5年前の処暑、ジジと盆踊り[日曜版2015vol34]
炎天の地上花あり百日紅
〈高浜虚子〉
百日もの間、赤い花を
次々に開かせるから百日紅、
読みは「さるすべり」。
北海道新聞巻頭コラム「卓上四季」が、
虚子の句を取り上げた。
「夏はもちろん、秋風が吹き始めても
花を絶やさない」。
今日は二十四節気の「処暑」。
今年は二十四節気の15日刻みで、
ああ、ここまで来たか、と感じる。
もちろんCOVID-19の所為。
処暑は、
暑さが峠を越えて後退し始めるころ。
しかしまだまだ残暑は続く。
新型コロナウィルス感染も続く。
月刊商人舎7月号特集。
「今、いちばん大切なこと」
慣れが一番怖い!!
今も、その通り。
例年ならば、8月第4日曜日の今日は、
地元の盆踊りだ。
今年はそれがない。
暦を繰ってみると、
処暑と重なる盆踊りは、
5年前の2015年だった。
2016年1月4日に死んだ、
わが愛猫、ジジ。
5年前の8月23日のブログは、
ジジと盆踊り[日曜版2015vol34]
ジジです。
夏も、おわりに、ちかづいた。
木々の色がふかくなって、
空もすきとおってきた。
あつかった。
夕方、雲がでてきた。
ちょっと心配です。
今日は、夜に、
たのしいことがある。
セブン-イレブンのところ。
さいごに、「ビンゴです!」
みんな、かけあしで、
あつまった。
盆踊り、ほんとうに、
たのしそうですね。
でも、こうして、
夏がおわってゆく。
たのしいことは、
すぐにおわってしまう。
それが人生なのでしょう。
〈『ジジの気分』(未刊)より〉
処暑夕べ猫の企む勝手口
〈宇田篤子「京鹿子」より 2015年の句〉
処暑の夕べに、
ジジの最後の夏を思い出した。
合掌。
〈結城義晴〉