服部哲也新社長就任記者会見の「サミットの勇気」
2020年も、
あっという間に3カ月が経過。
一月、往ぬる、
二月、逃げる、
三月、去る。
今年は特に、
月日の足が速かった。
今日から4月。
しかし受難の1カ月になりそうだ。
4月の行祭事を確認しておこう。
4月1日(水)の今日から、
東京都の受動喫煙防止条例全面施行。
新型コロナ肺炎感染拡大の中で、
喫煙者には禁煙の機会がやってきた。
また、働き方改革関連法で、
中小企業も大企業と同様に、
残業が規制される。
さらに労働者派遣法改正によって、
同一労働同一賃金も施行される。
同一労働同一賃金は、
同じ仕事をする社員には、
雇用形態に関わらず、
同一の賃金が支給されること。
この施策の対象となるのは、
派遣社員、パートタイム労働者、
そして有期雇用労働者。
今日から始まるのは、
中小企業法で分類される大企業。
中小企業分類の企業は2021年4月から。
新型コロナウイルス感染拡大の中で、
4月は法改正が多い。
今月のスケジュールでは、
12日(日)がキリスト教のEaster(復活祭)。
イースターは、
日本ではまだなじみが薄いが、
欧米人としては是非にも、
コロナからの復活の日にしたいところだ。
4月の祝日は、
月末29日(水)の昭和の日。
昭和天皇の誕生記念日だった。
そこからゴールデンウィークに突入する。
はたして小・中・高校や大学の休校は、
解除されているのか。
企業のテレワークは終了しているのか。
まったく予断を許さない状況だ。
4月の二十四節気は、
4日(土)の清明(せいめい)。
万物に清新の気がみなぎるころ。
19日(日)は穀雨(こくう)。
新型コロナの潜伏期間は、
2週間ほどといわれている。
二十四節気の期間は、
なぜかそれにあっている。
目安にしながら、
できるだけふつうの生活を続けたい。
新型コロナウイルスは、
世界中を巻き込んで泥沼化しているが、
オーバーシュートやロックダウンを回避し、
ゴールデンウィークを迎えたい。
最大の経済対策は、
感染拡大の抑制と、
治療薬・ワクチンの開発。
そして、
一人ひとりが、
手洗い、うがいの励行。
咳エチケットの厳守。
さらに、できる限り、
「密室」に入らない。
「密集」に近寄らない。
「密接」しない。
三つの「密」を避ける。
一人ひとりが、
うつされない。
うつさない。
広げさせない。
最悪を覚悟して、
最善を尽くす。
人事を尽くして、
天命を待つ。
今日から政府が動くという情報は、
どうやらフェイクだったようだが、
それでも小売業のセンターや店頭では、
最大限に在庫を持ち続けたい。
必ず売れる。
それに、いつ、
パニックが起こるとも限らない。
店頭に「見える在庫」があることは、
顧客を安心させる。
アメリカのウォルマートは、
いつも安心感を米国民に提供している。
エブリデーロープライスも、
顧客の安心感醸成の役割を果たしている。
さて今日は夕方から、
東京・永福町。
サミット㈱本部。
入り口を入ると、
壁面に一面の胡蝶蘭。
入口にテーブルが設定されていて、
すぐに一人ひとり体温を測られた。
私はどういうわけか、
「34.0度です」
大丈夫。
5階の大会議室前にも胡蝶蘭の列。
入り口で手のアルコール消毒。
服部哲也新社長就任記者会見。
記者の座席配置は、
ソーシャル・ディスタンシング。
3人掛け1台のテーブルに一人ずつ、
互い違いに右と左に座って、
できるだけ「密接」しないような設定。
壇上には、
服部哲也新社長と、
竹野浩樹新会長。
司会は広報室マネジャーの中村聖さん。
冒頭で写真撮影。
記者たちを3グループに分けて、
順番に撮影する。
「密集」しないようにするため。
右の竹野浩樹さんは、
4年間、見事な立て直しをして、
このたび非常勤の会長に就任。
住友商事㈱では、
ライフスタイルリテイル事業本部長。
服部哲也さんは、
代表取締役社長。
二人とも実に爽やかに、
それでいて自信満々に、
これからの抱負を語った。
その内容は、
明日の商人舎SuperNewsで報告予定。
何でもかんでも自粛モードの中、
万全の態勢をとっての記者会見。
サミット幹部の皆さんの勇気に感動した。
最後に服部哲也さんと写真。
接触を控えて、
肘で祝福の情を示した。
服部さんはサミットプロパーで、
コーネル大学RMPジャパン伝説の一期生。
わがことのようにうれしい。
私も2003年9月に、
㈱商業界の社長に就任して、
「代表取締役社長」の名刺を手にした時は、
特別の感慨があった。
服部哲也さんの名刺にも、
「代表取締役」と記されていた。
私は自分の時のことを思い出した。
一方、竹野浩樹さん。
大方の予想を覆して、
見事に成果をあげた。
私は竹野さんが社長に就任した時、
「まずはお手並み拝見」と書いた。
完全に脱帽。
お詫びします。
そして改めて竹野さんの考え方に共感し、
その実行力にリスペクトします。
今後は住友商事に戻って、
ライフスタイルリテイル事業全体を主導。
それでもスーパーマーケットが中核。
私は最後に竹野さんに言った。
「スーパーマーケット産業をよろしく」
竹野さんは答えてくれた。
「もちろんです」
心から、ありがとう。
〈結城義晴〉