カマラ・ハリスとジョー・バイデンの演説
ジョー・バイデン大統領候補。
当選確実となって、
勝利演説をした。
その前にカマラ・ハリスが演説した。
副大統領候補の演説は感動的だった。
「ジョン・ルイス下院議員は
亡くなる前に言いました。
民主主義は状態ではなく行動である、と」
「その意味するところは、
アメリカの民主主義は決して
保証されていないということです。
私たちの意思があってこそ
強いものになるのです」
ジョン・ルイスは、黒人の公民権活動家で、
民主党下院議員。
「私たちは民主主義を守るべきです。
当然のものとして
受け止めてはなりません」
「民主主義を守るためには、
戦いも犠牲もあります。
しかし喜びもあります。
進化もあります。
民主主義はより良い将来を
構築することを可能にします」
女性や子どもたちへのメッセージは、
感動した。
「女性たちは、
多くのことを犠牲にしました。
対等な権利のために戦いました。
すべての人たちのために
正義をもたらそうとしました。
黒人女性たちはこれまでも
見過ごされてきました。
しかし、民主主義の根底にある
大切な存在だということがわかっていました」
「ジョーは人格者です。
なんと言ってもジョーは
バリアを打ち砕くことができました。
女性を副大統領候補に選んだのです。
私は初めての
女性副大統領になるけれど、
最後ではありません」
「すべての幼い女の子たちは、
今夜この場面を見て、わかったはずです。
この国は可能性に満ちた国であると」
「私たちの国の子どもたちへ、
私たちの国ははっきりとした
メッセージを送りました。
ジェンダーなどは関係ありません。
野心的な夢を抱き、信念を持って
指導者となるのです。
そして他の人とは違った見方をするのです」
「皆さんの一歩一歩を見届けます。
アメリカ国民の皆さん、
どちらへ投票したかは関係ありません」
そしてバイデン候補の演説。
残念ながらわが菅義偉首相よりも、
ずっと上手だった。
私は民主党支持でも、
共和党支持でもない。
自民党支持でも、
立憲民主党支持でもない。
支持政党はない。
しかし言葉は、
大切にしたいと考えている。
その言葉の力を発揮したという点でも、
この演説はよかった。
日経新聞に全文の翻訳が載った。
私の言葉に直しながら抜粋しよう。
「私は分断させようとするのではなく、
結束させる大統領になることを誓う。
赤い州や青い州ではなく、
ただアメリカだけを見ることを誓う」
分断ではない、結束である。
ここは勝利者として大切なコメントだ。
「私たちはアメリカの魂を呼び戻す。
アメリカの屋台骨を建て直し、
中産階級を再構築し、
アメリカを再び、
世界から尊敬される国にする」
どんな国でも中産階級が、
チェーンストアを支え、成長させる。
「アメリカは再び、
道徳の弧を正義の方向へと向けた」
「我々は歴史上最も幅広く、
多様な連合を組んだことを誇りに思う。
民主党、共和党、
独立派・急進左派・穏健派・保守派。
若い人、年老いた人、
都市部の人、地方に住む人、
ゲイ、ストレート、トランスジェンダー、
白人、ラテン系、アジア系、
米国先住民の人」
「トランプ大統領に投票した人々は
今夜、落胆しているだろう。
私自身も2度撤退している」
「今度はお互いに機会を与えよう。
暴言をやめて冷静になり、
もう一度向き合い、
双方の主張に耳を傾けるべきだ」
「前に進むために、互いを
敵とみなすのはやめなければいけない。
私たちは敵同士ではない。
私たちはアメリカ人だ」
感動的だ。
「今、選挙戦は終わった。
人々の意志は何か。
私たちの使命は何か。
私は、アメリカ国民が私たちに、
品位と公正の力を導くことを
求めたと信じている」
「私たちの時代の大きな戦いのなかで、
科学と希望の力を導くことを求めた。
私はウイルスを制御し、繁栄を築き、
みなさんの家族の健康を守るために戦う」
「私たちはこの国の人種的平等を達成し、
構造的な人種差別を根絶するために戦う」
「環境を守るために戦う。
品位を回復し、民主主義を守り、
この国のすべての人に
公正な機会を与えるために戦う」
「私たちの仕事は、
COVID-19を制御することから始まる」
「ウイルスを制御下に置くまでは、
経済を修復し、
活力を取り戻すことはできない。
孫をこの手に抱いたり、
誕生日や結婚式、卒業式、
あらゆる人生で最も貴重な瞬間を
味わうことはできない」
「月曜日に、私は、
一流の科学者と専門家のグループを
政権移行のアドバイザーとして指名し、
新型コロナ対策計画をつくる。
“バイデン・ハリス計画”だ」
「その計画は科学に基づいてつくられ、
思いやり、共感、そして、
懸念に配慮したものになる」
「アメリカは常に、
私たちが何者なのか、
何を目指しているのかという
難しい選択をする際に
転換点を迎えてきた」
「リンカーン、ルーズベルト、
ケネディ、そしてオバマ。
歴代大統領が証明している。
“Yes We Can”(われわれにはできる)」
「私たちはいま、
転換点に立っている。
絶望に打ち勝ち、
繁栄と目的のある国を築くチャンスがある。
それができると知っている。
私たちは、アメリカの魂を
取り戻さなければならない」
「アメリカは、
天使と悪魔の絶え間ない戦いによって
形づくられてきた。
今夜、私たちの天使が勝つ時がきた」
「全世界が米国に注目している。
私たちが模範となって、
導かなければならない」
「私は常に、アメリカを
一言で定義できると信じてきた。
“可能性”だ」
これがアメリカの真髄だ。
「アメリカでは全ての人が
夢をかなえる機会が与えられるべきだ」
「この国の可能性を信じ、
常に先を見据える。
自由で公正なアメリカ、
尊厳と敬意を持って雇用を創り出す米国、
ガンやアルツハイマーなどの病気を治す米国、
誰も置き去りにしない米国、
決して諦めない米国に向かっていく」
「素晴らしい国に、
素晴らしい人々がいる。
これがアメリカだ。
私たちが力を合わせれば、
不可能なことなどない」
「子どもの頃、祖父に言われた。
“ジョー、信念を貫け”。
祖母が続けた。
“ジョー、信念を広めよ”」
「アメリカに神のご加護を。
神が私たちを守ってくださいますように。
ありがとう」
ドナルド・トランプ大統領は、
まだ敗北を認めてはいない。
しかしアメリカが前に進んだことは確かだ。
そしてCOVID-19の制御に向けて、
国を挙げて前に進むことも確かだ。
アメリカの民主主義が、
アメリカのチェーンストアを、
ここまで成長させた。
私はそう思う。
そのアメリカ。
行きたいなぁ。
ハワイから始めよう。
期待してください。
〈結城義晴〉
2 件のコメント
結城先生、ご無沙汰しております。今回の記事感動しました。これからのアメリカ、これからの日本が楽しみです。私もコロナに負けない強い会社を創ります。(^^)
阿久津さん、お元気そうですね。
コロナの時代こそ、
粘り強い会社、誠実な会社をつくってください。
阿久津さんの情熱があれば、
必ずそんな会社ができます。