「入店制限・買物制限」と「スピード・アピール・業界挙げて」
小売店舗の入店制限。
国民への買物制限。
その前に「不要不急」の店舗の営業自粛。
「コロナ軍」の攻撃は、
初めから変わっていない。
日本の政府や行政の対応は、
それに対して後手後手に回った。
それを責めるつもりはないし、
責めても仕方がない。
しかし、今回も「お上」が下達して、
それを「民」が受ける形になった。
内閣官房に設けられているのが、
「新型コロナウイルス感染症対策推進室」
ここの「推進室長」の名で、
各都道府県知事に対して、
事務連絡として発信されたのが、
「商店街やスーパーマーケット等における
新型コロナウイルス感染症の
感染拡大防止について」
ちなみにこの内閣官房職員が、
新型コロナに感染してしまった。
入場制限に関しては、今回も
小池百合子東京都知事が先鞭をつけた。
4月22日に「対応を検討している」と発言。
それを受けてか、内閣官房が、
都道府県知事に事務連絡をした。
「生活必需品の購入のために
商店街やスーパーマーケットに
行くこと自体は
安定的な生活の確保のために
必要なことではあります」
「各都道府県におかれましては、
その場合においても、
事業者において」と通達して、
以下の点が要請された。
⑴ 通常の来店客数を大幅に上回るなど、
人が密集する状況となった場合には
適切に入場制限を行うとともに、
一方通行の誘導を行う
⑵入店や会計を待つ際において
行列位置の指定を行うなどして、
人と人との距離を適切にとる
(Social distancing:社会的距離)
⑶人が触りやすい扉や共用部の定期的な消毒、
入店前後における手指衛生等を徹底する
⑷会話時には距離を確保し、
対面時にはパーティションを設置する
などして感染防止に努める
住民においても、
⑸買物に出掛ける人数を
必要最小限に絞るとともに、
混雑時を避ける などの
感染拡大防止のための
対策が講じられるよう、
「新型インフルエンザ等対策特別措置法
第24 条第9項に基づく協力の要請を
行っていただきますよう
お願いいたします」
内閣官房⇒都道府県⇒企業や民間。
この構図で店舗への入場制限や、
買物制限の要請が行われた。
このブログや月刊商人舎4月号で、
欧米トップ小売業のコロナ対策を、
記事にしてきた。
この提言の最後のまとめ。
「日本の小売業もアメリカ、イギリスに
劣るものではない。
しかし彼らに学ぶこともある」
そして4つの指摘。
第1は、
まずアソシエート、コリーグへの
ケアから入ったことだ。
別に社会に向けて公言する必要はない。
しかし従業員第一を実践で示した。
第2は、対策のスピード感である。
ボーナス支給、時給アップをはじめ、
コロナ対策の追加措置も、
頻繁で、変化に対応している。
第3は、それらを対外的に
アピールする力である。
「Amazon’s COVID-19ブログ」が、
その典型だが、
迅速に決断し、迅速に実行し、
迅速に主張する。
そして最後に、イギリスのように、
業界を挙げて共同宣言する。
日本でもタイミングよく
政府や首相の提案に対して、
産業を挙げて協力する意思を
表明することも必要だろう。
やれること、やるべきことは
躊躇せず、やる。
やってはいけないことは
断じて、やらない。
そして産業を挙げて、社会に貢献する。
「コロナとの闘いはまだまだ続く。
その変容に応じて、手を取り合って、
迅速に行動したいものである」
商人舎SuperNews。
平和堂news|
食品売場の入場制限とレジ運営に関するコロナ追加対策発表
平和堂の追加対策は迅速だったし、
その時系列の対応は、
私の提案第2の「スピード感」だ。
サミットnews|
全店長が折り込みチラシでコロナ感染防止を呼び掛け
これは私のまとめの第3項目「アピール」。
サミットらしい「店長の呼びかけ」がいい。
そして、
スーパーマーケットnews|
3団体が買物エチケットの団体統一ポスター作成
これは「お買物エチケット」ポスター。
これは私の最後の提案「業界挙げて」。
やれること、
やるべきことは
躊躇せず、やる。
やってはいけないことは
断じて、やらない。
コロナ軍との戦いは、
まだまだ続く。
〈結城義晴〉