ウォルマート決算の増収赤字とカスミ山本慎一郎社長対談
お陰様で絶好調。
商人舎流通スーパーニュース。
ウォルマートnews|
20年度総収入60兆円・6.7%増も日英子会社売却で減益
1月末の通期決算で、
売上高は5552億ドルで前年比6.8%増。
会員費を含む総収入5592億ドル。
1ドル100円換算で約56兆円となった。
前年比6.7%増。
営業利益は9.6%増加の225億ドル、
2兆2548億円。
しかし純利益は9.2%減の135億ドル。
第4四半期に純損失20億9100万ドル。
それが減益の理由。
日本の西友と英国のアズダの株式を、
大半、売却した。
その評価損が主な要因である。
ウォルマートは3つの部門を持つ。
第1のウォルマートUSは、
売上高8.5%増の3700億ドル(37兆円)。
営業利益10.0%増の191億ドル。
第2のインターナショナル部門は、
売上高1214億ドル(12兆1360億円、
1.0%増だが為替影響分を除くと5.2%増。
営業利益は36億6000万ドルで8.6%増。
第3のサムズクラブは、
売上高8.7%増の639億ドル、
営業利益16.1%増の19億ドル。
店舗数はアメリカ国内に、
スーパーセンター3570店、
ネイバーフッドマーケット686店、
ディスカウントストア374店、
小型店など110店、
サムズクラブ599店。
合計すると5342店。
海外は6101店で、
1万1443店舗。
第4四半期のeコマースは、
プラス69%だった。
ウォルマートの国際戦略は昨年度、
それぞれの国でトップ小売業となれなければ、
撤退するという割り切りを見せた。
そしてその分をウォルマート・コムにつぎ込む。
コロナ禍でむしろ戦略は鮮明となってきた。
一言で言えばウォルマートは、
トランスフォーメーションを遂行している。
さて今日は午前中、
㈱10Xのオンライン事業戦略説明会。
PR事務局の眞木唯衣さん。
中身は3月上旬にしか公開できない。
10Xはネットスーパーアプリを、
開発して提供するベンチャー。
その矢本真丈CEOが登場して、
新規事業を説明し、質疑応答した。
私もネット上で質問した。
午後はつくばエクスプレスで、
茨城県つくば市へ。
㈱カスミの本社「つくばセンター」
外装内装ともに、
ポストモダンの建築物。
そしてこのカスミつくばセンターには、
「上野光平クラシックライブラリー」がある。
故上野光平さんは、
西友の実質的創業者。
流通産業研究所所長・理事長。
その上野さんはクラシック音楽マニアだった。
個人所蔵のレコードは5000枚。
貴重盤も豊富にある。
それがつくばセンターに寄贈された。
このレコードを、
最新のレーザーシステムによって、
リアルに聴くことができる。
今日は山本慎一郎カスミ社長と対談。
山本さんはU.S.M.H㈱では、
取締役デジタル本部長で、
チェーンストア業界きっての論客。
USMHは㈱マルエツ、マックスバリュ関東㈱と、
カスミとが経営統合した純粋持株会社。
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス。
小谷良江さんが丁寧に対応してくれた。
戦略経営本部コーポレート経営企画広報担当。
夕方の5時から話し始めて、
きっかり90分。
山本さんも乗りに乗って話してくれた。
私も意気投合して大いに語った。
詳細は月刊商人舎3月号。
山本さんは最近、
メディアに登場する機会が多い。
しかし今日の対談は、
それらどのメディアの内容とも異なる。
山本さんが考えていることの、
理論と深層が明らかになった。
ありがとうございました。
山本さんは、
トランスフォーメーションを、
デジタル分野で力強く推進する。
その根本にあるものは何か。
それはウォルマートにも共通するものだ。
〈結城義晴〉