千野和利さん・原昭彦さんとのランチミーティングの「大計」
今日は横浜。
商人舎オフィスのそばを、
新田間川が流れる。
その川べりにあるイタリアレストラン。
オ プレチェネッラ。
細川博樹シェフが提供してくれるランチ。
千野和利さん(左)と原昭彦さん(右)。
千野さんは㈱阪急オアシス前会長、
現在は離島振興地方創生協会理事長。
この4月に千野さんは、
一般社団法人を発足させた。
原さんは㈱成城石井社長。
この横浜市西区北幸に本部があって、
商人舎とはご近所さん。
オープンカフェのオ プレチェネッラ。
秋の光の中で、
シェフの味を楽しみつつ、
千野さんの離島振興の話を聞いた。
原さんは的確に質問する。
今日のランチミーティングは、
極めて良好な結果をもたらした。
千野さんの熱意と原さんの誠意で、
日本列島にとって意義ある仕事が進む。
これはまさに「大計」のごときもの。
「大計」は「大規模な計画」のこと。
月刊商人舎2015年5月号特集は、
阪急オアシスと成城石井
主役は千野さんと原さんだった。
この特集のサブタイトルは、
何が「高級スーパー」を殺すのか?!
ちょっと刺激的だ。
[CoverMessage]でその答えが明かされる。
――日本スーパーマーケット第一号の紀ノ國屋はJR東日本の傘下に組み込まれた。クイーンズ伊勢丹は三越伊勢丹フードサービスの事業会社となって、かつての輝きを失った。ピーコックストアは最後にはPマートというディスカウント・スーパーマーケットにまで手を出して、その挙句、イオンに売却された。
アメリカでも、ドレーガーズ、アンドロニコス、ドロシーレーンなどなど「高級スーパーマーケット」は衰退の一途。
その一方で、日本では西の阪急オアシス、東の成城石井が絶好調。アメリカではホールフーズ、ウェグマンズがこれまた衰えを知らず。この現象、いったい、どう捉えたらいいのか。
日米ともに好循環を謳歌する小売業は、いずれも「高級・低級」 「高価格・低価格」の、従来の軸の外にある。あるいは次元を異にする。
高級スーパーマーケットが衰退するのではない。消費の軸やライフスタイルのベクトルの変質、つまりマーケットの変容が、高級・低級の価値観を置いてきぼりにしてしまったのだ――。
それから5年半。
今でもこのCoverMessageに偽りはない。
千野さんも原さんも、
従来の軸の外に、次元を異にする、
「高質スーパーマーケット」を構築した。
そして現在、立場は変わって、
日本の離島のための活動をする。
商人舎流通SuperNews。
成城石井news|
11/2から「ロカボフェア2020」を実施
“ロカボ”とは、
持続的な健康生活を送っていくための
新しい食のスタイルである。
食事から摂る糖質の量を制限して、
食後血糖値を急激に上げないようにする。
それによって、さまざまな疾患の
発症リスクを低減していく。
結城義晴にとっても、
実にぴったりのライフスタイルだ。
この「ロカボフェア2020」に向けて、
成城石井は8つのジャンルに分けた
40アイテムをロカボな食として提案する。
朝・昼・夕食、晩酌、おやつなど、
シーンに合わせて、
ロカボな食生活が送れる
充実のラインナップ。
原さんはいい仕事をしている。
コーネル大学RMPジャパン第2期生。
千野さんの時代の阪急オアシスも、
コーネル・ジャパンには、
毎年、受講生を派遣してくださった。
ありがたい。
こんなつながりが、
日本のスーパーマーケット産業の良さだ。
最後に朝日新聞「折々のことば」
第1977回。
人間社会の事は
千緒万端にして、
ただ政治のみをもって
組織すべきものに非ず。
(福沢諭吉の評論「学問の独立」から)
「人の世は、
農商、工芸技術、学問、政治と、
それぞれの”業に長ずる者”が
分担しあってこそ成り立つ」
福沢先生は「人の世」の説明において、
「農商」を初めにもってきてくれた。
納得。
それぞれの「業に長ずる者が分担しあう」
そして続ける。
「とりわけ政治が飢饉や不況、外患に
臨機応変に処すべきものであるのに対し、
学問は世情に幻惑されることなく
“永遠の大計”を探るもの」
政治は臨機応変に処する。
学問は永遠の大計を探る。
そして福沢は言い切る。
「前者の要求に応じて
みだりに揺れ動いてはならない」
御意のとおり。
〈結城義晴〉