伊藤園陳列コンテストと「伯仲の競争が商人を鍛える」
東京・清水橋。
地下鉄大江戸線の駅でいえば、
西新宿五丁目。
㈱伊藤園本社。
伊藤園陳列コンテスト最終審査会。
写真右側が伊藤園のトップの皆さん、
左側が社外審査員。
このCOVID-19のキャズムのなかでも、
今年1月から4月まで、
陳列コンテストを実施した。
多くの企業、多くの店舗が、
このコンテストに参加してくれた。
私からも感謝したい。
そのコロナ下の陳列作品を、
最終的に審査して、
4つのコースごとに、
店舗大賞を決定する。
それから企業賞の大賞も決める。
まず審査員が各々、優秀作品に票を入れる。
多数を集めた作品が受賞する。
副社長の本庄周介さんとツーショット。
票が分かれたら、
全員で議論して決める。
今回は、農林水産省売店が参加した。
霞が関の省内の売店が、
陳列コンテストに参加して、
最終審査の最終選考に残った。
その結果はここで書くことができない。
企業賞の大賞受賞社は、
全作品の管理レベルが極めて高かった。
審査が終わると雑誌掲載用の写真撮影。
真ん中が伊藤園社長の本庄大介さん、
それから右に本庄周介さん、
取締役専務執行役の神谷茂さん。
私の左隣は松井康彦さん、毛利英昭さん。
松井さんは商人舎特別プロデューサー、
毛利さんは㈱アール・アイ・シー社長で、
現在の食品商業編集長。
それからスタッフ全員で写真。
私のこのブログには、
裏方の皆さんにも登場してもらう。
ひとつのイベントが開催されるとき、
かならず裏方さんが支えている。
ひとつの成果は全員の成果だ。
審査が終わると、
最高顧問の江島祥仁さん(前左)の部屋へ。
抹茶をいただいて、懇談。
この時間が私には楽しい。
最近、研究者が緑茶の効用を論文にした。
査読が終わって論文の評価が定まるが、
緑茶にはウイルス感染を防ぐ効能があるという。
まだ宣伝や広告には使えないが、
これはうれしいニュースだ。
懇談では最新の月刊商人舎特集が話題になった。
ベニマルvsロピア「つくばの陣」
【ご好評につき、単品販売します。☞まで】
ヨークベニマルの大髙善興さんの考え方。
対するロピアの戦略。
私は持論を展開した。
業種・業態論とフォーマット論。
ロピアは絵に描いたように、
この理論通りの成長を見せた。
肉の宝屋藤沢店のころが業種、
ユータカラヤのころが業態、
そしてロピアと名称を変えてフォーマット。
対してヨークベニマルは老舗中の老舗。
日本のスーパーマーケット産業において、
常に王道を歩み続けてきた。
その両者による競争。
競争は商人を鍛える。
競争は組織を鍛える。
競争は店舗を鍛える。
競争は企業を鍛える。
小売業の競争にかぎらない。
製造業も卸売業も、
サービス業も、
競争によって鍛えられ、
成長していく。
ただし伯仲の競争が、
商人を鍛え、組織を鍛える。
格の違う者との闘いは、
商人や組織を鍛えはしない。
規模の大小ではない。
[Message of June]
自分の歌を歌え。
自分の歌を歌え。
自分の絵を描け。
自分の夢を追え。
自分の足で歩け。
自分の手でつくれ。
自分の頭で考えよ。
それが21世紀の商売のやり方だ。
ポストモダンの流通業の在り方だ。
そしてそれが商業の現代化を実現させる。
良いものはそっくり真似よ。
徹底的にベンチマークせよ。
それを横展開せよ。
標準化せよ。
マニュアル化せよ。
生産性を上げよ。
しかし皆が皆、
真似ばかりしていると、
顧客から見放される。
すべての店が互いにベンチマークし合うと、
すべての店が似てくる。
イノベーションは起こりにくい。
レース型競争からコンテスト型競争へ。
いや、レース型を制する者によって、
コンテスト型が展開される。
「大きい・強い」を実現した者ばかりが、
そのうえで「自分らしい・優しい」を競う。
それが三千年紀の競争だ。
自分の歌を歌え。
自分の絵を描け。
自分の夢を追え。
自分の足で歩け。
自分の手でつくれ。
自分の頭で考えよ。
〈結城義晴〉