コロナ禍で見えた⑴DXの遅れ⑵信頼に足る組織⑶地元密着
Everybody! Good Monday!
[2020vol㉖]
2020年第27週。
6月最終週で、
明後日の水曜日から7月。
本当にあっという間に半年が過ぎた。
「コロナは時間を早める」
今週も、来週も。
来月も、再来月も。
夏も秋も。
その間に自分たちの強みを、
さらに強くすることができるか。
コロナが時間を早める間に、
その準備ができるか。
日経新聞電子版「経営者ブログ」。
宮内義彦さんが書いている。
オリックスシニア・チェアマン。
「日本の構造改革、
コロナ禍で見えてきた
弱点は」
いつも正論の宮内さん。
コロナ禍で、
「これは何とかしないと、
日本は駄目になるな」と思うこと。
2点ある。
1つ目は、DXの遅れ。
DXはDigital Transformationの略で、
デジタル技術で大変革を遂げること。
日本は韓国や台湾などにも、
大きく先を越されている。
コロナとの闘いで、
日本のDX標準があったか。
学校では非対面での授業ができない。
書類にハンコを押さないといけないので、
テレワークができない。
テレワークのためのシステムが不十分である。
公共サービスの窓口が混乱した。
「長らくDXの到来が告げられながら
対応してこなかった。
旧態依然とした社会システムを
変えようとしなかった。
そのツケが一度に出たのです」
同感。
2つ目は、
日本の政治、行政のあり方。
「今回、あからさまになったのは、
国政でのリーダーシップの脆弱さと
行政の混乱」
今回の危機で分かったことは、
従来通りの官僚による「下書き」が、
まだ通用していること。
宮内さん。
「政治家が主導したのかもしれませんが、
内容はとても官僚的なものです」
つまり、
「政治家が官僚化している」。
「PCR検査では保健所の枠を超え、
民間に協力を求めることを、
当初はやりませんでした」
PCR検査受診の目安となった、
“37.5度以上の発熱が4日以上”。
一度発表されて、
その後もかたくなに守られた。
「恐らく多くの人が検査を受けられず、
なかには重症化した人もいたでしょう」
そこで、
「哲学と洞察力を備え、未来を見据え、
国際的に範となるような
真の政治主導力をこの国が持つこと」
さらに「日本の行政組織」。
かねて優秀であると目されていたが、
「その能力や連携の拙なさ」が露わになった。
「10万円の給付金を国民にすぐに配れない、
国民の情報を十分把握していない、
民間に業務を丸投げしてしまう、
縦割りの「たこつぼ」から出られない、
限られた知見によって実施している
PCR検査について総括をしようとしない」
国民が知ったことについて、
宮内さんから改めて指摘されると、
ひどく重いことだと聞こえてくる。
ほかに分かったことは、
「地元密着行政の重要さです」
最後に、宮内さんの提言。
「コロナ禍後、
DXの後れを取り戻すことと
信頼に足る政治・行政組織を
いま一度つくり上げること」
しかし宮内さんはこれを、
オリックスに向けても言っていると思う。
そしてこの指摘は、
小売業・サービス業に対しても、
当てはまる。
第1に、
DXの遅れを取り戻す。
そこに投資する。
第2に、
信頼に足る組織をつくり上げる。
第3に、
地元密着営業を充実させる。
国の弱みは、
その国の多くの企業にも、
相似形で巣食っている。
国の弱みに影響されていない企業は、
疾駆するだけでよい。
さて今日は午後から、
オンライン会議。
㈱True Dataのみなさん。
越尾由紀さん、烏谷正彦さん、
宮本隆さん、阿部満梨奈さん。
それから西口美穂さん。
1時間ちょっとの間、
月刊商人舎7月号の座談会。
またまた「ビッグデータ」で、
コロナを読み解きます。
そのあと、
True Dataの会社のことに関して、
相談に乗った。
お疲れ様、有難う。
今週の私のスケジュールは、
月刊商人舎7月号の入稿仕事。
頑張ります。
その号の雑誌のテーマを定めて、
1日24時間で考えを煮詰める。
それが私の時代の見方となる。
ただし7月1日から、
プラスチック製レジ袋有料化。
頼りない行政の指示だが、
最後のチェックをお忘れなく。
では、みなさん、今週も、
信頼に足る組織をつくり上げ、
地域密着営業を充実させよう。
Good Monday!
〈結城義晴〉