COVID-19感染リスクの中の「Cool head, but Warm heart.」
Everybody! Good Monday!
[2020vol㊾]
2020年の第50週。
12月も第2週に入って、
今年も残りは4週。
今日は二十四節気の「大雪」。
「雪が激しく降り始めるころ」とされるが、
今年は暖冬だ。
しかし2週間後はもう「冬至」。
二十四節気は1年を24の節目に分ける。
だから一つひとつの節気は、
だいたい15日くらいの間隔となる。
2007年から2021年までの年末曜日周り。
㈱紀文食品年末商戦戦略委員会提供。
今年末は2015年と同じ、
その前は2009年だった。
両年と同様に年末年始の休暇は、
9日連続あるいは6日連続の混在型だ。
それにしても新型コロナウイルス感染。
商人舎流通スーパーニュースに、
新カテゴリーを加えた。
[新型コロナ]
今日、商人舎が把握しただけでも、
29件発生している。
店頭現場は、
第3波の感染リスクの中で、
運営されている。
それを忘れてはならない。
医療現場は崩壊リスクを目前にしている。
感染リスクは、
人々が生活する場面すべてに、
存在する。
アメリカではCOVID-19感染者が、
5日間で104万人の急増。
死者数も連日、2000人を超える。
案の定、10日前の感謝祭とその週以降、
感染者の数が激増した。
そこでたとえばロサンゼルスでは、
クリスマス後までの3週間、
終日、不要不急の外出自粛を要請している。
ウォルマートをはじめ小売業の店舗では、
収容可能な人数の20%まで客数を制限する。
フードサービスはテイクアウトや宅配だけになる。
ワクチンに関しては、
アレックス・アザー厚生長官が、
「FDAが数日中に許可するだろう」と発言。
FDAはアメリカ食品医薬品局。
いよいよ国民レベルで、
ワクチンの投与が行われそうだ。
大統領選挙から感謝祭、
そしてクリスマスまで。
人間が生活し、歓喜するその瞬間が、
コロナにとって勢力拡大のチャンスなのだ。
何ということだ。
商人舎流通スーパーニュース。
ウルマートnews|
7億ドルの特別ボーナス追加支給/年間総額28億ドル
現場アソシエーツに対して、
総額約7億700万ドルのボーナスを追加支給する。
フルタイマーには300ドル、
パートタイマーには150ドル。
ウォルマートは今年3月以降、
総額28億ドルのボーナスを支給して、
現場を励まし続ける。
1ドル100円換算で2800億円に上る。
さらにウォルマートは、
「COVID-19緊急休暇ポリシー」でも、
追加策を発表した。
最大2週間の有給休暇を、
全アソシエーツに提供するという制度だ。
この休暇ポリシーは来年7月5日まで、
延長される。
つまりウォルマートは、
ワクチンが活用されようが、
来年夏まではコロナ禍が続くと踏んで、
リスクマネジメントを推進している。
日本の小売業も、
このウォルマートの考え方は、
検証しておくべきだろう。
12月の商人舎標語。
月刊商人舎12月号の、
[Message of December]
Cool head, but Warm heart.
(アルフレッド・マーシャルの言葉)
コロナに明け、
ウイルスに暮れた年。
2020年は人類に深い傷跡を残し、
長く人々の記憶にとどめられるに違いない。
世の価値観がひっくり返った。
パラダイムがシフトした。
これまで良かったことが、
悪いことになった。
好ましかったことが、
好ましからざることになった。
握手しよう、スクラムを組もう。
いやいや接触してはいけません。
繁盛を目指せ、集客力を上げよ。
密はいけません、入場制限しましょう。
マスクは笑顔を遮るから禁止だ。
いやいや必ずマスクしてください。
飲みニケーションだ、無礼講だ。
いいえ、静かなマスク会食(?)です。
世の価値観がひっくり返った。
パラダイムがシフトした。
しかし、それらは、
新型コロナウイルスによるものなのか。
そうとばかりは言えない。
すでにそれは起こっていた。
大きいことはいいことだ。
いやスモール・イズ・ビューティフルです。
チェーンストアは店舗数だ。
いや、ノンストアリテイリングの時代です。
店は広いほど、
売上げが上がる。
いやいや、環境的視点からは、
店舗はダウンサイジングすべきです。
効率と生産性だ。
いや効果と満足度なのです。
画一化だ、標準化だ。
いやいや全員参加の個店経営です。
世界は曲がり角に来ていた。
それをCOVID-19パンデミックが、
露にしただけの話なのだ。
コロナはきっかけをつくったのである。
Cool head, but Warm heart.
頭は冷やせ、心は燃やせ。
いつもいつも、
対立の立場から考える。
そして両方のサイドからモノを見る。
それがパラダイムシフトの瞬間のセオリーだ。
Cool head, but Warm heart.
頭は冷やせ、心は燃やせ。
〈結城義晴〉
“Cool head, but Warm heart.”は、
アルフレッド・マーシャルの言葉。
イギリスの新古典派経済学者。
あのジョン・メイナード・ケインズの師匠。
同じ意味だが私のモットーは、
「頭は冷やせ、心は燃やせ。」
2021年もずっと、
頭は冷やし続けねばならない。
リスクマネジメントである。
しかし心は燃やしていたい。
イノベーションへの挑戦だ。
では、みなさん、今週も、
Good Monday!
〈結城義晴〉