中内功さんをはじめとする人たち。
第二世代は荒井さんたち、
そして第三世代が結城義晴の年代の人たち。
それぞれ15歳くらいずつ離れている。
その第三世代の私の、
年齢的ポジションがよい、という評価。
故倉本初夫商業界主幹。
「商業界からは多くの人が、
卒業していった。
結城君もその一人。頑張って欲しい」
そしてこちらも、
故人となられた渥美俊一先生。
アメリカ視察研修中で、
ビデオレターでの激励の言葉でした。
「結城君は、
出版者の社長として、経営中枢で、
アドミニストレーションを体験した。
それがジャーナリスト、評論家、
コンサルタントとして活きてくる」
ありがとうございました。
川野幸夫(株)ヤオコー会長。
商人舎のスローガンは、
「自主独立。自己革新。社会貢献」
「この三つのスローガンは、
商業者に向けたものだろう」
その通りです。
西端春枝先生から花束をいただいた。
感無量。
そしてお礼のスピーチは、
決意表明。
「無私と利他」を貫くこと。
「知識商人」を養成、育成すること。
乾杯の音頭は横山清さん。
(株)アークス社長。
「卒業なんて気に食わないし、
独立も実は気に食わない。
新しい世界に入学というのならばいい」
「何はともあれ、
結城義晴君に大いに期待する」
「乾杯!」
乾杯にも感無量。
(株)平和堂会長の夏原平和さんからも、
お言葉をいただいた。
「商人よ、正人たれ」の、
故成瀬義一先生の言葉。
柳井正さんも祝福してくださった。
(株)ファーストリテイリング会長兼社長。
「業績が落ち込んで、私が、
マスコミやアナリストから
叩かれていたときも、
結城さんは、正しく評価し、
応援してくれました。
だから、いつか
お返しをしなければならない」
私は、答えた。
「柳井さんとは、
“店は客のためにあり、
店員とともに栄える”の
考え方における同志です」
2月1日にはいつも、
この時のことを思い出す。
そしてこの時の標語は、
吉田松陰の言葉。
志(こころざし)定まれば、
気(き)盛んなり。
今日からまた、
この気概をもって、
仕事に邁進します。
よろしく。
〈結城義晴〉