COVID-19の「集団免疫」と「文明のレントゲン」
COVID-19。
日本国内では、
今日5月23日午後8時時点で、
新規感染者が全国で31人。
東京都が2人、
神奈川県が5人、
そして北海道が8人。
東京は累計感染者数5138人で、
死亡者数271人。
今年2月1日時点の人口が、
1395万1636人だから、
人口比の死者数も少ない。
今日の2人という数字は、
緊急事態宣言発令後、最少人数。
来週月曜日の25日には、
残った5都道県も、
解除されそうな流れだ。
喜ばしいことだ。
私の住む横浜市には、
まだアベノマスクは届いてないけれど。
一方、世界に目を向けると、
ジョンズ・ホプキンス大学調査。
世界中で使われている。
今日23日(金曜日)の累計染者数は、
524万4728人。
死者数は33万8837人。
そしてまだまだ増え続けている。
21日の統計では、
1日に約10万6000人が新規感染した。
この間の経緯の中で、最多を更新。
今や感染者数のランキングは、
様変わりしている。
最新データで、
アメリカ160万4189人。
ロシア33万5882人。
ブラジル33万0890人。
ロシアとブラジルが激増している。
以下、イギリス25万5544人、
スペイン23万4824人、
イタリア22万8658人、
フランス18万2018人。
ドイツ17万9787人。
日本は緊急事態宣言が解除されても、
世界はむしろ感染拡大の真っ只中にある。
ブラジル、ペルー、チリの南米3カ国は、
1日の感染者増加数で10番目以内に入る。
これから夏に向けて南半球へ。
さらに今秋から今冬には、
再び北半球に戻ってくる可能性もある。
しかしそれでも、
治療薬とワクチンの開発が進めば、
かつてのペストや天然痘やコレラ、
インフルエンザのようになる。
「危うい動的平衡状態」を保つことになる。
スウェーデンが目指している、
「集団免疫」である。
集団の大部分が免疫を持っていると、
免疫を持たない人を保護することになる。
予防接種やワクチンは、
意図的に集団免疫状態をつくることだ。
COVID-19の集団免疫。
それまでは、
最悪を覚悟して、
最善を尽くす。
ただし、私たちは、
コロナ前の世界に戻すことばかり、
考えてはならないと思う。
政府の「新しい生活様式」だけではない。
私たち自身で創り出す、
新しい世界もあるべきだ。
元どおりにするもの、
元どおりにはしないもの。
朝日新聞「折々のことば」
第1824回。
今からもう、
よく考えておくべきだ。
いったい何に
元どおりになって
ほしくないのかを。
(パオロ・ジョルダーノ『コロナの時代の僕ら』から。
イタリアの人気作家ジョルダーノ。
「感染者の数、
発生地からの距離、
マスクの販売枚数、
株価暴落で失う金額、
検査結果が出るまでの日数と、
数えてばかり」
私も今日を含めて毎日、
数えてばかりで大いに反省。
「恐怖にも浸され、
頭がいっぱいだけど、
それでも
“今までとは違った
思考をしてみるための空間”
を確保しておこう」
「コロナは今、
“僕らの文明を
レントゲンにかけている”
のだから」
僕らの文明を
レントゲンにかけつつ、
時間を早める。
だからいま私たちは、
違った思考をするときだ。
そのための空間をもつときだ。
〈結城義晴〉