「ラムダ株」急拡大と「そうでもない」の「たいしたこと」
COVID-19パンデミックは、
まだまだおさまらない。
世界で変異ウイルス(VOC)が生まれ、
それらがよりによって、
ますます感染力を強めている。
そして「ラムダ株」まで登場した。
南米のペルーを起源とする変異種だ。
世界保健機関(WHO)が5月31日に、
変異株の命名システムを発表している。
それはギリシャ文字を使って区別するというものだ。
イギリスで最初に特定された変異株は、
「B.1.1.7」系統だが、それが「アルファ」。
南アフリカの「B.1.351」系統は「ベータ」、
ブラジルの「P.1」系統は「ガンマ」、
インドの「B.1.617.2」系統は「デルタ」。
そしてペルー系統が「ラムダ」。
ペルーでは新規感染の80%以上がラムダ株だ。
中南米は世界の新規感染者の4割を占めるが、
このエリアで広がるのがラムダ株だ。
この命名システムは議論を簡易化させる。
同時に名前による偏見や風評被害をなくす。
世界の新規感染者のピークは4月下旬だった。
ジョンズ・ホプキンズ大学の調査。
それが6月中旬に下げ止まって、
また拡大の傾向が見えた。
その最大の要因は変異ウイルスだ。
一方、ワクチン接種は、
全世界の人口100人当たり約38回。
急速に接種比率は上がっている。
ワクチンの普及と変異型の多様化と拡大。
まだまだCOVID-19パンデミックは続く。
さて今日は夕方4時半に、
鈴木國朗さん、来社。
静岡出張の帰りに寄ってくれた。
先週土曜日の群馬クリニックの総括対談。
ツルヤとトライアル、ベイシア。
フレッセイととりせん。
そして、やましろや。
話は盛り上がって、
3時間を超えた。
終わりのころは笑いが絶えない。
月刊商人舎7月号で掲載する。
ご期待ください。
この対談の最後に出たのが、
ツルヤの商品はすべてうまいかということ。
鈴木さんも商人舎も、
大量に商品を購買して、
それを試食した。
実際に食べてみた結果は、
両者ともに、見解が一致した。
「ほぼ日」の糸井重里さん。
先週の巻頭言「今日のダーリン」
「無意識でなにかを評価していることが多い」
食べたり、見たり、聞いたり。
「よかったなぁ」とか、
「また行くかと言われたら、
行くかもと答えるかな」とか、
「店の雰囲気まで含めてだけど、
うまかったぁ」とか。
評価的な感想のなかで、
このごろ多くなっている糸井の感想が、
「そうでもない、かな」ということ。
「じぶんで言ってるんだけど、
なんとも妙な言い方だ」
この感じ方が糸井流。
「うまかった?」
「よかった?」
「どうだった?」
「どう訊かれても、
“そうでもない”で答えられる」
あえて「日日辞典」みたいに言い換える。
「期待していたほど、よくはなかった」
「期待してなかったけど、ましだった」
「上でも下でもない、
けっこう広いその間の範囲にあるのが、
“そうでもない”ということになるのかな」
そして糸井の感覚。
「”そうでもない”と
思うことは多いのだけれど、
どうやら、ぼくは
“そうでもない”を否定していない」
うん、うん。わかる、わかる。
「過剰に期待しなければ、
あるいは見くびらないで
まっすぐ見たら、
その”そうでもない”は、
オッケーなのだと思う」
「”そうでもない”の質が
ある程度以上だったら、
それはとてもよろこぶべきこと
なんじゃないだろうか」
「どこもかしこも、
あらゆるものごとが、
“そうでもない”になったら、
そりゃぁサミシイだろうが、
“そうでもない”ものって、
害悪はないのだし、
ほんとうにいいものを
引き立ててくれる」
そして自分の体験を披露。
「サブスクの映画やドラマって
“そうでもない”の宝庫だよ」
「よく考えたら、それは
“たいしたこと”なんだろう」
同感だ。
そしてこれは、
ツルヤやヨークベニマル、
ヤオコーやサミット、そしてロピア。
最近盛んにFacebookにアップされる、
マルトのアイテム群。
さらにユニクロやニトリまで。
彼らのマーチャンダイジングにつながるものだ。
それらが普段の生活を支える。
「”世界一素晴らしいものを、お安く”は、
基本、ありえない」
チェーンストアやスーパーマーケット。
本質はここにある。
〈結城義晴〉