大久保恒夫さんの西友CEO就任に対する反応と考察
大久恒夫さんの西友CEO就任には、
多くのコメントが寄せられた。
このブログには、
村上篤三郎さんが投稿してくださった。
村上さんは西友出身。
それから㈱エコスの常務、
㈱たいらや社長、
そして㈱ロピア取締役管理本部長。
現在は引退して、悠々自適。
その村上篤三郎の商人の本籍地が西友。
「大久保さんのCEO就任は驚きました。
と同時にこれまでの西友と
ウォルマートとの組み合わせに
違和感を持ち続けた私としては
一つの希望の光に見えました。
大久保さんの
これまでの経歴と実力は当然ながら、
一番はその積極性と明るさだと思います。
これまでの作られた明るさではなく
心から小売りを楽しむ前向きの姿勢が
西友に出てくることを期待します」
まったくその通りだ。
私の返信。
「ご無沙汰しています。
私も大久保さんの就任には驚きました。
西友も変わればいいですね。
しかしなかなか大変です。
船頭が多い会社となってしまったからです。
それでも大久保恒夫は、
一定の成果を上げてくれるでしょう。
それに期待しましょう。
大久保イズムを発揮させうる環境が整うか。
それが焦点でしょう」
私のFacebookにも次々にコメントがきた。
商人舎スペシャルメンバーの川勝 利一さん。
「大久保さん、素晴らしい!
我々世代には、まだ
矜持を継承する仕事があります」
結城 義晴の返信。
「川勝さん、ありがとうございます。
大久保恒夫、決断しましたね」
イオンOBの宇佐美比呂志さん。
「西友さん楽しみですね、
期待したいですね」
結城義晴、
「宇佐美、ありがとうございました。
年の瀬までニュースが出てきますね」
元イトーヨーカ堂の安藤茂吉さん。
「西友は大久保さんですか。
頑張って欲しいと思います!」
アメリカから浅野秀二さん。
「遂に大久保さんに白羽の矢、
スーパーサンシの高倉社長も
期待していると思います。
私も期待しています。
ご健闘を祈ってます」
結城義晴。
「大久保さん、決断しましたね。
大仕事です」
能美芳祐さん。
「大久保さん健康に留意され
頑張って頂きたいと同年代の1人として
応援します」
結城義晴の返信。
「能美さん、ありがとうございます。
大久保恒夫は頑丈な男です。
経営者として、それも強みです」
そう、大久保さんは体が強い。
寒さにも、暑さにも、強い。
病気もしたことがない。
それは何より経営者向きだ。
結城義晴も意外に体は丈夫です。
ダイエー出身の竹垣吉彦さん。
「私がダイエーを辞めた時は
今後小売のプロが再編成の中で
野球の監督や選手のように
企業横断的に活躍出きると思っていました。
しかし実際企業に入って行った方は
ほとんどがファンドの論理しか
ご存知無いような人でした。
大久保さんを見てやっと
こう言う日が来たのだなと思いました」
結城義晴の返信。
「竹垣さん、専門経営者の時代です。
火中に栗を拾う、という感じでしょうか」
竹垣吉彦さん。
「今こそ知識商人の時代では無いでしょうか。
知識とは文書から得た薄い知識ではなく
自分の眼で見て獲得した「知見」による
本当の知識商人の時代だと思います。
意外とワクワクしていらっしゃるのでは」
結城義晴。
「ご指摘のとおり、
大久保さんはワクワクしていると思います。
そして短期決戦だと考えていると思います」
知識商人であることと、
商人の本籍地を自覚していること。
大久保さんはイトーヨーカ堂イムズの本質と、
「業革」の真髄を改革の根本におきます。
すなわち伊藤雅俊の精神と、
鈴木敏文の思考回路を、
それこそ融合させているのです。
㈱Do House創業者の稲垣佳伸さん。
「オンラインとオフラインの融合、
とても大切なモデルです。
“目玉特売”ではない価値ができれば幸い。
出来るはず」
結城義晴の返信。
「稲垣さん、同感です。
しかし、言うは易く行うは難し、ですね」
稲垣さん。
「はいです。」
大久保さんとは2011年の商人舎忘年会で、
「ふたりのビッグ・ショー」をやった。
懐かしい。
10年前のことだ。
ダイエーは2015年に、
イオンの完全子会社となった。
現在は近畿地区のスーパーマーケットだ。
マイカルは2011年に、
イオンリテールに吸収された。
ユニーは昨2019年にPPIHの子会社となった。
そして西友は2000年に、
住友商事㈱と資本業務提携し、
さらに2002年から2007年まで5年をかけて、
ウォルマートの傘下に入れられた。
このとき間に入ったのが、
住友商事副社長の和田文男さん。
私も知る人で、
その後、私のアメリカ研修にも、
参加してくれた。
しかし西友とウォルマートは、
その商人としての根本が違っていた。
ダイエーならば、
あるいはイオンならば、
まだマッチングしただろう。
しかし西友は、
その反対の極にある小売企業だった。
だからボタンの掛け違いだった。
一方、独立独歩で残ったのは、
イオンとイトーヨーカ堂。
両者は対極にあって、
イトーヨーカ堂とウォルマートは、
経営の根幹には共通するものがあるが、
政策や戦略は異なる。
だからイトーヨーカ堂出身の大久保さんが、
西友の立て直しに尽力するのは、
もともとの西友とは合うだろう。
しかしウォルマートとは、
どうだろう。
もっともウォルマートと、
一番先に接近したのはイトーヨーカ堂で、
1993年に両者は商品に関して業務提携した。
しかし当時の鈴木さんの判断で、
提携は解消された。
つまり商品と価格に対する、
考え方が合わなかった。
大久保恒夫さんは、
このあたり先刻承知。
KKRというニューヨークの会社。
楽天とウォルマート。
おおもとは西友。
船頭が多い中で、
大久保恒夫が船長となって、
新しいビジネスモデルを模索する。
2021年の希望のひとつだ。
大久保さん、
勝手に論じてしまってすみません。
応援しています。
〈結城義晴〉