結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年06月17日(水曜日)

和洋折衷語の不快感と商人舎SuperNewsの「ま、長生きせぇ」

第201回通常国会。
今日で閉会。

会期延長はならなかった。

まだまだCOVID-19の災禍は続く。
国会で即断即決で断行できることもある。

野党も追及や揚げ足取りばかりではいけない。
与野党一致でコロナ対策を練るときだ。

続けることができる国会を、
続けない理由は見つからない。
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一方、東京都知事選は明日、告示。
候補者もほぼ出そろった。
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日経新聞電子版「経営者ブログ」
鈴木幸一さん。
私の好きな㈱IIJ会長のコラム。

「私だけの感性かもしれないのだが、
“東京アラート”、
気持ちの悪い語感である」
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鈴木さんだけではない、
私もまったく同じ気分だ。

「アラートは言うまでもなく、
警報とか、警告といった意味で、
新たな感染者数が、
注意・警戒レベルになった
ということなのだろうが、
それを”東京アラート”とくくられると、
余計な工夫はやめてほしいとなる」

「日本語と外国語の単語を組み合わせて、
標語をつくるのは、
日本の言葉によくある話だが、
下手に組み合わせると、
不快感だけが残る」

和洋折衷語の不快感。

「意味としてはともかく、
“東京アラート”というのは、
いかにも、言葉に対する
素養、感覚がない気がする」

ん~、手厳しい。

「役所の発する標語は、
余計なセンスに気を払わず、
愚直に表現をしてくれた方が
落ち着つく」

これも同感だ。

英語を使うならば、
私はそのまま全部使う。
日本語との組み合わせは、
できるだけしない。

たとえば月刊商人舎の特集タイトル。
今年6月号が、
コロナ禍決算 2020
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5月号が、
コロナは時間を早める。
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「コロナ」は日本語の外来語と考える。

4月号は、
真似る。
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3月号は、
あなたの会社、制度疲労!?

2月号は英語をそのまま使って、
Low Price Presentation
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そして1月号は、
[極端気象]
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月刊商人舎は、
トップマネジメントの経営誌を標榜する。
だからこのくらいの英語は、
知ってほしいと思っている。

昨年の10月号は、
Big DataMarketing4.0

鈴木さんの会社名IIJは、
日本語でインターネットイニシアティブ。
Internet Initiative Japan Inc.

英語そのもの。

ニュアンスやイメージの問題だが、
「東京アラート」だとか、
「ステイホーム週間」だとか、
どこか気持ちが悪い。

朝日新聞「折々のことば」
昨日の第1847回。
「ま、長生きせぇ」
(桂米朝『上方落語ノート 第二集』から)
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「落語では、”阿呆か、お前は”と
言い放てばいい場面でも、
あきれた表情でしばし相手の顔を眺めた後
こう軽くいなすことで、
笑いにいっそう味わいが出る」

故桂米朝の笑い論。
「奇抜な展開とか
“ほんにそうや”と反射的に笑えるものよりも、
そこに間(ま)や一呼吸あったほうが、
笑いもふくらむ」
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「現に小言(こごと)も、
じかよりはちょっと隔てたほうが
よく効く」

納得して、
日本国会に言っておこう。
「ま、長生きせぇ」

さて、商人舎流通SuperNews。
昨日のセブン&アイnews|
5月既存店の明暗/ベニマル7.8%増・ヨーカ堂16.8%減

緊急事態宣言下の5月の既存店前年比。

㈱セブン-イレブン・ジャパンは94.4%。
米国7-Eleven, Inc.の商品売上高は100.0%。
ガソリン売上げは49.5%で、
総売上げは74.4%。

アメリカの厳しい。

㈱イトーヨーカ堂は83.2%。
商品売上高は98.0%だが、
アリオなどのテナント収入が54.4%。

㈱ヨークベニマルだけ107.8%。
客数は95.6%ながら、客単価が112.7%。
全店ベースでは110.6%の2桁増。

㈱そごう・西武は33.7%の66.3%減。
セブン&アイ・フードシステムズは、
50.4%の49.6%減。

業態の明暗が鮮明。
前年対比で増加したのは、
スーパーマーケットだけ。
コロナ禍で最も強い業態。

あとはみんな減収。
その順番は、
コンビニエンスストア、
総合スーパー&SC、
フードサービス、
そして百貨店。

ポストコロナの段階には、
また変わってくるだろう。

どう変わるか。
そんなことを聞きたがる輩には、
「ま、長生きせぇ」

もう1本、商人舎流通SuperNews。
ウォルマートnews|
ショッピファイと提携してマーケットプレイスを拡大

ウォルマートが、
ショッピファイ(Shopify)と提携。

ショッピファイは「アマゾン・キラー」。
導入企業は100万社を超えて、
現在も急成長中のプラットフォーム。
昨2019年12月期売上高は、
約15億ドル(1ドル100円換算で1500億円)で、
売上規模はまだまだ小さい。
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一方、ウォルマートは、
2020年度第1四半期に、
ウォルマート・コムの売上高が、
前年同期の2倍である。

このウォルマートの勢いに、
ショッピファイが加わる。

アマゾン・コムは、
シェアが巨大化し過ぎていて、
独占禁止法に抵触するのではないか。

米国連邦議会下院に司法委員会がある。
その反トラスト小委員会から、
アマゾンに対するそんな議論が出ている。

ジェフ・ベゾスCEOは、
委員会で証言すると表明しているが、
ウォルマートとショッピファイの提携は、
少なくともアマゾンの独占に抗する動きだ。

ラスト1マイル戦略に関しては、
“winner-take-all”といわれる。
「勝者総取り」である。

そのことに関して、
連邦議会も神経をとがらせている。

こちらにも言っておこうか。
「ま、長生きせぇ」

〈結城義晴〉


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