緊急事態宣言後の凡事徹底・有事活躍と「未来はわからない」
Everybody! Good Monday!
[2020vol㉑]
2020年第22週。
とうとう5月最終週。
新田間川の並木も緑が深まる。
本当にいい天気。
今日、月曜日の5月25日、
緊急事態解除宣言。
49日間続いたことになる。
国民全体の成果として、
大いに評価しよう。
しかし憲法上の課題もあるけれど、
国家による宣言の発令として、
強制力もなかったし、
現場での実施はほとんど、
各地方自治体に任されてきた。
今日の国会も相変わらず、
前黒川弘務東京高検検事長の問題。
これは今国会で、
検察庁法改正にこだわった、
政府の責任。
そのうえアベノマスクは、
まだ手元に届かない。
一律10万円の特別定額給付金申請書も、
まだ来ない。
最大200万円の中小企業持続化給付金も、
ほんの一握りの会社にしか、
供与されていない。
それでも、
「センゲ~ン!」
という掛け声は効果を発揮した。
世界最高の国民性がそれに応えた。
だから「全面解除」も、
掛け声程度には効果がある。
問題は国が融通できる資金を、
素早く国民や企業の手に届けることだ。
小売業やサービス業に対して、
私はいつも言い続ける。
小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。
これを提供しよう。
国民にとってアベノマスクは、
ほんの小さな喜びとなるのかもしれない。
一律10万円の給付金は、
ささやかな幸せにつながるかもしれない。
それらはまだ、
全国民にもたらされてはいない。
それ以上に大事なのは、
明日への希望だ。
国民の希望は安倍晋三首相の、
活舌や語り方の印象に影響される。
だから心からの語りでなければいけない。
自分を大きく見せようという虚栄や、
言い訳の羅列ではいけない。
誰かが書いたとはっきりわかる原稿を、
大仰に読むだけではいけない。
基本的な信頼感の問題だ。
残念ながら私にはそれが感じられない。
モリカケ・桜問題や黒川問題で、
言ってることとやってることの差異が、
露わになっている。
ならば小さな喜びやささやかな幸せは、
せめても民間で提供したい。
小売業、サービス業が支えたい。
そして明日への希望は、
私たち一人ひとりが、
自分で見つけ出し、
生き抜いていきたい。
さて、
緊急事態全面解除後。
今週から、あるいは6月から、
少しずつ日常に戻る。
しかし、少しずつ少しずつ。
まだまだCOVID-19の感染リスクが、
消えてなくなるわけではない。
つまりまだ、
「ポスト・コロナ」のときではない。
したがって、
店でも現場でも、
マスク、手洗い、消毒、
フィジカルディスタンシング。
商売の基本は、
クレンリネスの貫徹だ。
凡事徹底・有事活躍。
今はまだ有事である。
どんな業態、どんな企業も、
コロナ対策で有事活躍。
そのために凡事徹底。
月刊商人舎最新の5月号。
特集は、
「コロナは時間を早める」
井坂康志さんの原稿。
ドラッカー学会事務局長。
「今、ドラッカーならどう言うか?」
「危機の時代になったからといって、
無思慮で場当たり的な行動は避けるべき」
その通り。
「むしろ大きな声で、
“未来はこうなる。
だから俺についてこい”と、
触れ回っている人たちに、
ついていってはいけません」
「声の大きいだけの人についていくと、
ろくなことがない」
井坂さんは、
ナチズムやスターリニズムの例を挙げる。
そして「20世紀最大の教訓」と忠告する。
現時点で言えば、誰なのだろう。
そして提言する。
「できないことをしようとしないでください」
「反対に今までうまくできたことを、
もっともっとうまくできるようにするには
どうしたらよいかを考えてください」
クレンリネスや、
マスク、手洗い、消毒の徹底は、
できること、やるべきことだ。
上手くできることを、
もっともっと上手く、やる。
そのために自分で考える。
商人舎流通スーパーニュース。
[海外]をクリックすると、
第1四半期決算がずらり。
ウォルマートnews|
総収入8.7%増・純利益3.9%増/EC74%増
ターゲットnews|
総収入11.3%増・営業利益58.7%減/on-line141%増
アマゾンnews|
コロナ禍で売上高26.4%増755億ドル/営業利益9.8%減
アルバートソンnews|
’19年商625億ドル3.2%増/純利益255.8%増と好調
スプラウツnews|
売上高16億ドル16.5%増・純利益62.8%増の絶好調
CVSヘルスnews|
総収入668億ドル8.3%・純利益40.6%の増収増益
ホームデポnews|
コロナ禍で売上高7.1%増・営業利益8.9%減
ロウズnews|
売上高11%増・営業利益40.5%増/on-line8割増
ベストバイnews|
コロナ禍で売上高6.3%減・営業利益31.4%減
COVID-19パンデミックの影響で、
米国チェーンストアは、
ほとんどすべてが増収を果たす。
その半面、大幅増益と減益が半々。
しかし全社に共通する作戦がある。
それは3つ。
⑴コロナ・ヒーローに報いる投資
⑵on-line販売の充実
⑶この機の経費削減
とくに第3の経費削減を、
トランスフォーメーションとして展開し、
それが第1四半期決算に貢献している。
日本以上に米国は、
まだまだ「未来がわからない」。
それでも成果をあげる。
だからこそ解除宣言のあとの日本で、
できないことをしてはならない。
では、みなさん、今週も、
凡事徹底・有事活躍。
Good Monday!
〈結城義晴〉